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Hands
夜のオフィス街に、ジャージ姿の男が立っていた。
その日の夕方、彼はとある情報を耳にした。
ロードワークで河原を走っているところに、後ろから声をかけられて足を止めた。
「木村さん…。」
「久し振りだな。」
軽く手を挙げて、ロード中の木村が応じた。
「そういや、最近澪ちゃん、忙しいみたいだな。」
チラリと自分を見た宮田の反応に、木村は心の中で苦笑する。
「この前の休みにウチの店に来た時に、残業が多いって言ってたんだよ。帰りも遅い
みたいだなー。ま、澪ちゃんなら同僚の男の一人や二人、送ってくれそうなもんだ
けど。な、宮田?」
「何でオレに言うんですか。」
不機嫌に返す宮田に「さあな。」と返して、木村は話題を変えて暫く共に走った。
そんな情報を耳にした宮田は、まんまと澪の会社の傍に佇んでいた。
暫くして彼女の声が聞こえて一歩足を踏み出して止まった。
彼女は一人ではなかった。
同僚らしき女性たちが一緒だったのだ。
思わず宮田は回れ右をした。
「宮田君?」
とたとたと駆けてくる音が近づいてくる。
「澪さん…。」と宮田はゆっくり振り返った。
「どうしたの?」
不思議そうに見上げる澪に、「いや…。」と宮田は口ごもる。
「先帰るねー。」と彼女と一緒に出て来た同僚たちが、からかうような声を飛ばしてきた。
「わかった。」と応じた澪に彼女たちは投げキッスをしてその場から場から遠ざかる。
「えっと、それで…。」と澪が先程の質問を繰り返す。
暫く沈黙した宮田は、「木村さんが。」と本日の夕方の話をする。
聞き終わった澪は目をぱちくりとして、「ありがとう。」と笑う。
宮田的に不意打ちだったその笑顔を目にして、一瞬言葉に詰まったが、「別に。」と
返した。
改めて澪を見ると、彼女の手には複数の紙袋があった。
「重そうですね。」と言う宮田に「昼休憩にちょっと買いすぎちゃった。」と澪が
恥ずかしげに笑う。
「貸して。」と、宮田は返事を聞かずに澪の紙袋を少し強引に奪った。
そして数歩足を進めて振り返り、「あのさ。」と言う。
少し駆け足で宮田に追いついた澪はきょとんとした。
「こっちの手、空いてるんだけど…。」
差し出された宮田の手に目を丸くした澪は、少し躊躇うように自分の手を重ねる。
澪の手をぎゅっと握った宮田は、彼女の歩調に合わせるようゆっくりと歩き出し
た。
**********************
2011年1月某日、秋月さん宅で桜風さんと冬合宿をすることになったのですが
スケジュールが合わず泣く泣く不参加だったわたしの元に合宿二日目の朝、メールが送られてきました。
合宿の名の通り、徹夜でお2人で合作された作品がコチラです。
今回の合宿のテーマが『甘い』ということで
ひたすら甘さを追及されたとのこと。
宮田くんを弄りたい欲望を打ち消すこととの戦いだったそうです(爆笑)
更に嬉しいことに、わたしをヒロインに書いてくださったとのことで、デフォルメ名までわたしの名前(HN)になっていたのですが
それはあまりにも恥かしいので『○○』に変更させていただきました。
ていうか、当初は実名にしようかという案もあったそうですが、宮田くんから実名で“さん”付けされた日にゃあ、
心臓止まると思いますのでそれは自粛していただけてよかったです(笑)
メールの最後に『この後どうなったの?』と
お2人からメッセージが。
これは書かずにはいられない・・・!
ということで、微力ながら続きを書かせていただきました。
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夜のオフィス街に、ジャージ姿の男が立っていた。
その日の夕方、彼はとある情報を耳にした。
ロードワークで河原を走っているところに、後ろから声をかけられて足を止めた。
「木村さん…。」
「久し振りだな。」
軽く手を挙げて、ロード中の木村が応じた。
「そういや、最近澪ちゃん、忙しいみたいだな。」
チラリと自分を見た宮田の反応に、木村は心の中で苦笑する。
「この前の休みにウチの店に来た時に、残業が多いって言ってたんだよ。帰りも遅い
みたいだなー。ま、澪ちゃんなら同僚の男の一人や二人、送ってくれそうなもんだ
けど。な、宮田?」
「何でオレに言うんですか。」
不機嫌に返す宮田に「さあな。」と返して、木村は話題を変えて暫く共に走った。
そんな情報を耳にした宮田は、まんまと澪の会社の傍に佇んでいた。
暫くして彼女の声が聞こえて一歩足を踏み出して止まった。
彼女は一人ではなかった。
同僚らしき女性たちが一緒だったのだ。
思わず宮田は回れ右をした。
「宮田君?」
とたとたと駆けてくる音が近づいてくる。
「澪さん…。」と宮田はゆっくり振り返った。
「どうしたの?」
不思議そうに見上げる澪に、「いや…。」と宮田は口ごもる。
「先帰るねー。」と彼女と一緒に出て来た同僚たちが、からかうような声を飛ばしてきた。
「わかった。」と応じた澪に彼女たちは投げキッスをしてその場から場から遠ざかる。
「えっと、それで…。」と澪が先程の質問を繰り返す。
暫く沈黙した宮田は、「木村さんが。」と本日の夕方の話をする。
聞き終わった澪は目をぱちくりとして、「ありがとう。」と笑う。
宮田的に不意打ちだったその笑顔を目にして、一瞬言葉に詰まったが、「別に。」と
返した。
改めて澪を見ると、彼女の手には複数の紙袋があった。
「重そうですね。」と言う宮田に「昼休憩にちょっと買いすぎちゃった。」と澪が
恥ずかしげに笑う。
「貸して。」と、宮田は返事を聞かずに澪の紙袋を少し強引に奪った。
そして数歩足を進めて振り返り、「あのさ。」と言う。
少し駆け足で宮田に追いついた澪はきょとんとした。
「こっちの手、空いてるんだけど…。」
差し出された宮田の手に目を丸くした澪は、少し躊躇うように自分の手を重ねる。
澪の手をぎゅっと握った宮田は、彼女の歩調に合わせるようゆっくりと歩き出し
た。
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2011年1月某日、秋月さん宅で桜風さんと冬合宿をすることになったのですが
スケジュールが合わず泣く泣く不参加だったわたしの元に合宿二日目の朝、メールが送られてきました。
合宿の名の通り、徹夜でお2人で合作された作品がコチラです。
今回の合宿のテーマが『甘い』ということで
ひたすら甘さを追及されたとのこと。
宮田くんを弄りたい欲望を打ち消すこととの戦いだったそうです(爆笑)
更に嬉しいことに、わたしをヒロインに書いてくださったとのことで、デフォルメ名までわたしの名前(HN)になっていたのですが
それはあまりにも恥かしいので『○○』に変更させていただきました。
ていうか、当初は実名にしようかという案もあったそうですが、宮田くんから実名で“さん”付けされた日にゃあ、
心臓止まると思いますのでそれは自粛していただけてよかったです(笑)
メールの最後に『この後どうなったの?』と
お2人からメッセージが。
これは書かずにはいられない・・・!
ということで、微力ながら続きを書かせていただきました。
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