お相手宮田くんの原作沿い連載です
長編
名前変換
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13 葛藤
受け止め難いい現実に混乱するあたしに構うことなく夜は明け、朝陽が昇り、そして一日が動き出す。
試合翌日、重い心と身体を引きずってバイトに行くと宮田くんが入院したことを店長から聞いた。
試合後病院に運ばれた宮田くんは、そのまましばらく入院する事になったらしい。
入院の詳細を曖昧に話す店長に、昨日の試合を見に行っていた事を伝えると
入院先の病院を教えてくれた。
それでも、すぐお見舞いに行く気にはどうしてもなれなかった。
身体の具合は心配だし、何より宮田くんに会いたかった。
だけどどんな顔をして、何て声を掛ければいいのかわからなくて、ようやく決心がついたのはそれから三日あとの事だった。
外来の診療時間を終え、昼をとうに過ぎた病院のロビーは閑散としていた。
入ってすぐの総合案内で宮田くんの病室を聞いて、あたしはエレベーターで病棟に上がった。
入った時から立ち込めている病院独特の匂いが、いつまでもあたしの鼻腔を刺激する。
エレベーターを降りるとすぐ目の前にナースステーションがあり、中で看護師さんたちが慌しく動き回っていた。
それを横目にあたしは壁に書かれた部屋番号の案内を頼りに、病室の並ぶ廊下を歩いた。
目的の部屋はすぐに見つかった。
病室番号の下に表示されている名前を見て
宮田くんが入院している事を改めて実感した。
目の前のこの白いドアの向こうには宮田くんがいるのに、あたしはその場所をもう何度も行ったり来たりしていた。
―――ここまで来といて何やってんのよ
自分の不甲斐なさにいい加減情けなくなる。
今度こそ、と決意するがどうしてもドアをノックすることができない。
「宮田さんにご面会ですか?」
びっくりして声のした方を見ると、血圧計を手にした看護師さんが立っていた。
「これから検温なんですけど、すぐに終わりますから待っててくださいね」
そう言うと笑顔の看護師さんはあたしが返事をする間もなく、難攻不落とさえ思われたそのドアをいとも簡単にノックした。
すぐに部屋の中から返事があり、ドアを開けた看護師さんの身体ごしに見えた真っ白いベットに、宮田くんがいた。
2009/05/03 PCUP
+++++atogaki+++++
すんごい短くてすいません。これもまた長くなったので切りました。
受け止め難いい現実に混乱するあたしに構うことなく夜は明け、朝陽が昇り、そして一日が動き出す。
試合翌日、重い心と身体を引きずってバイトに行くと宮田くんが入院したことを店長から聞いた。
試合後病院に運ばれた宮田くんは、そのまましばらく入院する事になったらしい。
入院の詳細を曖昧に話す店長に、昨日の試合を見に行っていた事を伝えると
入院先の病院を教えてくれた。
それでも、すぐお見舞いに行く気にはどうしてもなれなかった。
身体の具合は心配だし、何より宮田くんに会いたかった。
だけどどんな顔をして、何て声を掛ければいいのかわからなくて、ようやく決心がついたのはそれから三日あとの事だった。
外来の診療時間を終え、昼をとうに過ぎた病院のロビーは閑散としていた。
入ってすぐの総合案内で宮田くんの病室を聞いて、あたしはエレベーターで病棟に上がった。
入った時から立ち込めている病院独特の匂いが、いつまでもあたしの鼻腔を刺激する。
エレベーターを降りるとすぐ目の前にナースステーションがあり、中で看護師さんたちが慌しく動き回っていた。
それを横目にあたしは壁に書かれた部屋番号の案内を頼りに、病室の並ぶ廊下を歩いた。
目的の部屋はすぐに見つかった。
病室番号の下に表示されている名前を見て
宮田くんが入院している事を改めて実感した。
目の前のこの白いドアの向こうには宮田くんがいるのに、あたしはその場所をもう何度も行ったり来たりしていた。
―――ここまで来といて何やってんのよ
自分の不甲斐なさにいい加減情けなくなる。
今度こそ、と決意するがどうしてもドアをノックすることができない。
「宮田さんにご面会ですか?」
びっくりして声のした方を見ると、血圧計を手にした看護師さんが立っていた。
「これから検温なんですけど、すぐに終わりますから待っててくださいね」
そう言うと笑顔の看護師さんはあたしが返事をする間もなく、難攻不落とさえ思われたそのドアをいとも簡単にノックした。
すぐに部屋の中から返事があり、ドアを開けた看護師さんの身体ごしに見えた真っ白いベットに、宮田くんがいた。
2009/05/03 PCUP
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すんごい短くてすいません。これもまた長くなったので切りました。