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琥太にぃ×月子

仕事から帰ると、テーブルに突っ伏して眠る月子。

俺が、学園の理事になってから、仕事が遅くなるからと、先に寝ていてもいいと言ってるのに、月子は、いつも俺の帰りを待ち続ける。

眠りについている月子を、抱き抱え、ベットへと寝かしつけ、月子の作ってくれた夕食を食べる。

大分、上手くなった料理に舌鼓をうって風呂に入り、俺もベットへと横たえる。

隣からは、幸せそうな寝息。

それに、まだまだあどけない寝顔。

ああ、こういうのを幸せって言うんだろうな、と思った。

月子の顔に掛かる前髪をよけて、額にキスをする。

「ん・・・」

起こしたかな?と思った途端に月子は、その大きな瞳を開いて、俺を見て微笑みながら「お帰りなさい琥太朗さん・・・私、また寝ちゃってたんですね」と、目を伏せる。

その仕草が、俺の悪戯心を擽る。

「仕方ないだろ。だけど、悪いと思ってるなら、月子。お前からキスしてくれないか?」と。

瞬間的に月子の顔が、紅くなるのが分かる。

「お前からキスしてくれないと許せないからな?」と、追い打ち。

堪えても、にやけてきてしまう。

「わ、わかりました!が、頑張ってみます。だ、だからその・・・目を瞑ってください」

「ん」と、少しだけ唇を突きだすと、ふわりと、柔らかい感触に、笑みがついついこぼれてしまう。

「なんで笑うんですか」と怒る月子。

こんなやり取りだけで幸せになれる。

もう俺には、この幸せを手放す事は出来ないなと、改めて思いながら、俺からも、少し深いキスをした。




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