比嘉 長編 初恋の人 (木手永四郎)
君の名は?
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慌しく過ぎて行く、両親に報告したらとても驚いていて、特に胸の内を知る母は自分の事の様に喜んでくれた。
永四郎のご両親にもご挨拶をさせて貰った、皆、成る様に成ったと言って喜んでくれた。
仕事をしながら空き時間にタブレットでカタログと睨めっこする毎日。
永四郎も朝から遅くまで忙しく、顔を合わせられる時間は多くないけれど、お互い休日だけは合わせる様にした。
と言うか、私の休みに永四郎が休みを取ってくれた。
結婚式は沖縄で身内と近しい人だけで行う事にした。
『花候補は絞れたの?』
ソファーで眉間に皺を寄せながらタブレットで式場探しに悩む私に風呂上がりの永四郎は髪を拭きながら隣に腰を降ろした。
「もう、何処も素敵過ぎて決められないっ…」
『何ヶ所で悩んでるの?』
「アイネス ヴィラノッツェとセントレジェンダとクルデスール・チャペル、ラソール ガーデン・アリビラ クリスティア教会も捨て難いっ!! 」
『俺はアイネス ヴィラノッツェが好きですよ』
「いいよねー、シャンデリアも凄く素敵♡でもお外はラソールが断トツ素敵!! 絶対映える!あーー決められないよ〜」
『結婚式は女性の為にあるんです、思う存分悩んで下さい。ドレスは?』
「ドレスはL'ATELIER MARIAGEのMVD-00352-01。これなんだけどどうかな?」
『花に良く似合うと思います、こちらに持って来て貰っても良いですが、せっかくならお店に行きますか?』
「うん♡」
『結納はいつにしましょうかね、花のご両親に2度も帰国して頂くのは大変ですよね…本来ならご挨拶に先に伺うべきなのに…』
「うーん、何せ遠いからね……お母さんに聞いてみる」
『えぇ、そうして下さい。式場は迷ってる所を見に行きましょう、2週間後辺りに休みを取ってますので』
「え?沖縄?」
『はい』
「嬉しい!永四郎と沖縄…」
『少しゆっくり出来るようにしますからね』
「初めてだね、旅行」
『えぇ、新婚旅行はニューカレドニアで』
「覚えててくれたの?」
『新婚旅行は絶対ニューカレドニアって言ってましたからね』
「うぅ……永四郎……っ……嬉しすぎてっ」
『花が行きたい場所、やってみたい事、これから俺と全部やるんです、手が空いた時にでもやりたい事、行きたい場所リストでも書いて見て下さい。』
「うん」
結婚が現実味を増していく。
本当に結婚するんだって日々実感してる、
毎日朝起きたら永四郎が隣にいて、一緒にご飯を食べれる。
仕事が終われば甲斐君が迎えに来てくれて、永四郎の時間があれば一緒にご飯を作る
幸せ過ぎて怖くなるぐらい毎日が充実してる。
マリッジブルーになんてなってる暇はない程忙しい、早く退職して準備に本腰を入れたい
私が寝た後永四郎は仕事をしてる。
きっと休みを取るために頑張っていてくれるんだ、私も自分が出来る事はなんでもやらないと。
やる事リストを作りながらまずは顔合わせや結納、式の日程を早く決めなきゃ
日程が決まればドレスや式場探しも決め安い筈。
「あ……仲人さんっどうする?」
『仲人さんは、立てないつもりでいますが、一応ご両親に聞いてみて下さい。』
「分かった〜」
『成る可く花やご両親の手が大変に成る事はしたくないので、ご両親にも、そうお伝えください。身内で和やかな式にしましょう』
「つぐみと彩花は呼ぼうと思ってる」
『えぇ、お2人とも元気ですか?』
「うん、2人とも結婚して子供いて忙しそう」
『そうですか。 懐かしいですね、あの時あの島で花と出会いましたからね。』
「うん、皆、中学生だったね…懐かしい」
『えぇ…』
あの時つぐみが一緒に旅行に行こうって誘ってくれなかったら永四郎とは出会えなかった。
彩花が好きなら告白しなきゃって最後永四郎を呼びに行ってくれなかった付き合ってなかったかもしれない。
ホントに2人のお陰…
皆それぞれ忙しくて今はあまり連絡をしなくなってしまったけど、たまに子供の写真をLINEしてくれたりする。
2人ともすっかりいいお母さんしてる
そろそろ報告のLINEでもしないとな
この2週間怒涛の忙しさでまだ結婚する事は両親と職場にしか言えてない。
やる事が多すぎて、頭がパンクしそうだ
とりあえず仕事を辞めるまで何とか頑張らなきゃ……
『花、あまり詰めすぎないようにしなさいよ、』
「うん」
『今日はもう寝ましょう』
「うん」
今日も1日無事に終わる事に感謝しながら、永四郎の腕の中で眠りについた。