比嘉 長編 初恋の人 (木手永四郎)
君の名は?
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林「おはようございます……珈琲を……」
木『おはようございます、ブラックで』
林「はい。」
すっかり日が昇った社長室で承認印を押しながら、ぼんやりと今後について考える。
結婚式はやはり沖縄か……でもそうなると打ち合わせや細かい事がやりにくくなるかもしれない、挙式は身内だけとして披露宴は海外からのお客様の事を考えると東京がいいのか…… 両家の人数のバランスも考えないと花 の御両親にご迷惑がかかるかもしれない。
だとすれば、身内だけの披露宴をした後、会社関係の方々へのご挨拶としてパーティーを開くべきなのか……?
否、花 に数百人のお客様の対応をさせるのか……
どの辺りまで招待状を送るのか
アドバイザーが必要ですね…。
林「珈琲を…社長、大丈夫ですか?お薬をお持ちしましょうか?」
木『……いや、大丈夫です。ありがとう。』
林「今日のご予定は、14時に跡部様がいらっしゃいます。16時半に報告会、18時から柳様がいらっしゃいます。 それから、終わりましたら真希様がお店へと…」
木『しばらく21時以降は何も入れないでくれますか?それと、1ヶ月後辺りに2週間程休みが欲しいので調整して下さい。』
林「2週間ですかっ!」
木『ええ……無理は承知の上です。』
林「……はい。ご希望に添える様に調整してみます。」
2週間さえも休めないのか……まぁ、先に打診だけでもして見なければ事が進められない。
木『もう全部売ってしまいましょうかね……はぁ……』
物凄く贅沢しなければ一生暮らしていけるだけの金にはなる。
手放してしまえば花 との時間を思う存分に楽しめる
1年かけて船旅に出ても良い……
いや、投げ出してはいられない…
跡部との新しいホテルのオープンも控えている。
多くの方々とのお付き合いがある中で逃げ出す事は許されない。
木『跡部君に相談してみましょうかね…』
こういう事は女慣れしてる奴に聞くのが1番だ…。
珈琲を飲み干して溜まった仕事に没頭した。