怖がり少女が奇妙な冒険に巻き込まれた日

あれから僕たちはベナレスからデリーを通りパキスタンを目指していた

車内にて

花京院『まもなくパキスタン国境付近か。インドとももうお別れですね』

ジョセフ『うーむ、最初はなんて国だと思ったが今はカルカッタの賑やかさやガンドューの川の流れが早くも懐かしいのう』

縁『子供や商人たちのバクシーシも聞けなくなると静かで寂しいものですよね』

承太郎『ふっ』

ポルナレフ『俺はもう一度戻って来るぜ。アヴドュルの墓を作りにな』

花京院『アヴドュルさん…』

皆さんもアヴドュルさんのことを思ったのか静かになった

あなたの分まで頑張ります

ポルナレフ『道が狭くなってきたな』

前を見ると遅く走る車がいた

ポルナレフ『ちんたら走ってんじゃあねぇぜ。追い抜くぜ』

ポルナレフさんは荒っぽく前の車を追い抜いた

花京院『ポルナレフ荒っぽいぞ』

ポルナレフ『さすが四輪駆動よのぉ~』

ジョセフ『おい今小石跳ね飛ばしてぶつけたんじゃあないのか?』

ポルナレフ『かもな』

ジョセフ『事故やトラブルは今は困るぞ。ベナレスの1件で追われる身だからのう。無事国境を超えたいわい』

縁『指名手配とかされてないといいんですけど……無罪なのに人殺しとか困りますし』

ジョセフ『それはわしもじゃよ』

ポルナレフ『げっ』

ポルナレフさんは急に車を停めた

花京院『一体どうしたポルナレフ!』

縁『今事故はまずいってジョセフさんが言ったばかりですよ!』

ポルナレフ『ち、違うって!見ろよ!あそこに立ってやがる!!』

ポルナレフさんの指を指す方向を見るとそこにはなんとアンちゃんがいた

縁『アンちゃん!?』

承太郎『はぁ…やれやれだぜ』

アン『よっ!また会っちゃったね!乗っけってくれる?』

皆驚いた顔をしている

それはそうだ。アンちゃんとはシンガポール辺りで別れたはずだし

アン『縁お姉ちゃんも元気そうでよかった!あ、場所ないからお姉ちゃんの膝の上に座らせて!』

縁『あ、はいどうぞ』

割と強引に車に乗るアンちゃん

とりあえずその場に置いていくのも危ないのでポルナレフさんはアンちゃんが乗ったあと車を動かした

アン『だって私女の子よ?もう少し経てばブラジャーだってするしさ男の子のために爪だって磨くわ!そんな年頃になって世界を旅するなんてみっともないわ。今しかないわ今しか!』

縁『僕みっともなかったんだ…』

ホリィさんを助けるために旅をしてるけどもちょっぴりショック

アン『そりゃあシンガポールで父さんに会うって嘘ついたのは悪かったけど、水に流してさ~』

ふと後ろの車からクラクションを鳴らされた

承太郎『さっき追い越した車だ』

縁『急いでいるんですかね?』

ジョセフ『そのようじゃな。ポルナレフ先に行かせてやりなさい』

ポルナレフさんは合図をだし後ろの車を先に行かせた

その車は僕らを追い越したかと思うと前にピタリと着いて走る

その影響でガスがこちらにあたり皆咳き込む

ポルナレフ『ゲホッゲホッ、おいおい、どういうつもりだ?譲ってやったんだからどんどん先行けよ』

花京院『君がさっき荒っぽいことをやったから怒ったんじゃあないですか?』

縁『ありそう』

承太郎『運転していたやつの顔は見たか?』

ポルナレフ『いや、窓が埃まみれのせいか見えなかったぜ』

承太郎『お前もか』

ジョセフ『気をつけろポルナレフ』

前の車は窓から腕を出すと先にいけと合図を出した

ポルナレフ『先に行けだとよ。どうやらてめぇのボロさを思い出したらしいな。初めから大人しく後ろを走っていろや。イカレポンチが』

縁『元はと言えばポルナレフさんが怒らせたせいでは…』

ポルナレフ『縁、こういうのは遅いヤツが悪いんだぜ?』

縁『そういうものかな…』

ポルナレフさんは前の車を追い抜いた

しかし前に出た途端トラックが前から接近していた

ポルナレフ『トラック!?馬鹿な!』

花京院『ダメだ!ぶつかる!!』

トラックはぶつかりそうになる

僕は膝の上に乗せているアンちゃんを庇うように抱きしめた

承太郎『スタープラチナ!』

承太郎さんはスタープラチナをだしトラックを殴り飛ばした

その反動で僕らの車は飛びトラックとはぶつからずに済んだ

ポルナレフ『あっぶね!スタープラチナのパワーがなかったら俺たちぐしゃぐしゃだったぜ』

縁『こ、今度こそ死ぬかと思った。アンちゃん大丈夫ですか?』

アン『私は平気よありがとう』

ジョセフ『どこじゃ!?あの車はどこにいる!?』

承太郎『どうやら走り去ったみてぇだぜ。今の車、追ってのスタンド使いだと思うか?それとも悪質な難癖野郎だと思うか?』

ポルナレフ『どう見ても追ってのスタンド使いだろうがよ!殺されるところだったんだぜ!?』

花京院『だが今の所スタンドらしい攻撃はありませんでしたよ』

縁『でもあれも一体型とかならスタンド攻撃かわからないですし……まだどちらとも言えないですね』

ジョセフ『とにかく用心深く国境に行くしかないだろう。もう一度仕掛けてきたら誰であろうとぶっ飛ばそう』

ポルナレフ『そうだな』

花京院『あのトラックはどうします?スタープラチナで殴ったのでボロボロですよ』

縁『運転手の方…い、生きてますよね?』

承太郎『さぁな。知らんぷりしとけばいいんだよ。ほっときな』

縁『出た不良……』

承太郎『あぁ?』

縁『ナンデモナイデス』

何故かアンちゃんは承太郎さんのその言葉にうっとりしていた

僕たちはそのまま車で進むことにした

少し先を走っているとお茶のお店があった

ジョセフ『街道の茶屋か。少し休んでいこう。ゆっくり行けばあの車に会わんですむかもしれん』

僕たちは車を停めて茶屋に寄った

お店には僕たち以外にも人が数人いた

ジョセフ『それなんだい?』

ジョセフさんは店員さんに声をかけた

店員『サトウキビジュースだよ。飲んでみる?』

店員さんはそのジュースにレモンを入れジョセフさんに渡した

ジョセフ『すまんな』

ジョセフさんはジュースを飲もうとすると後ろにさっきの車が止まっているのに気づいた

ポルナレフ『やつだ!あの車がいるぞ!』

縁『もうここまで来たんですかあの車!』

僕らは車の中に人がいないか確認した

運転席には誰もいない

ということは……ここにいる人たちの誰かが犯人?

ジョセフ『親父!ひとつ聞く!あそこに止まっているドライバーはどいつだ!』

店員『さ、さぁ?いつから止まっているのか気づきませんでした』

花京院『とぼけて名乗り出そうにもないですね』

縁『でもこのままほっといたらまた何されるか分かりませんし…』

ポルナレフ『ふざけやがって』

ジョセフ『あぁ、この場合やることは1つしかないな承太郎』

承太郎『あぁ、無関係の者はとばっちりだが全員ぶちのめす』

承太郎さん、ジョセフさん、ポルナレフさんはお客様でいた人たちをそれぞれつかみかかった

花京院『お、おい!承太郎やめろ!ジョースターさんまで!やりすぎです!』

縁『さすがにやっていい事と悪いことがあると思いますよ皆さん!やめましょう!?』

ポルナレフ『てめぇのような面が1番怪しいな?』

人『そ、そんな!』

縁『失礼ですよポルナレフさん!!』

僕や花京院さんが暴れようとしている承太郎さんたちを止めようとしていると後ろから車のドアが閉まる音がした

後ろを振り返るとその車は走り出していた

ポルナレフ『……お、俺たちひょっとしておちょくられたのか』

ジョセフ『誰か奴の顔を見たか』

花京院『い、いえ……やつは一体どういうつもりだ。頭のおかしいドライバーのようでもあり追ってのようでもある』

ポルナレフ『追っかけてとっ捕まえてはっきりしないことにはしょうがねぇぜ!』

僕らは急いで車に乗りこみあの車を追いかける
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