5章
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「はーい」
呼ばれたので応えながら振り向くと、相棒カシスとアランシアに加え、毒姫とポンコツ機械の姿があった。
「お前どこ行ってたんだよ。探したぜ」
「1人で勝手に行っちゃダメよ~」
「ごめんごめん」
確かに一人行動しすぎてた。
「何してたの?」
「実はね」
シードルに問われ、素直に事情を説明した。
「それは怪しいな」
「でしょ」
「でもストーカーしてまで調べる事でもなくない?」
「ストーカーはしてないかな。シードルくんは一回病院に逝きましょうね」
「ヘンカン、マチガッテマス」
シードルくんは一度マインドクラッシュの刑に処すべきだな。
「まぁとりあえず跡を追ってみましょ」
みんなでムスクの跡を追うと、誰かと対峙していた。
あれは……もしかしてネクター?
「何者だ!!」
「おおっと……。それはこっちのセリフさ。君こそ村では見かけない顔じゃないか。こんなとこで何をしてるんだい?」
「オレはこの先の地底ジャングルを守っている。用が無いなら帰れ」
「そんなふうに言われなくても帰るよ。今度村へ遊びに来なよ。君とは話が合いそうだ」
合うって具体的にどこらへんが?
なんて思っているうちに、ネクターは消えてムスクも違う道へ消えてしまった。
「どうするの?見失ったみたいだけど……」
「…………」
話していた内容も含め、ムスクの狙っているものってまさかあれ?
確証は持てないけど、ネクターが何よりの証拠。
もしかしてココアちゃんの病気は……。
「リギニオ密林」
「え…?」
「私そこに行くけど、あなた達はどうする?」
「アリアさん?こんなとこ来てどうすると?」
「ムシガ、イッパイ!」
「どこの道か分からないよ」
シードルの言うことは分からなくない。
リギニオ密林は複雑だから。
でも問題はない。
「……アイツさえいなければ」
「え?何か言った?」
「いや?」
進むに進んで、私達は最下層についた。
「お!やっぱりネクターだ!」
「やぁ。こんなところまでようこそ」
密林の最下層にはネクターと彼が保護するどーどー達がいた。
どうやら予想は当たったらしい。
「ドードードリダ~。イッパイオルノ~」
「ひゃ~!鳥くせぇ~」
「こんなにも自然が溢れてると自然の中で生きてると言うより、生き方の中に自然があるって感じだね」
出たなシードル・ポエマー・レインボウ。
まぁ芸術家だしな。
しかしカシスの鳥クサいはないわ。
「ここだな……間違いない」
あれ……今の声は。
「セサミ!?セサミなの!?」
アランシアも気付いて問い掛ければ、セサミとフェンネルが現れる。
おっと。これはもしかするとまずいかも……。
「召☆雷☆弾!」
アリアは先制して、魔法をフェンネルに向けて放つ。
「!?」
命中したはずなのに思ったより効いてない。
首飾りを手放したから、ある程度覚悟はしてたけど早過ぎる……!
まだエニグマの森にさえ着いてないのに。
予想外の事態に内心戸惑っていると、その隙を突くかのようにフェンネルがどーどーに襲い掛かった。
「がるるるるるるるッ!!」
「どーーーーーーーーッ!!」
「やめろ!!何をするんだ!!!」
「邪魔だ!!どけーっ!! 」
「最近どーどーを取りまくっていたのはお前か!!」
「知らねぇよ!!そんなの!!オレは命を助けてもらった人のためにやってんだ!!」
「セサミ!?どうしてセサミがここに!?」
「いや~ん!セサミのバカ!!何やってるのよ~!!」
シードルとアランシアは驚きを隠せないまま、セサミを止めようとする。
「とりあえず、そこで暴れてるヤツを止めようぜ!!」
「……」
「アリア?」
「!……そうね。なんとかしようか」
大丈夫。今はまだ何とかなるはず……。
「やめなさいフェンネル!!どーどーをいじめちゃダメ!!」
「お前はムスクさんの妹のココア!?なんでお前が邪魔しに来るんだよー!!」
どこからともなく現れたココアまで乱入して、事態は混迷を極めつつあった。
「みんな行くよ!」
フェンネルはおそらく風属性。
特に相性の良い相手はいないが、戦闘に長けてるカシスを主力になんとかなるだろう。
と考えていた矢先だった。
「コールスラッシュ!」
「コールハミング!」
「コールパウダー!」
………………………………。
「ちょっと待て。何で三人揃ってコール魔法なの?」
「だってな」
「なんだか~」
「向こう強そうじゃん」
一理ある。けども。
「なら属性を考えようね。三人が一斉に魔法を放ったら、威力が倍になるのはシードルだけだから」
「「「あ」」」
え、今さらですか。
とはいえこのメンツで行動するのがそもそも初めてか。
属性隣同士は意外と厄介だな…。
「とはいえ仕方なし!まずシードル、カシス、アランシアの順で攻撃!」
「イエローローズ!」
「ブロシェット!」
「魂のノクターン!」
次々とフェンネルに攻撃を食らわす。
威力も高いせいか、魔法が効率良く効いてるようだった。
「黒☆魔☆導!」
アリアも続けて魔法を放つが、あまり効果がなく、近距離だったせいかフェンネルの反撃を受ける。
「っ……!」
「アリア!!」
アランシアが駆け寄る。
「大丈夫!?」
「少しかすっただけ…」
とはいえ地味に痛いな。
でも仕方ない。ひとまず大人しくさせないと。
「ダブルルクス」
ルクスが2体を召喚する。
効果は多少落ちるだろうけど何とかなるはず。
「我が誓約の光。主が御魂、守り尽くさん」
そう言い放つと、フェンネルが眩い光に包まれる。
「ぐ、るるる・・・?」
先程まで猛獣みたいに暴れていたフェンネルは、何が起きたのか分からないように首を傾げつつも、小動物のように大人しくなっていた。
「成功かな……良かっ」
「フェンネルーーーッ!! 」