3章
夢小説設定
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エニグマを退け、やっとの思いで最上階の工場についてア親方に話をつける事になったが。
「ドワーフの技はドワーフのモンだ。他のモンに使わす気はねぇ。帰ってけれ」
ですよねー!!
そう簡単にやってはくれませんよね!
「私達、お願いがあって来ました~!このカフェオレちゃんを魔動力ジェネレーターに改造してほしいの~!」
アランシアが言ったとこまではまだ良かった。
「魔動力ジェネレーターなど手に入れて、何するだ?宇宙の果てにでもワープするマシンでも作る気だか?」
「ハハァ~ン、行き先は闇のプレーンだなっや?顔に書いてあるべさ」
「闇のプレーンに行って戦争でもおっぱじめるだか?」
それからは質疑応答の嵐で。
圧迫面接かなこれは。
それでもピーちゃんを始め、みんなが負けじとちゃんと答えるのがいじらしい。
「かくかくしかじかで、私達は闇のプレーンに行く必要があります。だからそこのポンコt…もとい古代機械を改造していただけたらと。グレナデンの親方さん」
「ん?……お前、どっかで見た事ある顔でな」
「……初対面では?」
危ない危ない。
そういえば前にここに来た事あるんだった。
「まぁどっちにしても、ここではもう危険なモンは作らん。帰ってけろ」
「帰りません。私達にはやらなければならない事があるんです」
「……お前ら、何モンと戦ってるべ?」
「そうよ。好きで戦ってるわけじゃないけども」
「好きでもないのに、仕方なく戦うだか?」
その問いに全員で頷く。
「ケッ……大体は見当ついただ。どうせ、誰かを助けるためとか言うんじゃなかんべか?」
「友達を助ける為に闇のプレーンに行きます」
それに気掛かりな事もいくつかあるし。
「うーん、わかったようなわからんような…。では、こうしよう!!お前達の腕を見せてくれ!」
「腕?」
「オラ達の最高傑作!!タルタルちゃんと戦うだ!!見事、これに勝てたらお前達を本物と認めるだ!ただし!!負けたら死ぬことになる!!ガチンコの勝負だべ!!やってみるだか!?」
親方の提案はなかなかシビアなものだったが。
「が、がんばるっぴ!」
「黒こげにしてやる…!」
「頑張る~」
どうやら心配無用らしい。
「もちろん。受けて立つわ」
「ならば行くぞ!!いでよ!!タルタルちゃん!!」
奥の檻から勢い良く飛び出してきたのはドワーフ達が作り上げたロボット。
いわゆるガラクタマシーンでケルベロスをモデルにしているんだろう。
機械仕掛けでもそれは恐ろしい獣に見えた。
「はがーーーーーーーーっ!!」
「どうするっぴ!!」
「属性はカフェオレと同じとみた!レモンを主体に戦おう!」
「OK!!任せといて」
張り切ってますね、レモンさん。
頼もしい。
「不安がある人はカフェオレの後ろにいてね」
「?どうして~?」
「壁があった方がいいでしょ?」
「カ、カベッテソンナ・・・」
古代機械でも壁ぐらいはできるって信じてるから。
「フラッシャー!!」
レモンの雷の攻撃がタルタルちゃんに直撃。
見た感じ結構効いてんな。
「どんぐりこっ!!」
逃げ回りながらもレモンのサポートをするピスタチオ。
「黒☆魔☆導!!」
アリアも続けざまに魔法を放つが、タルタルちゃんまだ倒れない。
「しぶといねー。威力高めにいっとく?」
「了解!コールテスラ!!……フラッシャー!!」
威力が倍増したフラッシャーを喰らって致命傷となったのか、タルタルちゃんは動かなくなった。
「スンばらスィ!!お前達ならやれる!!ソイツを改造してやるだ!!今の機能と形は、そのままでやってやるだでよ!!」
「形も機能も変えていいっすよ」
「アリアサンッ!!!」
「冗談だって」
二割くらいは。
カフェオレはとても泣きそうになったらしい。
ドワーフ達にもチーズケーキをお裾分けしながら待つこと数十分ーー。
「できた……」
改造されたカフェオレは見た目は全くもって変わっていなかった。
ちょんと改造されてるの?(ヒドイデス…! byカフェオレ)
「アリガトウゴザイマシタ。コレデマバスガ、ウゴキマス」
「ぷしゅー」
ぷしゅーって何だぷしゅーって。
ドワーフなのに可愛いな!!
「よし!!早く魔バスへ戻ろう!」
「親方さん~ありがと~」
みんなが次々にワープしていく。ワープ屋ってめっちゃ便利だな。
最後に残ったアリアは親方の方を見る。
「本当にありがとうございました」
「お前達の実力を見せてもらっただ。それだけで十分だ」
「…良かった。そういうところ相変わらず、変わってないようで」
「!!やっぱお前……どこがで見たことあると、思ったら……あの時の」
グレナデンがそう言うとアリアは少し笑う。
「今は急いでいるので。またいずれ」
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