3章
夢小説設定
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「しっかし、キード・モンガは梯子が多いというかなんというか」
「仕掛けもあるっぴ」
なかなかに複雑な造りになっていて、移動するにも一苦労だ。
「そもそもあの梯子使えるの?どう見ても人間サイズだよこれ」
「ドワーフなのにね~」
「あれなんかここ塞がってるっぽい」
「ほんとだわ~」
「どこかに解除するボタンがあるかも」
「あれだっぴか!?」
「かもね」
ピスタチオが見つけたスイッチを押すと、新たな通路が解除される。
先へ進もうと戻れば、先程はいなかったはずのドワーフがいた。
なんか見覚えがあるような目しているのは気のせいだろうか。
「オマエ達、こんなとこでなにしてるだー」
「何って……ポンコツ機械の改造?」
「アリアサン、ヒドイ…!」
「行かないといけないっぴ!」
「まぁ、いい……どうでもいい……」
どうでもいいなら聞くなよ。
つーか、自分から聞いといて脈絡がないような。
「ただ……敵を取らせてくれ……」
「みんな離れて!」
ドワーフの纏う空気に違和感を感じてみんなを下がらせると、ドワーフがダブハスネルになる。
「オレ自身の敵をな……!」
見たことあると思ったら、レーミッツ宮殿で戦ったヤツだ。
「ドワーフと融合したのね。エニグマの中でも頭だけはあるのに愚かな」
「黙れッ!!」
癪に触ったのか、ダブハスネルがヘルダイスをアランシアに放つ。
「きゃあ!」
「アランシア!」
咄嗟に防御壁を作って魔法を防ぐ。
「大丈夫!?」
「へ、平気よ…ありがとう」
怪我はないはずだが、攻撃されると思わなかったのか不安げに答えるアランシア。
「アリア!行くよッ!」
「サンライト!!」
「フラッシャー!!」
「ぐっ!!」
アリアとレモンの素早い攻撃が直撃し、体制を崩すダブハスネル。
まだ息はあるようで立ち上がる。
「やはり貴様ッ……光の…!!」
「知りませーん。なんのことでしょう?って事でピーちゃん、トドメよろしく☆」
「どんぐりこー!」
間抜けな声と共にダブハスネルの上からどんぐりが落ちてきてた。
「トドメにしては間抜けな声してたよ。ピーちゃん」
「頑張ったのに酷いっぴ」
「ごめんごめん」
ピーちゃんを宥めていると、エニグマの鋭い視線が向けられる。
「畜生……更に力を上げてやがる…!!しかし覚えておけ!ウィルオウィスプの卒業生のうち5人に1人はエニグマ憑きだ。やがてお前らの国にも戦争がおきて、エニグマ憑きの者がこの世界の全てを手にする。その時になってオレ様と融合しなかったことを悔やむんじゃないぜ…… くっくっくっく……」
捨て台詞を残してダブハスネルは不気味な笑みを浮かべながら消えた。
「……まさか。そんなことにはさせない。例え戦争が起きても、それを悔やむ事はないね」
5人に1人……アイツが言った事が本当なら、昔より増えてるな。
「なんとか倒したけど…ここまで追いかけてくるなんて」
「そうだね。ダブハスネルは三体いた。あと二体いても可笑しくないね」
「なら先を急ごう!!グズグズしてると追いつめられるだけだ!!」
「急ぎましょう!気味が悪いわ!もうこんな世界に留まるのはイヤ!!」
色々言いたいことはあるけれど、先を急ごう。
仕掛けやモンスターを潜り抜けて、上階へ向かうエレベーターまで辿り着けたはいいけれど…。
「くっくっくっく…。待ちわびたぞ……くっくっくっく…」
「ナンダ????コノ、アヤシイワライゴエハ?」
「カフェオレ、だいたい予想できるでしょ」
コイツら基本ワンパターンしかないとみた。
そんなことを考えていると、どこからともなく目が変なドワーフが現れる。
あ、これはもう黒ですわ。
「このエレベーターを使うためには……カエルグミをオラに預けなきゃなんねぇんだ」
いやいやいや。カエルグミと引き換えに乗るエレベーターがあるとか笑っちゃうんですけども!!
「やなこった。入口でそんな説明されてませーん」
「カエルグミなしには戦えぬ、ウジ虫共め…」
「エニグマになんか言われたくないね。召☆雷☆弾!!」
「ぐっ……ぷきやぁぁぁあ」
問答無用で魔法を放つと、ピーちゃんが何とも言えない表情を浮かべていた。
「不意打ちだっぴ…」
「え?フラグが立ったらさようならでしょ」
「意味分からないんだけど」
「考えちゃダメよ、レモン。感じるの」
直観的に動くこともたまには大事だし。
攻撃したドワーフから、ダブハスネルが姿を現す。
「くっくっくっく………強くなったな。オレを倒したところで、誰かがその力を手に入れる………その強さを手に入れるのはどのエニグマかな」
負け惜しみのような、ある意味では挑発のような言葉を残して、ダブハスネルは消えた。。