3章
夢小説設定
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決まったメンバーでキード・モンガに向かうことになったのだが……。
「どーどー♪」
これまた珍しいモノを見つけた。
城で見掛けたどーどーだ。
しかも河原よ河原でどーどーよ。
「その鳥に触るな!!」
近付きながら観察していると、鋭い声が響く。
「いや~ん!びっくり~!」
「突然何だっぴ~!?」
「すまない。驚かす気はなかったんだ」
お。なかなかの美丈夫。
「オレの名前はネクター。タピオカティ村の生まれだけど、今は村から離れてるんだ」
「タピオカティ村だっぴか!ニャムネルトの村だっぴ!」
ピーちゃんが知ってるなんて意外だ。
「どーどーって、1000年も生きるんだぜ。信じられるかい?」
「凄いよね」
ふ
1000年は長くてあっという間だ。
「そして1000年ののちに元の姿に戻る。呪われる前の……どーどーになる前の本当の姿にね」
「にわかには信じがたい話だっぴ……」
「なるほど。君はそのどーどー達を保護してるんだね。感心するよ」
「神様から貰った大切な仕事なんだ。それじゃあオレはこれで。おいで!どーどー!」
立派な青年だな。
「少しは見習えよピーちゃん」
「いきなりなんだっぴ!?」
「私は信じてるよ。ピーちゃんは大器晩成型だって」
「意味不明だっぴ……」
どーどーとニャムネルトの青年との邂逅からしばらくして、橋を管理してるドワーフに会ったが、カフェオレを見た瞬間目を輝かせた。
「おーめんごい古代機械ちゃん。さぁ通って通って」
めんごいって……どこがだ?
ドワーフのセンスは謎すぎる。
「ねぇアリア」
不意にレモンに話しかけられる。
「気付いたんだけど……首飾りはどうしたの?」
「あー……ちょっとね。今手元になくて」
「そうなんだ。いつも大切そうにしてるのに、珍しいね」
そう。とても大切なものだ。
あれは証でもあるのだから。
例えしばらく帰ってこないとしても。
「あ~!!アリア達~!!」
聞き覚えがありまくる声が聞こえた
「お~いたヌ~。見たことのある顔ヌ~」
ヌ~……これも聞き覚えもある!
「キャンディ!カベルネ!」
「コイツはラッキーだな。次々と仲間がみつかるな」
「あ~シードルに、オリーブも~!元気だった~!?」
「シードル?」
あ、カベルネの後ろにいたのね、ツンツンくん。
久しぶりだ!!
よかった。とりあえずみんなと合流出来た!
あとはカシスとガナッシュだけ……!
なんて
安心するのは
早かった
「キャァァァァァァァッ!!!」
「キャンディ……!?」
「なななななななッ!!なんだヌ~!!」
「イヤァァァァァァァァッ!!たすけてぇぇぇぇぇっ!!」
悲鳴とともに、一瞬にしてキャンディたちが消えてしまった。
それと同時にエニグマが現れる。
「ひっひっひ……」
隙を狙っていたのね……!
油断した。
「ひあ~~~~~~~ッ!!!」
「!!!!!」
「チッ……!なんてこった!」
「ガウーーーーーーン!! 」
よりによってこんな時に…!
しかもあのエニグマ、光プレーンにいるようなヤツじゃない。
闇の気配が濃い。
「闇のプレーンにつれて行ってやる……大人しくするんだな」
「やっぱり私達を闇のプレーンに連れていくつもりだったのね」
きっとセサミも闇のプレーンに。
「あわわわわわわわ……怖いけど、他のみんなを助けるためにも闇のプレーンに行ったほうがいいかも……」
「行くっぴ~!!行きたいっぴ~!戦うのイヤだっぴ~!!」
ピーちゃん相変わらず掌返し早すぎる。
確かに今消えた彼らと合流するなら妙案ではある。
でも闇のプレーンに行ったら今まで以上にエニグマ達に狙われる。
ピーちゃん辺りなんか詰みだ。
それに魔バスには待ってるクラスメートがいる。
私達だけ行けるはずがない。
「どうしよう~アリア」
「……」
闇のプレーンに行くにはまだ早い。
とりあえず目の前のエニグマを退けないと。
「手を貸そうか?」
「!!」
聞こえたのは会いたくないようで会いたかった君の声。
見上げれば確かに君がいた。
「チッ……挟まれたか……」
「待て!!」
エニグマがワープで逃げようとすると、そこに自ら身を投げるガナッシュ。
「どうして~?ガナッシュ~!?」
「カッコつけすぎなんだよ!あのバカッ!!」
「あわわわわわわわ……」
「ガナッシュ!!」
私達はどうする事も出来ないまま、ガナッシュとエニグマは消えてしまった。
ただその一瞬……ほんの一時だけど、声が届いたのか君と目があった気がした。
「……私達も、ここでのんびりするワケにはいかなくなったね」
「オイラ達も闇のプレーンに行くっぴか!!?」
「当たり前でしょ」
「行きたくないっぴ!!オイラ、イヤだっぴ!!」
ピーちゃん、相変わらずだな。
「………あんまり帰るの遅くなるとパパやママが心配するだろうなぁ……」
「アランシア……」
「もうすぐ魔バスが動くようになる。そしたら先に帰ってもいいよ」
レモンの言葉に、静かに首を横に振るアランシア。
「んーん!!いいの!! 私だけ帰っても、ガナッシュやキャンディが帰らなかったら同じことだもの!」
アランシア……優しいね。
「同じじゃないっぴ……」
「ピーちゃん……アランシアを見習おうね」
「……ぴ」
「魔バスが動いたら彼らを探さなきゃ」
「そうだね……行こう」
このプレーンでの旅は終わる。
けれど。
それはまだ本当の終わりじゃない。