1章
夢小説設定
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更に奥へと進んでいくと、洞窟を発見した。
「ーーここにアランシアが?」
「そうだっぴ!この先にアランシアがいるっぴ!」
薄暗い洞窟に足を踏み入れるアリアとピスタチオ。
「……アランシア?」
私達を待っていたと言わんばかりに、目の前にアランシアが現れる。
「ふっふっふ……こっちだよ………」
「アランシア……?どこか変だっぴ」
「いや変と言うか……」
明らかに偽物でしょう。
そもそもアランシアの口調じゃない。
とはいえ放置するわけにもいかないわけで。
本物のアランシアに何かあったかもしれないし。
見え透いた罠だけど、とりあえず追いかけよう。
「うまいことエニグマの手から逃れてるようだね。くっくっく……」
洞窟の奥へと進むと、再びアランシアが現れる。
くっくっく……って、アランシアはどこぞの悪代官じゃあないんですけど?
「アランシア!どうしたっぴ!?」
「光の中なら、エニグマからも逃れられるだろうけど、わざわざこんな闇の中に友達を追ってくるなんて」
「エニグマ……?海岸で襲ってきたヤツらっぴ?」
「ピスタチオ。こいつの話を聞いてはダメ」
「アランシアの話をだっぴ?」
首を傾げるぴーちゃん。
これは分かってないな?
「目の前にいるのはアランシアじゃない。偽物よ」
偽アランシアを睨みつける。
「どうやら賢いヤツもいるみたいだな……」
「ピスタチオ!!アリア!!」
「!?」
「キルシュ……?」
自分達を呼ぶ声と共に、背後から足音が聞こえてくる。振り向けばキルシュとアランシアの姿があった。
「ふっ……邪魔が入ったか」
「ソイツはアランシアじゃない!偽物だ。エニグマが化けてるんだ」
「いや~ん。あたしって、あんななの~?」
「あう?あうあー?」
「ピーちゃん。言葉になってないよ」
あうあうってもはや赤ん坊なんだなぁ。
「仕方ない。力ずくで奪ってやるッ!」
偽アランシアの姿が変化し、本性を現す。
エニグマではあったが、海岸のヤツらとは違う種類だった。
「ヴァルカネイラか……」
「え~アリア~知ってるの~?」
「コイツは変装して人を騙すのが得意なエニグマ。海岸に出たピスカプークよりかは面倒くさい」
「ケッケッケッケ……せいぜい楽しませてくれよ」
「楽しませる?アホか。アランシアに化けた罪を償え!!」
「そっち!?」
そっちですとも!
「召☆雷☆弾!!」
召雷弾ってのは俗に言うスターライトである。
「ぐっ……キサマッ!」
「ホットグリル!」
「魂のレクイエム~!」
「どんぐりこ!」
キルシュ達は便乗するように魔法を放つ。
ナイス☆コンビネーション!
「トドメだ!ゴッド・ハンド・クラッシャー!!」
横でキルシュが、普通に魔法名言えよ……なんて言ってたが気にしない。
放たれた一撃でヴァルカネイラは倒れたが、意外としぶといのかまだ意識はあるようだった。
「ちくしょーーーーッ!!体が重い!!こうなったら一人ずつ!!」
「キルシュ!?」
しまった……!!
「うおおおおおおおおおッ!!」
巻き込まれたキルシュを伴って、ヴァルカネイラが姿を消す。
「キルシュがっ!!」
「キルシュっ!!」
油断した。
ちょっとばかし甘く見てたな。
「あわあわあわ!!大変なことになったっぴ!!」
「キルシュなら大丈夫よ!あんなヤツに負けるもんですか!パニックになっちゃダメ!!」
アランシアはいざという時、とてもしっかりしている。
やっぱキルシュには勿体無い。
「この洞窟を出ると村があるの!!そこへ行きましょう!!」
「パペットの村だっけ」
「うん。アリアよく知ってるね」
「まぁ……光プレーンには行った事あるし」
「そうなんだ~。あ、そうだ。この本役に立つかも~。今まで戦ったことがあるモンスターの情報が浮き上がってくるんだよ~」
それは便利なヤツだわ。
有効活用していこう。