序章
夢小説設定
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今までの穏やかな時間が全て嘘だったかのように。
静まり返った海岸が目に映る。
アリアはそこに一人だけ取り残されたのだ。
「参ったな…」
私以外、誰もいないじゃない。
首飾りを見ると先程よりは光は収まっていたが、不思議なことに私を導くかのごとく洞窟に向かって一筋の光が指していた。
私にはまだやらなければならないことがあるらしい。
洞窟に入ると、見覚えのあるフードが目に入る。
「セサミ?」
「!!!?アリアか?」
「無事だったのね」
「ひゃ~~!!どうなることかと思った~!!アイツら、奥の渦巻きからフーッと出てきたんだ!!」
「渦巻き?」
奥へ歩くと宝箱があったはず場所に、禍々しい渦巻きがあった。
「いつの間にか渦巻きができてんだよ!!」
「……」
ここがきっかけだったのか。
私達が深淵を覗いたとき、深淵もまた私達を覗いていたんだ。
なら行くしかない。渦に向かって足を踏み入れる。
「え?アリアも行くのかよ!!」
「もちろん。ここにいても意味ないし」
「あ、そう。オレは残るけどな。それじゃバイバイ」
クラスメートが連れ去られたのに、随分あっさりだな。
まぁそんなものか。
「ねぇセサミ。言い忘れてたんだけど」
「なんだよ」
「深淵を覗くとき、深淵もまたこちらを覗いているのよ。知ってた?」
「はぁ??」
「じゃあね。君も十分気をつけて」
ここにいてもはじまるも終わりも訪れない。
ならば進みましょう。
彼らの為にも。自分の為にも。
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