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昼過ぎには港へ到着し、ナギとソウシを残し
シリウスメンバーはチビヒロインを連れて
ルンルンで出かけて行った。
出かける前…
ナギ
「ヒロイン、ちゃんと手を繋いで歩けよ?」
チビヒロイン
「うん!」
ナギ
「よっし、いい返事だ!
船長達の言う事、聞くんだぞ?」
そのやり取りを見て、リュウガとソウシは微笑んだ。
リュウガ
「お前、いい父親になりそうだな」
ソウシ
「本当、なんか親子って感じだよ?」
そう言われナギの顔はボッと赤くなった。
ナギ
「は、早く行け!」
ナギはチビヒロインの頭に乗せていた手をどけて、背中をポンっと押した。
…… ナギは夕飯の仕込みをしながら、そんなやり取りを思い出していた。
確かに恋人の心配ってより、
今は父親に近い感情なのかもしれない。
でもずっとこのままでは困る。
ナギが会いたいのはいつものヒロインだ。
あの笑顔や、ナギと呼んでくる可愛い声
抱きしめると柔らかい体や、あの甘い香り。。
ナギは昼にチビヒロインが食べ残したトマトを見て、
タメ息を漏らした。
大人のヒロインもトマトが苦手だ。
やはりこれは現実。
ヒロインが、なんらかの原因で子供になってしまったのだ。
ナギ
「ヒロイン…」
昨日までこの場所で一緒に仕込みをしていたのを思い出すと、
胸が締め付けられるようだ。
ソウシ
「ナギ、今いい?」
ハッと顔を上げ、食堂側のカウンターを見るとソウシがいた。
ソウシ
「なんか、少し分かったかも。
ヒロインちゃん、最近なにか気になる事とか
言ってなかった?」
ナギ
「…気になる事…」
ソウシ
「そう、たとえば若くなりたいとか
やせたいとか…そういう事」
ナギはここ最近のヒロインを思い出す。
そういえば最近、ナギの作るお菓子をあまり食べなくなった。
お菓子が大好きなはずなのに、少しだけ食べてやめてしまい、
ハヤテやトワに渡してしまう。
ソウシに思った事を伝える。
ソウシ
「そっかぁ、もしかしたら
ヒロインちゃん、どこかでククススの実を食べたのかも」
ナギ
「ククススの実だと!?」
ソウシ
「うん、ナギも知ってるよね?
若返りの効果がある実。」
ナギ
「でも、アイツどこでそんなの…」
ソウシ
「そこなんだよね。
もしククススの実だったら、量にもよるけど
そんなに長くあの状態ではないと思うんだ」
ナギ
「…そうか…」
ナギは安心したものの、どうしてそんな物が必要だったのか?
どこでそんな物を手に入れたのか…
謎は深まるばかりだった。
ソウシ
「ヒロインちゃんも女の子だから、
何か気になる事があったのかもね…
ま、今はあんまり考えないようにしよう?
だって、今のヒロインちゃんスゴクかわいいんだもの。ふふふっ」
ソウシの言葉にナギの中の親心に、チリッと火がつきそうになる。
あの子供の可愛さも全部、オレだけが知っていればいい。
ナギは早く帰って来ないかと、窓の外を覗いた。