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穏やかな波が船に当たる度、ユラユラと船体を揺らし、
その揺れに身を委ねて、大好きなヒロインを抱きながら眠る事がナギにとっての何よりの楽しみだった。
空が薄っすらと紫色に染まり出し、
朝日がまもなく顔を出そうとしている。
体に染みついた時間の感覚。
朝食の準備の為に、起きなくてはいけない時間だ。
ナギは重たい瞼を薄っすら開け、腕の中のヒロインを抱き寄せ、
オデコにキスをした。
毎朝こうやってナギが起きている事を
ヒロインは知らない。
しかし、今朝はどうも様子がおかしい。
腕にかかるヒロインの重みが軽く感じる。
オデコへキスしようとも、いつもの高さじゃない気がする。
ナギはしっかりと目を開け、腕の中のヒロインを見つめた。
ナギ
「……!!?」
ナギは夢を見ているんじゃないかと、
まじまじとヒロインを見る。
何度頭の中で整理しても、さっぱり訳が分からない。
ナギはヒロインを起こさないように、そっとベッドから抜け出し
ソウシの部屋を目指した。
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ソウシ
「…これ…どういう事?」
ナギ
「…オレにもさっぱり分からない…」
ナギの部屋に連れて来られたソウシは、
ベッドで寝ているヒロインを見て驚いた。
数分前にナギに起こされ、部屋へ来たものの、
当のナギもよく分っていない状況にソウシも混乱する。
ソウシ
「…ナギ、すごいね。
全然驚いてない… よく慌てなかったね」
ナギ
「…いや、相当動揺してる」
いつもと変わらない顔つきをしているが、
ナギの心中は、大パニックを起こしていた。
ソウシ
「…この子…ヒロインちゃんなの…?」
ナギ
「分からん…
でも顔つきとか、着てた服は一緒だ」
2人が見下ろすベッドの上には、スースーと小さな寝息を立てるヒロインがいる。
だがそこには、どう見ても2、3歳児にしか見えない女の子が、
気持ちよさそうに寝ているのだ。
ソウシ
「ん~~ 心当たりはないの?」
ナギ
「昨日の夜までは変わりなかった。」
ソウシ
「それにしてもさぁ…
ずいぶんイヤラしい格好だね?」
ソウシのニッコリ笑う視線に、ナギは「しまった」と思った。
昨晩、寝巻が乾かなかったヒロインに
ナギのシャツを貸したのだった。
子供のヒロインにはブカブカ過ぎて、なんの色気も感じないが、
大人のヒロインがこの姿で寝ているかと思うと
普通の男は、堪らないだろう。
ソウシ
「ふふ、でもさぁ、かわいいね。」
ソウシはのん気に、寝ているヒロインの頬をプニプニとつつく。
ナギ
「ドクター!それどこじゃ!」
ソウシ
「そうだね…どうしようかね。」
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