robbed of girl
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ナギ
「どうした?」
ヒロイン
「………」
船のメンテナンスの為に立ち寄った港で過ごす事
八日目。
ナギとヒロインは宿の部屋で、昼食後の貴重な2人だけの時間を過ごしていた。
初日に宿のコックが体調を崩し、ナギが代わりに料理を引きうける事になった。
翌日、コックは復帰したものの
ナギの料理の腕が評判となり、滞在中は手伝う事になってしまった。
その為ナギと一緒に過ごせるのは、船の上よりも
ずっと短くなった。
そしてヒロインの悩みの種はそれだけではなかった。
ナギ
「ヒロイン?」
ナギの声にハッと意識を戻したヒロイン。
同じベッドで、ナギは片肘をついて横になり料理本を読んでおり、
ヒロインはベッドボードにクッションを置き、寄り掛かりながら小説を読んでいた。
ずっと同じページを開いたままのヒロインに気付き、ナギは声を掛けた。
ヒロイン
「あっ…ごめんね。 何?」
ナギ
「………」
そう答えるもナギは返事を返さずに、じっとヒロインの顔を見つめると
読んでいた小説を取り上げた。
ヒロイン
「あっ!まだとちゅ…!!」
ナギが近づき、下から起き上がる様に
ベッドに片手をつき、キスをしてきた。
ヒロイン
「ん…ナギ?どうしたの?」
急にキスをされて驚くヒロイン。
ナギはそのままヒロインの太腿に頭を乗せて見上げる。
その姿が妙にかわいらしく、ヒロインはそっとナギの髪を撫でた。
ナギ
「…何考えてた?」
ナギの鋭い問いに、胸がドキリと鳴った。
ヒロイン
「えっ…何も…だって本、読んでたし…」
ナギ
「…同じページでずっと止まってた…」
髪を撫でていた手がピタリと止まり、ナギは体を起こした。
すると…
コンコン
部屋をノックする音。
(はぁ…また…)
ヒロインは顔に出ないよう、全力の笑顔をナギに向けた。
ヒロイン
「いってらっしゃい!」
ナギ
「…あぁ…」
ナギがドアを開けると、やはりロイズだった。
ロイズ
「ナギごめんね!今日の夕飯のメニューなんだけど…
あっヒロインちゃん、ごめんね!
ナギ借りるね~!」
ヒロイン
「あっはい。 頑張ってください」
パタリとドアが閉まった。
部屋にひとり残され、ヒロインはベッドの上で膝を抱えた。
ロイズはこの宿の宿主の娘で、コックだった。
宿のコックになる前は、世界中を周る客船のコックをしていた経歴があり、
料理の腕はナギも認める程だった。
そんな事から、ナギとロイズはすぐに打ち解け、
今ではこの宿の名物カップルになっている。
ロイズはナギより、少し年上でとても美人で気立てもいい。
初めはヒロインも好感を覚えたが、ここ最近どうもロイズの様子がおかしい。
ナギとヒロインが恋人同士という事は知っているはずなのに、
何かと用をつけてはナギを呼び出し、2人の時間を持っていかれてしまう。
ナギはそんな事に気付く事もないが、女の感では、
ロイズはナギが好きだ。
そして船のメンテナンスは、あと2日前後で終わる予定だ。
もうすぐナギがここを離れる事に焦っているように感じる。
その事に気付いたヒロインは、休憩時間もろくにナギとは一緒にいれず、
夜も待ってられないくらい遅くに帰ってくる。
ヒロインは、不安な気持ちをなんとか隠して過ごしていた。
ヒロイン
「…もぉ…限界かも…」
料理を通じてではあるが、あんなに女の人と話すナギを見たのは
ナギの幼馴染である、ソリア以外初めてだった。
こんな気持ちをナギに伝えるのも気が引けた。
ナギは何も知らずに、純粋に仕事をしているのだから、
ロイズがナギを狙っているから、手伝わないで
そばにいて欲しいなんて、
とても言う事ができなかった。
ロイズがナギに触るのも、
ロイズの元になんのためらいもなく行くナギを見るのも、
勝ち誇った様な顔で自分を見てくる
ロイズの笑顔も、凄く嫌だった。
そしてこんな嫉妬心を持つ自分が一番嫌いだ。
ナギはいつも自分の事を考えてくれているし、
少ない2人の時間も大切にしてくれている。
(私…心が狭いのかな…)
ヒロインは、はぁ…とタメ息をつくと、街を散策しようと部屋を出た。
「どうした?」
ヒロイン
「………」
船のメンテナンスの為に立ち寄った港で過ごす事
八日目。
ナギとヒロインは宿の部屋で、昼食後の貴重な2人だけの時間を過ごしていた。
初日に宿のコックが体調を崩し、ナギが代わりに料理を引きうける事になった。
翌日、コックは復帰したものの
ナギの料理の腕が評判となり、滞在中は手伝う事になってしまった。
その為ナギと一緒に過ごせるのは、船の上よりも
ずっと短くなった。
そしてヒロインの悩みの種はそれだけではなかった。
ナギ
「ヒロイン?」
ナギの声にハッと意識を戻したヒロイン。
同じベッドで、ナギは片肘をついて横になり料理本を読んでおり、
ヒロインはベッドボードにクッションを置き、寄り掛かりながら小説を読んでいた。
ずっと同じページを開いたままのヒロインに気付き、ナギは声を掛けた。
ヒロイン
「あっ…ごめんね。 何?」
ナギ
「………」
そう答えるもナギは返事を返さずに、じっとヒロインの顔を見つめると
読んでいた小説を取り上げた。
ヒロイン
「あっ!まだとちゅ…!!」
ナギが近づき、下から起き上がる様に
ベッドに片手をつき、キスをしてきた。
ヒロイン
「ん…ナギ?どうしたの?」
急にキスをされて驚くヒロイン。
ナギはそのままヒロインの太腿に頭を乗せて見上げる。
その姿が妙にかわいらしく、ヒロインはそっとナギの髪を撫でた。
ナギ
「…何考えてた?」
ナギの鋭い問いに、胸がドキリと鳴った。
ヒロイン
「えっ…何も…だって本、読んでたし…」
ナギ
「…同じページでずっと止まってた…」
髪を撫でていた手がピタリと止まり、ナギは体を起こした。
すると…
コンコン
部屋をノックする音。
(はぁ…また…)
ヒロインは顔に出ないよう、全力の笑顔をナギに向けた。
ヒロイン
「いってらっしゃい!」
ナギ
「…あぁ…」
ナギがドアを開けると、やはりロイズだった。
ロイズ
「ナギごめんね!今日の夕飯のメニューなんだけど…
あっヒロインちゃん、ごめんね!
ナギ借りるね~!」
ヒロイン
「あっはい。 頑張ってください」
パタリとドアが閉まった。
部屋にひとり残され、ヒロインはベッドの上で膝を抱えた。
ロイズはこの宿の宿主の娘で、コックだった。
宿のコックになる前は、世界中を周る客船のコックをしていた経歴があり、
料理の腕はナギも認める程だった。
そんな事から、ナギとロイズはすぐに打ち解け、
今ではこの宿の名物カップルになっている。
ロイズはナギより、少し年上でとても美人で気立てもいい。
初めはヒロインも好感を覚えたが、ここ最近どうもロイズの様子がおかしい。
ナギとヒロインが恋人同士という事は知っているはずなのに、
何かと用をつけてはナギを呼び出し、2人の時間を持っていかれてしまう。
ナギはそんな事に気付く事もないが、女の感では、
ロイズはナギが好きだ。
そして船のメンテナンスは、あと2日前後で終わる予定だ。
もうすぐナギがここを離れる事に焦っているように感じる。
その事に気付いたヒロインは、休憩時間もろくにナギとは一緒にいれず、
夜も待ってられないくらい遅くに帰ってくる。
ヒロインは、不安な気持ちをなんとか隠して過ごしていた。
ヒロイン
「…もぉ…限界かも…」
料理を通じてではあるが、あんなに女の人と話すナギを見たのは
ナギの幼馴染である、ソリア以外初めてだった。
こんな気持ちをナギに伝えるのも気が引けた。
ナギは何も知らずに、純粋に仕事をしているのだから、
ロイズがナギを狙っているから、手伝わないで
そばにいて欲しいなんて、
とても言う事ができなかった。
ロイズがナギに触るのも、
ロイズの元になんのためらいもなく行くナギを見るのも、
勝ち誇った様な顔で自分を見てくる
ロイズの笑顔も、凄く嫌だった。
そしてこんな嫉妬心を持つ自分が一番嫌いだ。
ナギはいつも自分の事を考えてくれているし、
少ない2人の時間も大切にしてくれている。
(私…心が狭いのかな…)
ヒロインは、はぁ…とタメ息をつくと、街を散策しようと部屋を出た。
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