恋ってやつは…(前半)
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ヒロイン
「メニュー何にするの?」
ナギ
「そうだな、この国は魚が美味いから…」
ヒロイン
「魚? うわぁナギの作る魚料理大好き!
なんだろぉ♪」
横でワクワクと楽しそうに魚を眺めるヒロインを見て、
ナギは笑ってしまった。
ナギ
「ぷっククク…お前はぁ…」
ポンッと頭に手を置かれ、ナギの顔を見て
ヒロインはドキッとした。
(うわっナギのスゴイ笑顔!)
たまに見せるこの笑顔がヒロインは大好きだった。
この笑顔が見れるなら、何だってできる…そう思うヒロインだった。
ナギ
「ん?…なんか顔赤いな?」
ヒロイン
「もぉ!ナギのせいだよ?!」
ナギとの思いがけない買い物デートのような買い出しに、先ほどの険悪な雰囲気はどこかにいってしまった。
何より、ナギが人混みではぐれないように
しっかりと手を握ってくれている。
ヒロインは嬉しくてしかたなかった。
自分の横ではテキパキと、食材を決めるナギ。
ヒロイン
「ナギはスゴイね!」
ナギ
「あ?」
ヒロイン
「だって、一目で分かっちゃうんだもん!
あっコレ!! これおいしいんだよね!!
買ってもい?」
ナギ
「ふ、お前だって好きなもん見つけるの早いだろ」
ヒロイン
「もぉ!そうやってからかうんだからぁ…」
ぷくっと頬を膨らますヒロインを見て、ナギは微笑んだ。
ヒロイン
「そうだよ!好きなもの見つけるの早いから、
ナギの事だってすぐ見つけちゃうんだからね!
悪い事できないよ?」
そういうヒロインの顔は、少し大人びていて
なんだかナギの心をくすぐった。
ナギはグイッとヒロインの腰を引き、抱き寄せた。
ヒロイン
「ナギ…?」
ナギ
「…なんだよ…」
ヒロイン
「なんか…すごいエッチな顔してる…」
ナギ
「!!?」
一瞬、心の中を見抜かれたのかと思い
ナギの心臓はドキリとした。
このオレがヒロインに、からかわれるとは…。
ナギは照れ隠しに、ヒロインを荷物のように担ぎ上げた。
ヒロイン
「やはっ!ウソ!!ごめんなさい~!!」
ナギ
「オレをおちょくるとは、いい度胸だな」
ナギはヒロインの笑顔を見て、
ハヤテとしっかり話そうと、心に決め
宿へと戻った。
=================
トワ
「おかえりなさ~い!
僕もお手伝いします♪」
事情を聞いたトワが、ヒロインの荷物を手から取ると、
嬉しそうにキッチンへ向かった。
ヒロイン
「トワくん、ハヤテさんどう?」
トワ
「僕…あんまり分からないんです…
でも…元気ないですよね…」
しょんぼりと落ち込むトワ。
いつも一緒に行動する事が多いトワは、
分からないなりにも
最近のハヤテの様子が普通でない事は気付いていた。
そんなトワの表情を見て、ヒロインは何も出来ない自分を情けなく思い、
トワと同じようにしょんぼりしてしまった。
ナギ
「オイ、そこの2人!さっさと手伝え!」
トワ&ヒロイン
「はい!!!」
2人はナギの声にシャキっと背筋を伸ばして、
夕食の準備へ取りかかった。
・・・・・・・・・・・
ヒロイン
「ナギ、完成?」
ナギ
「あぁ」
トワ
「うわぁ!おいしそうです♡
このカルパッチョなんて、船の上じゃなかなか食べられませんもんね!」
出来上がった料理を見て、宿主も大喜びだった。
目をキラキラさせるトワとヒロインを見て、ナギはふっと微笑む。
トワ
「僕、ハヤテさんに届けますね!」
ナギ
「いい、オレが届ける…」
ナギはヒロインの視線を痛いほど感じていたが、何も言わず料理をトレーに乗せて、ハヤテの部屋を目指した。
・・・・・・・・・
コンコンッ
ナギ
「…入るぞ」
返事を待たずにナギはドアを開けた。
明かりもつけず、真っ暗な部屋の中で、ハヤテはベッドの中で丸まっていた。
ベッド横のキャビネットにある、ランプにそっと火を付けた。
ハヤテ
「…ナギ兄?」
モソっとベッドからハヤテが起き上がる。
気まずそうに視線を下げたまま、動かない。
ナギ
「…お前…よくもオレのロールキャベツ食わなかったな…」
ハヤテ
「………」
ナギ
「まさか、晩飯もいらないなんて言わないよな?」
ナギらしい励ましを感じ、ハヤテは更に申し訳ない気持ちになった。
ナギが誰よりもヒロインの事を大切に思っている事は知っているし、
自分自身もナギの事は、本当の兄のように慕ってきた。
そのナギに対する裏切りのような感情に、ハヤテは苦しんでいた。
ハヤテ
「…ナギ兄…オレ…」
ナギ
「…食わなきゃ、すりおろすぞ…
それと、お前の気持ちなんだ…オレの事は気にするな」
そのナギの言葉にハヤテはパッと顔を上げた。
ハヤテ
「ナ、ナギ兄っ!」
ナギ
「オレは…離すつもりもないし、アイツがお前の方向いたとしても
必ず奪い返す…」
ナギはそれだけをハヤテに伝えると、「食えよ」と一言だけ言って部屋を出た。
はぁ…とドアを閉めた後、タメ息をつくナギ。
奥の廊下からソウシが現れた。
ソウシ
「ナギ…ありがとう」
ナギ
「…別に…」
そのそっけない返答にソウシはふっと笑った。
一番そういう感情に関心を示さなかったナギが、
わざわざ言いに来てくれたのは、やはりあの子のお陰で、
ナギが変わってきているんだと感じた。
それはナギだけじゃなく、
それぞれの心にヒロインへの想いが
少しずつ色んな形で膨らんでいるのであった。
☆つづく☆
「メニュー何にするの?」
ナギ
「そうだな、この国は魚が美味いから…」
ヒロイン
「魚? うわぁナギの作る魚料理大好き!
なんだろぉ♪」
横でワクワクと楽しそうに魚を眺めるヒロインを見て、
ナギは笑ってしまった。
ナギ
「ぷっククク…お前はぁ…」
ポンッと頭に手を置かれ、ナギの顔を見て
ヒロインはドキッとした。
(うわっナギのスゴイ笑顔!)
たまに見せるこの笑顔がヒロインは大好きだった。
この笑顔が見れるなら、何だってできる…そう思うヒロインだった。
ナギ
「ん?…なんか顔赤いな?」
ヒロイン
「もぉ!ナギのせいだよ?!」
ナギとの思いがけない買い物デートのような買い出しに、先ほどの険悪な雰囲気はどこかにいってしまった。
何より、ナギが人混みではぐれないように
しっかりと手を握ってくれている。
ヒロインは嬉しくてしかたなかった。
自分の横ではテキパキと、食材を決めるナギ。
ヒロイン
「ナギはスゴイね!」
ナギ
「あ?」
ヒロイン
「だって、一目で分かっちゃうんだもん!
あっコレ!! これおいしいんだよね!!
買ってもい?」
ナギ
「ふ、お前だって好きなもん見つけるの早いだろ」
ヒロイン
「もぉ!そうやってからかうんだからぁ…」
ぷくっと頬を膨らますヒロインを見て、ナギは微笑んだ。
ヒロイン
「そうだよ!好きなもの見つけるの早いから、
ナギの事だってすぐ見つけちゃうんだからね!
悪い事できないよ?」
そういうヒロインの顔は、少し大人びていて
なんだかナギの心をくすぐった。
ナギはグイッとヒロインの腰を引き、抱き寄せた。
ヒロイン
「ナギ…?」
ナギ
「…なんだよ…」
ヒロイン
「なんか…すごいエッチな顔してる…」
ナギ
「!!?」
一瞬、心の中を見抜かれたのかと思い
ナギの心臓はドキリとした。
このオレがヒロインに、からかわれるとは…。
ナギは照れ隠しに、ヒロインを荷物のように担ぎ上げた。
ヒロイン
「やはっ!ウソ!!ごめんなさい~!!」
ナギ
「オレをおちょくるとは、いい度胸だな」
ナギはヒロインの笑顔を見て、
ハヤテとしっかり話そうと、心に決め
宿へと戻った。
=================
トワ
「おかえりなさ~い!
僕もお手伝いします♪」
事情を聞いたトワが、ヒロインの荷物を手から取ると、
嬉しそうにキッチンへ向かった。
ヒロイン
「トワくん、ハヤテさんどう?」
トワ
「僕…あんまり分からないんです…
でも…元気ないですよね…」
しょんぼりと落ち込むトワ。
いつも一緒に行動する事が多いトワは、
分からないなりにも
最近のハヤテの様子が普通でない事は気付いていた。
そんなトワの表情を見て、ヒロインは何も出来ない自分を情けなく思い、
トワと同じようにしょんぼりしてしまった。
ナギ
「オイ、そこの2人!さっさと手伝え!」
トワ&ヒロイン
「はい!!!」
2人はナギの声にシャキっと背筋を伸ばして、
夕食の準備へ取りかかった。
・・・・・・・・・・・
ヒロイン
「ナギ、完成?」
ナギ
「あぁ」
トワ
「うわぁ!おいしそうです♡
このカルパッチョなんて、船の上じゃなかなか食べられませんもんね!」
出来上がった料理を見て、宿主も大喜びだった。
目をキラキラさせるトワとヒロインを見て、ナギはふっと微笑む。
トワ
「僕、ハヤテさんに届けますね!」
ナギ
「いい、オレが届ける…」
ナギはヒロインの視線を痛いほど感じていたが、何も言わず料理をトレーに乗せて、ハヤテの部屋を目指した。
・・・・・・・・・
コンコンッ
ナギ
「…入るぞ」
返事を待たずにナギはドアを開けた。
明かりもつけず、真っ暗な部屋の中で、ハヤテはベッドの中で丸まっていた。
ベッド横のキャビネットにある、ランプにそっと火を付けた。
ハヤテ
「…ナギ兄?」
モソっとベッドからハヤテが起き上がる。
気まずそうに視線を下げたまま、動かない。
ナギ
「…お前…よくもオレのロールキャベツ食わなかったな…」
ハヤテ
「………」
ナギ
「まさか、晩飯もいらないなんて言わないよな?」
ナギらしい励ましを感じ、ハヤテは更に申し訳ない気持ちになった。
ナギが誰よりもヒロインの事を大切に思っている事は知っているし、
自分自身もナギの事は、本当の兄のように慕ってきた。
そのナギに対する裏切りのような感情に、ハヤテは苦しんでいた。
ハヤテ
「…ナギ兄…オレ…」
ナギ
「…食わなきゃ、すりおろすぞ…
それと、お前の気持ちなんだ…オレの事は気にするな」
そのナギの言葉にハヤテはパッと顔を上げた。
ハヤテ
「ナ、ナギ兄っ!」
ナギ
「オレは…離すつもりもないし、アイツがお前の方向いたとしても
必ず奪い返す…」
ナギはそれだけをハヤテに伝えると、「食えよ」と一言だけ言って部屋を出た。
はぁ…とドアを閉めた後、タメ息をつくナギ。
奥の廊下からソウシが現れた。
ソウシ
「ナギ…ありがとう」
ナギ
「…別に…」
そのそっけない返答にソウシはふっと笑った。
一番そういう感情に関心を示さなかったナギが、
わざわざ言いに来てくれたのは、やはりあの子のお陰で、
ナギが変わってきているんだと感じた。
それはナギだけじゃなく、
それぞれの心にヒロインへの想いが
少しずつ色んな形で膨らんでいるのであった。
☆つづく☆
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