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☆おまけ☆
翌日。
ヒロイン
「ただいま戻りました~!」
出航準備を始めているシリウスメンバーの元へヒロインが戻ってきた。
朝からどこかへ出掛けていて
ナギ以外のメンバーは、今日初めてヒロインの顔を見る。
ハヤテ
「どこ行ってたんだよ?」
トワ
「いなかったので心配しました」
甲板にいたハヤテとトワがいち早く声を掛けた。
ヒロイン
「すみません! あのコレ…」
そう言って2人に手渡したのは、絆創膏と傷薬だった。
ヒロイン
「早く良くなるように…」
ハヤテ
「こ、こんなのソウシさんからもらえば済む話しだろ?
まさかコレ買いに行ってたのか?」
ヒロインはニッコリ微笑んだ。
トワ
「ありがとうございます!
嬉しいです!」
ヒロインの気遣いが伝わり、照れ隠しの言葉を発したハヤテと
ほんわかとした笑みを浮かべるトワ。
そして2人に「すぐ準備をします!」と告げると
次はリュウガの元へと向かった。
リュウガ
「おぅ!お前朝からどこ行ってたんだ?」
するとヒロインはリュウガに本を渡した。
リュウガ
「あ? 何だコレ?
シャキョウ…?」
ヒロイン
「写経です! ヤマトでは仏教という教があって
その経典を書き写すんです!」
リュウガ
「…そうか…
で? 何でコレをオレにくれるんだ?」
ヒロイン
「船長はすぐに…その…体が熱くなっちゃうみたいなので…
写経をすると、精神統一とか心を鎮めるのにとってもいいんです!」
大真面目な顔をしてそう言った。
ヒロイン
「…私には船長の熱を取る事できないので…
これで許してください!
失礼します!!」
それだけ言うと船長室を出て行った。
残されたリュウガは、少しの沈黙の後
思い切り笑った。
リュウガ
「くっはははっ
何だよアイツ!! …ったく真面目なんだからよぉ…クククッ」
写経するかどうかは別として、リュウガのお宝コレクションに仲間入りしそうなその本を
パラパラと捲ってみる事にした。
次に来たのはソウシのいる医務室だった。
薬品の補充をしていたソウシは、ヒロインの訪問に気付くのが遅れた。
ソウシ
「…? あれっごめん!
もしかしてずっとソコにいた?」
ヒロイン
「いえ、今来たばかりです!」
ソウシ
「どこか行ってたの?
ナギに聞いても行き先知らないようだったから…」
するとヒロインはソウシに、ハーブティーの葉を差し出した。
ソウシ
「ん? コレ…どうしたの?」
ヒロイン
「…ソウシさん、あの…昔の大切なお話、ありがとうございました。
ちゃんとお礼も言えなくて…
ソウシさんが話しを聞いてくれて、色んな事を教えてくれたので
私、前を向けました!
…だから…またコレで私とお茶してくださいね?
マイハーブティー、ここに置いてもいいですか?」
『マイハーブティー』そのネーミングにソウシは吹き出してしまた。
ソウシ
「ふっふはは!
うん! もちろんだよ!
いつでもお茶しに来てね?」
ヒロインはニッコリ微笑むと、医務室を出て航海室のシンの元へと向かった。
シン
「…なんだ…」
少しだけ開いていた航海室のドアから、様子を伺っていると
シンに見つかってしまった。
ヒロイン
「あ…少しだけ入ってもいいですか?」
シン
「………」
視線を机に広げた航路図に向けたまま、シンは何も答えなかった。
ヒロインはドキドキしながら部屋へと入った。
ヒロイン
「あの…クリーニング仕上がってきました。」
シン
「…そこ置いておけ…」
そう言われ、テーブルの隅にジャケットを置いた。
それでもまだ部屋にいるヒロインに、シンは冷たく言った。
シン
「…まだ何かあるのか?」
ヒロイン
「あ…いえ…
その…昨日はありがとうございました!」
初めてチラリとヒロインを見たシンは、「フン」と鼻を鳴らした。
そしてヒロインが部屋を出て行くのを見届けると
仕上がってきたジャケットを広げた。
確かにいい仕上がりをしている。
そして袖を見た瞬間、シンはハッと目を見開いた。
山賊に切られた袖の部分が、縫製され直っている。
しかしどう見ても素人が繕ったにしか思えない。
シン
「チッ…高級なジャケットを何だと思ってる…」
そう言いながらも、シンは今着ていたジャケットを脱ぎ
仕上がったばかりのジャケットへと袖を通した。
そしてポケットに何か入っている事に気付いた。
シン
「アイツ…また花火なんか入れてたら承知しねぇぞ…」
そう言って手を入れると、そこには包みに入ったアメ玉が沢山詰め込まれていた。
さすがのシンも「ふっ」と笑ってしまった。
ヒロインなりのお礼と反省に、シンはさっき一瞬だけ見たヒロインに
もう一度会いたくなった。
昨日たくさん買ってやったプレゼントの中の
髪留めをつけていたヒロインに…。
最後に向かったのは、ナギのいる厨房だった。
ナギ
「! 戻ったのか?」
ヒロイン
「うん! ごめんね、忙しい日なのに無理言って…」
ナギ
「用は済んだのか?」
ヒロイン
「うん! あとはナギで最後!」
ナギ
「?」
そう言ってヒロインが出したのはマスクだった。
ナギ
「あ? マスクか?
皆に配ってきたのか?」
ヒロイン
「んーん、皆のはまた別。
ナギはコレ…」
ナギは意味が分からず受け取ろうと、手を伸ばすと
スッとヒロインが手を引いた。
ヒロイン
「違うよ! コレは私が使うの!」
ナギ
「???」
そう言ってマスクをつけると、ヒロインはグッとナギに近づいた。
ヒロイン
「ナギ! もうこれでキス出来ないでしょ?
昨日なんて言おうとしたか言って!!」
ナギ
「!!」
昨晩、疲れきってしまったヒロインは
ナギが風呂から上がってくるのを待てず眠ってしまった。
その為、ナギの『倒れてしまう程の話し』を聞けず終いだった。
必死な目で見つめられ、ナギは吹き出した。
ナギ
「ふっ…くはっ!
お前…しつこいな?クククッ
いーよ…教えてやるよ…」
ヒロイン
「えっ♡」
そしてようやくナギが耳元でその言葉を教えてくれた。
ナギ
「……分かったか?」
耳からナギが顔を離すと、ヒロインはナギを見つめたまま動けなくなった。
ソウシ
「ねぇナギ、これなんだけ…?
あれ? ヒロインちゃん風邪ひいたの?」
何も知らずに入ってきたソウシは
マスクをして、顔を真っ赤にしているヒロインを見てそう言った。
ソウシ
「熱ありそうだね…」
心配そうなソウシを余所に、何も答えられず
いつまで経ってもボンヤリしているヒロインを見て
ナギは勝ち誇った笑みを浮かべながら、出航準備をするのであった。
☆あとがき☆
最後までお読み頂きありがとうございます!
『fireworks』の続きのお話でした。
『fireworks』は、とことんナギを大事に思う気持ちを書きましたが
今回のお話は、ナギを大切に思うあまり
周りの事に気を配れなかったヒロインちゃんの気持ちを書いてみました。
好きな人の事だけ考えていればいいというのではなく
ヒロインちゃんひとりの力では何も出来なくて…
でもその事に気付かず、突っ走ってしまった事に初めて気づくという…。
ナギも大切だけど、仲間も大切だったと気付くお話でした☆
そして題名の通り『癒し』をテーマに書いたので
皆がヒロインちゃんに癒されて、ヒロインちゃんはナギに癒されて…と
そんな感じにしてみました!!ww
最後のナギの『倒れるほどの話し』は
色々考えたのですが、読んで頂くみなさんのイメージで入れて頂けたらなと思います♡
(とびきり甘い言葉をっっ!!笑)
そしてソウシさんの過去話しですが、ゲーム本編でソウシさんのお話は1度プレイしただけなので
ちょっとウロ覚えです。。
違ってたらすみません(>_<;)
最後までお読み頂き、本当にありがとうございます!
たくさんの感謝の気持ちを込めて…☆ koma
翌日。
ヒロイン
「ただいま戻りました~!」
出航準備を始めているシリウスメンバーの元へヒロインが戻ってきた。
朝からどこかへ出掛けていて
ナギ以外のメンバーは、今日初めてヒロインの顔を見る。
ハヤテ
「どこ行ってたんだよ?」
トワ
「いなかったので心配しました」
甲板にいたハヤテとトワがいち早く声を掛けた。
ヒロイン
「すみません! あのコレ…」
そう言って2人に手渡したのは、絆創膏と傷薬だった。
ヒロイン
「早く良くなるように…」
ハヤテ
「こ、こんなのソウシさんからもらえば済む話しだろ?
まさかコレ買いに行ってたのか?」
ヒロインはニッコリ微笑んだ。
トワ
「ありがとうございます!
嬉しいです!」
ヒロインの気遣いが伝わり、照れ隠しの言葉を発したハヤテと
ほんわかとした笑みを浮かべるトワ。
そして2人に「すぐ準備をします!」と告げると
次はリュウガの元へと向かった。
リュウガ
「おぅ!お前朝からどこ行ってたんだ?」
するとヒロインはリュウガに本を渡した。
リュウガ
「あ? 何だコレ?
シャキョウ…?」
ヒロイン
「写経です! ヤマトでは仏教という教があって
その経典を書き写すんです!」
リュウガ
「…そうか…
で? 何でコレをオレにくれるんだ?」
ヒロイン
「船長はすぐに…その…体が熱くなっちゃうみたいなので…
写経をすると、精神統一とか心を鎮めるのにとってもいいんです!」
大真面目な顔をしてそう言った。
ヒロイン
「…私には船長の熱を取る事できないので…
これで許してください!
失礼します!!」
それだけ言うと船長室を出て行った。
残されたリュウガは、少しの沈黙の後
思い切り笑った。
リュウガ
「くっはははっ
何だよアイツ!! …ったく真面目なんだからよぉ…クククッ」
写経するかどうかは別として、リュウガのお宝コレクションに仲間入りしそうなその本を
パラパラと捲ってみる事にした。
次に来たのはソウシのいる医務室だった。
薬品の補充をしていたソウシは、ヒロインの訪問に気付くのが遅れた。
ソウシ
「…? あれっごめん!
もしかしてずっとソコにいた?」
ヒロイン
「いえ、今来たばかりです!」
ソウシ
「どこか行ってたの?
ナギに聞いても行き先知らないようだったから…」
するとヒロインはソウシに、ハーブティーの葉を差し出した。
ソウシ
「ん? コレ…どうしたの?」
ヒロイン
「…ソウシさん、あの…昔の大切なお話、ありがとうございました。
ちゃんとお礼も言えなくて…
ソウシさんが話しを聞いてくれて、色んな事を教えてくれたので
私、前を向けました!
…だから…またコレで私とお茶してくださいね?
マイハーブティー、ここに置いてもいいですか?」
『マイハーブティー』そのネーミングにソウシは吹き出してしまた。
ソウシ
「ふっふはは!
うん! もちろんだよ!
いつでもお茶しに来てね?」
ヒロインはニッコリ微笑むと、医務室を出て航海室のシンの元へと向かった。
シン
「…なんだ…」
少しだけ開いていた航海室のドアから、様子を伺っていると
シンに見つかってしまった。
ヒロイン
「あ…少しだけ入ってもいいですか?」
シン
「………」
視線を机に広げた航路図に向けたまま、シンは何も答えなかった。
ヒロインはドキドキしながら部屋へと入った。
ヒロイン
「あの…クリーニング仕上がってきました。」
シン
「…そこ置いておけ…」
そう言われ、テーブルの隅にジャケットを置いた。
それでもまだ部屋にいるヒロインに、シンは冷たく言った。
シン
「…まだ何かあるのか?」
ヒロイン
「あ…いえ…
その…昨日はありがとうございました!」
初めてチラリとヒロインを見たシンは、「フン」と鼻を鳴らした。
そしてヒロインが部屋を出て行くのを見届けると
仕上がってきたジャケットを広げた。
確かにいい仕上がりをしている。
そして袖を見た瞬間、シンはハッと目を見開いた。
山賊に切られた袖の部分が、縫製され直っている。
しかしどう見ても素人が繕ったにしか思えない。
シン
「チッ…高級なジャケットを何だと思ってる…」
そう言いながらも、シンは今着ていたジャケットを脱ぎ
仕上がったばかりのジャケットへと袖を通した。
そしてポケットに何か入っている事に気付いた。
シン
「アイツ…また花火なんか入れてたら承知しねぇぞ…」
そう言って手を入れると、そこには包みに入ったアメ玉が沢山詰め込まれていた。
さすがのシンも「ふっ」と笑ってしまった。
ヒロインなりのお礼と反省に、シンはさっき一瞬だけ見たヒロインに
もう一度会いたくなった。
昨日たくさん買ってやったプレゼントの中の
髪留めをつけていたヒロインに…。
最後に向かったのは、ナギのいる厨房だった。
ナギ
「! 戻ったのか?」
ヒロイン
「うん! ごめんね、忙しい日なのに無理言って…」
ナギ
「用は済んだのか?」
ヒロイン
「うん! あとはナギで最後!」
ナギ
「?」
そう言ってヒロインが出したのはマスクだった。
ナギ
「あ? マスクか?
皆に配ってきたのか?」
ヒロイン
「んーん、皆のはまた別。
ナギはコレ…」
ナギは意味が分からず受け取ろうと、手を伸ばすと
スッとヒロインが手を引いた。
ヒロイン
「違うよ! コレは私が使うの!」
ナギ
「???」
そう言ってマスクをつけると、ヒロインはグッとナギに近づいた。
ヒロイン
「ナギ! もうこれでキス出来ないでしょ?
昨日なんて言おうとしたか言って!!」
ナギ
「!!」
昨晩、疲れきってしまったヒロインは
ナギが風呂から上がってくるのを待てず眠ってしまった。
その為、ナギの『倒れてしまう程の話し』を聞けず終いだった。
必死な目で見つめられ、ナギは吹き出した。
ナギ
「ふっ…くはっ!
お前…しつこいな?クククッ
いーよ…教えてやるよ…」
ヒロイン
「えっ♡」
そしてようやくナギが耳元でその言葉を教えてくれた。
ナギ
「……分かったか?」
耳からナギが顔を離すと、ヒロインはナギを見つめたまま動けなくなった。
ソウシ
「ねぇナギ、これなんだけ…?
あれ? ヒロインちゃん風邪ひいたの?」
何も知らずに入ってきたソウシは
マスクをして、顔を真っ赤にしているヒロインを見てそう言った。
ソウシ
「熱ありそうだね…」
心配そうなソウシを余所に、何も答えられず
いつまで経ってもボンヤリしているヒロインを見て
ナギは勝ち誇った笑みを浮かべながら、出航準備をするのであった。
☆あとがき☆
最後までお読み頂きありがとうございます!
『fireworks』の続きのお話でした。
『fireworks』は、とことんナギを大事に思う気持ちを書きましたが
今回のお話は、ナギを大切に思うあまり
周りの事に気を配れなかったヒロインちゃんの気持ちを書いてみました。
好きな人の事だけ考えていればいいというのではなく
ヒロインちゃんひとりの力では何も出来なくて…
でもその事に気付かず、突っ走ってしまった事に初めて気づくという…。
ナギも大切だけど、仲間も大切だったと気付くお話でした☆
そして題名の通り『癒し』をテーマに書いたので
皆がヒロインちゃんに癒されて、ヒロインちゃんはナギに癒されて…と
そんな感じにしてみました!!ww
最後のナギの『倒れるほどの話し』は
色々考えたのですが、読んで頂くみなさんのイメージで入れて頂けたらなと思います♡
(とびきり甘い言葉をっっ!!笑)
そしてソウシさんの過去話しですが、ゲーム本編でソウシさんのお話は1度プレイしただけなので
ちょっとウロ覚えです。。
違ってたらすみません(>_<;)
最後までお読み頂き、本当にありがとうございます!
たくさんの感謝の気持ちを込めて…☆ koma
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