drunkard
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キッチンではナギが宴の後片付けをしていた。
ヒロインがあんな状態になってしまい、部屋へと連れて行ったが
寝付く気配もなく、なんだか酔ってながらもナギへの反抗心が強く
ひとりにしておくと、どこかに行ってしまいそうだと思い
仕方なくキッチンへと連れてきた。
ヒロイン
「…私も…する…」
シンクに山積みになった食器を洗っているナギ。
手伝うといい張るヒロインに、呆れた声で答えた。
ナギ
「…無理だろ…?」
背中を向けたまま、壁際の椅子に座らせているヒロインへそう言うと…
ヒロイン
「ナギ…冷たいーー! 不機嫌だし、ムス―ッてしてるーーー!!」
酔っ払いが絡み出してきた…と、ナギは相手にしなかった。
ナギ
「………」
ヒロイン
「ん~~! 無視してるぅ!」
ナギ
「………」
ヒロイン
「ナ~ギ~?」
ナギ
「………」
どんなに声を掛けられようが、一切答えず
黙々と洗い物をしているナギ。
ヒロイン
「ナギさぁ~ん?」
ナギ
「………はぁ…」
あまりにもしつこく絡んでくるので、ナギはバシャッと洗い桶の中に泡だらけのスポンジを投げつけた。
ナギ
「…お前いいかげんに…!!」
耐えかねてナギが振り向こうとした瞬間、ギュッとヒロインが背中に抱きついてきた。
細い腕が体をしっかりと抱きしめる。
ナギ
「どう…した?」
ピッタリと背中にくっついている為、ヒロインの表情を見る事ができない。
ヒロイン
「………」
ナギ
「ヒロイン?」
ヒロイン
「……しないで…」
ナギ
「あ?」
ヒロイン
「…無視…しないで…」
酔っているはずなのに、なんだかさっきまでの陽気な雰囲気が消え
切ない声がキッチンに響いた。
ナギ
「…別に無視してたんじゃねぇ…」
ナギはシンクに向かったまま、ヒロインの様子を伺うように話した。
ヒロイン
「ホント…? じゃ…もぅ少しこのままでもい?」
甘えるような声で、スリッと背中に頬をする感触が走る。
ナギ
「…好きにしろ…」
いつもだったらキッチンでこんな事はしないが
今日は酔っている事に免じて、そのままにした。
ヒロイン
「やった♡」
さらに強くヒロインが抱きしめてくる。
ナギは気にしないように作業を進めようとしたが、
嫌でも感じるヒロインの胸の膨らみ。
しかし、そんな事は悟られないように
黙々と手を動かし続けた。
ヒロイン
「…ナギ…いい匂い…」
ナギ
「あ?」
ヒロイン
「ナギの匂い…大好き…」
ナギ
「…お前、あんま無防備にそういう事言うな!」
こっちがどれだけ我慢してると思っているのだろうか?
好きな女がこんなに近くにいて、自分を抱きしめてる…
それだけで体が熱くなるのに…。
ヒロイン
「え?」
ナギ
「こうしてたいなら、黙ってくっついてるだけにしろ!」
ヒロイン
「どうして?」
ナギ
「………」
ヒロイン
「ナギ?」
またしても黙り込むナギ。
するとギュッと体を抱きしめていたヒロインの手が緩み
シャツの裾からスルリと手を滑り込ませてきた。
ナギは思わず体がビクッと反応した。
ナギ
「…何してる…」
ヒロイン
「ん~? ナギのオナカ…固い…」
筋肉のついた腹をスベスベと触る。
これは誘っているのだろうか?
それでもナギは作業を続けた。
しかしヒロインの手は、尚も触り続ける。
ヒロイン
「ナギ…?」
ナギ
「なんだ?」
ヒロイン
「…今日…したい…」
ナギ
「!!?」
『今なんて言った?』と聞き返そうかと思った。
ヒロインがこんな事言うなんて、間違いなくこれは酔っている証拠だ。
それにしても、これ以上煽られたら
さすがのナギだってヤバイ。
ナギはヒロインの手を外すと、クルッと振り返った。
そしてヒロインの顔を見て、ナギの理性は飛びそうになった。
潤んだ瞳で、物欲しそうに見上げてくる。
ヒロイン
「ナギ…?」
堪らずにナギは「はぁ…」とタメ息をつくと、
シンクにもたれかかり、ヒロインの腰に両手を回した。
向かい合わせで見るヒロインは、なんとも可愛い。
毎日見ていても、何度でもそう思ってしまう。
その可愛いヒロインが、自分を欲しがっている。
ナギはじっとヒロインを見つめ
そっと頬に右手を添えた。
ナギ
「…オレは酔ってるヤツとする気はない…」
ヒロイン
「!? 酔ってないってば!」
ナギ
「…アホか… 普段のお前はこんな事しないし、
言わねぇだろ?」
そう言うとヒロインは悲しそうな顔をする。
ヒロイン
「…ナギを感じたいって思ったから言ったの…
私ホントに酔ってないよ?」
そう言うヒロインを見て、ナギ自身もそうなのか?と思いたくなる。
もし酔ってなくて、こんな事をしてくるって事は
ナギ自身も我慢しなくていいという事だ。
ヒロイン
「? ナギ…どうし…んっ!!」
ナギはヒロインの唇を塞いだ。
もう何も言わせないくらい、深く深く舌を絡めた。
逃げようとするヒロインをグッと抱きしめ
角度を変えて、何度も何度もキスを繰り返した。
ヒロイン
「んっ…はぁ…ナ…んっ…」
苦しそうにナギのシャツを握るヒロイン。
やっと唇が離れると、クテッとナギの胸に体を預け
荒い呼吸を繰り返す。
ナギ
「…分かったか? 少し大人しくしてろ」
そう言うとヒロインはコクコクと頷いた。
こんな激しいキスを受けたのは初めてだった。
体が熱く反応している。
キスだけで『感じている』… ヒロインは恥ずかしくて
ナギにバレていないかドキドキしてしまう。
ナギ
「ふっ…ホントに大人しくなったな?」
お酒のせいなのか、ナギのキスでそうなってるのか分からない。
ぼんやりとしてしまう。
ナギの大きな手が、優しく髪を撫でてくれる。
(気持ちいい…)
ふわふわと夢見心地で、うっとりとしていた。
ナギ
「? …大丈夫か?」
やり過ぎたか?と、反応を返して来ないヒロインが心配になった。
ナギは胸からヒロインを離し、覗き込んだ。
ヒロイン
「うん… でも…」
ナギ
「?」
俯いていたヒロインは、顔を上げてナギの目を見つめた。
ヒロイン
「…ナギが嫌なら我慢する…
でも…したい…体が熱いの…」
少し恥じらいながらも、今にも泣きそうな顔でそう言われ
ナギの胸はドキンと音を立てた。
改めて、酒の威力の強さを感じた。
ナギ
「…意味分かって言ってんだよな?」
ヒロイン
「…うん… 私酔ってないもん…」
するとナギはヒロインの手を引っ張り、キッチンを出て行く。
ヒロイン
「ナ、ナギ?」
走らないと引きずられてしまうのではないかというくらい
強引に連れて行かれるヒロイン。
ナギを怒らせてしまったのだろうか?
痛いくらいに掴まれた手。
ナギは一言も話さず、2人の部屋のドアを開けると
乱暴にヒロインをベッドへと寝かせた。
ヒロイン
「キャッ!」
ナギの意図が分からず、後ずさるようにベッドボードまで下がるヒロイン。
暗がりでナギを見つめると、バンダナを手で掴み取り
ヒロインがさっき乱したシャツを脱ぎ、上半身裸になった。
そしてバサリと床にシャツを脱ぎ捨て、ギシッとベッドの上に上がり込んできた。
ヒロイン
「ナ、ナギ…」
ナギ
「…火ぃつけたのお前だろ?」
ヒロイン
「…ん…でもお風呂とか…」
ナギ
「…待ってらんねぇ」
ヒロインの腰を抱き、ポスッと仰向けにベッドへ寝かす。
ナギ
「もうどんなに嫌がってもやめねぇからな?
酔ったお前が悪い…」
ヒロイン
「! …酔ってないってば…
ちゃんとナギを見てる!」
ナギ
「うるせぇ …もう何も言わせねぇ…」
ヒロイン
「んっ!」
食いつくように唇を塞がれた。
ナギはこれ以上ないくらい、激しくヒロインを抱いた。
何度も拒もうとするヒロインの手を払った。
酔った勢いで体を結んでいる今、
朝になったら何も覚えてないと言わさないように、
何度もヒロインを悦ばせた。
ヒロインがどんなに乱れようと、ナギは激しく愛し続けたのだった。