スノーフレーク
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こんな寒い日の浜辺は、寒さをより一層キツク感じる。
ナギ
「シンの言った通り、雪がもうすぐ降るな」
ヒロイン
「分かるの?」
ナギ
「あぁ…匂いがする」
手を繋いでいる2人。
ナギはずっと海を見つめている。
ヒロイン
「ねぇナギ?」
ナギ
「ん?」
ヒロイン
「あのね?…ナギは私以外の人としたいって思う?」
ナギ
「あぁ??」
何を急に言い出すんだとばかりに、ナギはヒロインを見下ろした。
ヒロイン
「男の人って…色んな人としたいとかって思ったりする?
私はそうは思わないけど、ナギもいつかそう思ったり…」
ナギはすっかり呆れてしまった。
また何か見たり、聞いたりしたのだろう。
この子はなんでこんなにも感受性が豊かなんだろう。
ナギはパッとヒロインの手を離すと、ドサッと砂浜に寝転んだ。
ヒロイン
「ナギ!?」
自分には全く理解が出来ない感情だ。
見たコトや聞いたコトを全部信じて、すぐ感情や表情に出てしまう。
ナギ
「アホ!!」
慌ててナギの傍に膝をついたヒロインは、ナギの言葉に驚いた。
そしてグイッと手を引かれると、ナギの胸の上に倒れ込んでしまった。
ナギ
「…お前はどうしてそうなんだ…」
ヒロイン
「ナギ…?」
ナギ
「…まぁそういうトコがお前のいいトコだな…」
ヒロインはナギが何のコトを言っているか分からず
そのままじっと抱かれていた。
するとナギは体を起こし、ヒロインに足の間に座るように言った。
2人で海を見るように座ると、ナギが後ろから抱きしめるように手を回してきた。
スゴク寒いはずなのに、ナギとこうして抱き合っていると
寒さなんてどっかに行ってしまったように体が熱い。
ナギ
「ほっぺ…冷たいな」
後ろから頬を重ねるように、顔を近づけるナギ。
ギュッと抱きしめられ、ヒロインはドキドキと胸が高鳴る。
ナギ
「寒いか?」
ヒロイン
「す、少しだけ…」
ナギにこんな風にされると、聞きたい事も知りたい事も何も言えなくなってしまう。
ナギ
「…ヒロイン。 オレはお前だけいればいい…
他は興味もねぇし、いらない…」
ヒロイン
「でもそれって分からないよね?
ナギと何年も一緒にいたら、他が気になったり
私の事なんてどうでもよくなったり…
ずっと一緒にいるって…ずっと同じ気持ちでいるって事?」
ナギ
「お前はなんでそんなに先の事が気になる?」
ヒロイン
「それは…」
ナギ
「今こうしてオレといる事だけじゃダメなのか?」
ナギにそう言われ、確かにそれだけで充分だと思った。
しかし自分の父親もそうだったように、将来を誓い合った母と子を捨てて
別の女性の元へと行ってしまう男だって世の中にいる事を知っている。
ヒロイン
「…うん…でも怖いの…
いつかナギのそういう気持ちがなくなって、私だけが取り残されて…」
ナギはヒロインの生い立ちを少しだけ聞いていた。
きっとその事と重ね合わせているのだろう。
人の気持ちに「確約」なんてない事を知っている。
仲間に裏切られたナギは、誰よりも分かっているつもりだ。
ナギ
「…それは一緒だろ?
お前だっていつかオレじゃないヤツを好きになるかもしれないだろ?」
ヒロイン
「そ、それはない!! 絶対にない!!」
必死に体をナギの方へ向けて訴えるヒロイン。
ナギはそんな姿に笑ってしまう。
ナギ
「ふっ、そう思うだろ?
だからこういう話しに答えなんてねぇんだよ。
オレはお前が好きだし、お前以外いらない…そう思ってる。」
ヒロイン
「うん…でも、私は本当だよ?
ホントにホントにナギだけでいい、ナギしか知りたくない」
ヒロインは、ナギの腕に顔を埋めた。
なんて嬉しい事を言うんだと、ナギはヒロインを後ろから抱きしめてて良かったと思った。
今の自分の顔は、口元が緩み過ぎてて
とても見せる事はできない。
ナギ
「…なんだよ…オレの事は信じないのかよ?」
ヒロイン
「ナギは…かっこいいから分かんないの!
私の複雑な気持ち!!」
ナギ
「ふはっなんだよそれ!
じゃあお前こそオレがどれだけお前でいっぱいか分かってねぇだろ?」
ヒロイン
「?」
ナギはヒロインを抱きしめていた手を緩めると、ポケットに手を入れた。
ヒロイン
「あ~!! ナギ!雪!!」
真っ白な雪がハラハラと降りだした。
ヒロイン
「スゴイスゴ~イ!!」
足の間ではしゃぐヒロイン。
空をグッと見上げ過ぎて、コテッとナギの胸に倒れてしまった。
ナギ
「ぷはっ!ガキかよ? ククッ」
ヒロイン
「だって~、わぁ!あっ捕まえた!!」
手袋の平を広げると、少し大きな雪の粒だった為
雪の結晶がハッキリと見えた。
ヒロイン
「こんなに小さいのに、全部に色んな形があるんだもんね!
あっもう溶けちゃった…」
まだ地面も雪の温度より温かい為、どんどん降ってはいるが
すぐに溶けて消えてしまう。
ヒロイン
「雪ってきれいなのに、溶けてなくなっちゃうんだよね…
人の気持ちも雪もずっと消えなければいいのに…」
ヒロインは、降っても降ってもあっという間に消えてしまう雪を
寂しそうな目で見つめた。
ナギ
「…オレは溶けない雪知ってるぞ?」
ヒロイン
「え?」
ナギ
「どんなに暑くても絶対溶けない雪」
ヒロイン
「ホント?! それってどっかのお宝?
船長知ってるの? どこにあるの?」
興奮気味にナギを見上げるヒロイン。
ナギはその剣幕に笑ってしまう。
ナギ
「落ち着けって!
…オレの手の中にある…」
ヒロイン
「?!」
ナギはヒロインの目の前に右手を出すと
そっと手を開いた。
そこには雪の結晶型のピアスがあった。
真ん中には輝く石が入っている。
ヒロイン
「ナギ…?」
ナギ
「これなら溶けねぇだろ?
…オレが女に何か贈るの初めてなんだからな?」
ナギは照れた顔をして、驚いているヒロインの耳にそっとピアスをはめた。
ナギ
「…髪短いから、ピアスがよく見えるな…
コレ…オレの…溶けない気持ち…な?」
ヒロインはナギのその言葉に、鼻の奥がツンとする。
ナギ
「…なんだよ…なんとか言えよ…
スッゲー恥ずかしいんだからな?」
ヒロイン
「あ…うん… …う…ん…」
ヒロインは、嬉し過ぎて思わず涙が浮かんできた。
ナギ
「はぁ?! な、なんで泣くんだよ!!」
ヒロイン
「…だっだって…嬉し過ぎるよ…」
ナギ
「?」
ヒロイン
「好きな人に…そんな事言われたら…」
ニッコリ笑うヒロインの目から涙がこぼれる。
ナギは優しく笑うと、そっとヒロインの涙を指で拭ってあげた。
ヒロイン
「ね、ナギ?
このピアス…この為に買ったの?」
ナギ
「あ? 違ぇよ!!
さっき見つけて、お前に似合いそうだから買ったのに、
なんだかお前のせいで
ぴったりの物になっちゃったんだろ!?」
ナギは顔を赤くして、ヒロインの頬を両手で包んだ。
ナギ
「…ヒロインは?」
ヒロイン
「え?」
ナギ
「お前の気持ち…は、溶けないか?」
ナギは恥ずかしそうに聞いてきた。
ヒロインはその顔を見て、とびきりの笑顔を見せ
ナギの唇にキスをした。
ヒロイン
「うん! ずっとずっと溶けないよ?」
ナギはその笑顔に、笑い返すと
もう一度唇を重ねた。
☆END☆ おまけ&あとがき⇒
ナギ
「シンの言った通り、雪がもうすぐ降るな」
ヒロイン
「分かるの?」
ナギ
「あぁ…匂いがする」
手を繋いでいる2人。
ナギはずっと海を見つめている。
ヒロイン
「ねぇナギ?」
ナギ
「ん?」
ヒロイン
「あのね?…ナギは私以外の人としたいって思う?」
ナギ
「あぁ??」
何を急に言い出すんだとばかりに、ナギはヒロインを見下ろした。
ヒロイン
「男の人って…色んな人としたいとかって思ったりする?
私はそうは思わないけど、ナギもいつかそう思ったり…」
ナギはすっかり呆れてしまった。
また何か見たり、聞いたりしたのだろう。
この子はなんでこんなにも感受性が豊かなんだろう。
ナギはパッとヒロインの手を離すと、ドサッと砂浜に寝転んだ。
ヒロイン
「ナギ!?」
自分には全く理解が出来ない感情だ。
見たコトや聞いたコトを全部信じて、すぐ感情や表情に出てしまう。
ナギ
「アホ!!」
慌ててナギの傍に膝をついたヒロインは、ナギの言葉に驚いた。
そしてグイッと手を引かれると、ナギの胸の上に倒れ込んでしまった。
ナギ
「…お前はどうしてそうなんだ…」
ヒロイン
「ナギ…?」
ナギ
「…まぁそういうトコがお前のいいトコだな…」
ヒロインはナギが何のコトを言っているか分からず
そのままじっと抱かれていた。
するとナギは体を起こし、ヒロインに足の間に座るように言った。
2人で海を見るように座ると、ナギが後ろから抱きしめるように手を回してきた。
スゴク寒いはずなのに、ナギとこうして抱き合っていると
寒さなんてどっかに行ってしまったように体が熱い。
ナギ
「ほっぺ…冷たいな」
後ろから頬を重ねるように、顔を近づけるナギ。
ギュッと抱きしめられ、ヒロインはドキドキと胸が高鳴る。
ナギ
「寒いか?」
ヒロイン
「す、少しだけ…」
ナギにこんな風にされると、聞きたい事も知りたい事も何も言えなくなってしまう。
ナギ
「…ヒロイン。 オレはお前だけいればいい…
他は興味もねぇし、いらない…」
ヒロイン
「でもそれって分からないよね?
ナギと何年も一緒にいたら、他が気になったり
私の事なんてどうでもよくなったり…
ずっと一緒にいるって…ずっと同じ気持ちでいるって事?」
ナギ
「お前はなんでそんなに先の事が気になる?」
ヒロイン
「それは…」
ナギ
「今こうしてオレといる事だけじゃダメなのか?」
ナギにそう言われ、確かにそれだけで充分だと思った。
しかし自分の父親もそうだったように、将来を誓い合った母と子を捨てて
別の女性の元へと行ってしまう男だって世の中にいる事を知っている。
ヒロイン
「…うん…でも怖いの…
いつかナギのそういう気持ちがなくなって、私だけが取り残されて…」
ナギはヒロインの生い立ちを少しだけ聞いていた。
きっとその事と重ね合わせているのだろう。
人の気持ちに「確約」なんてない事を知っている。
仲間に裏切られたナギは、誰よりも分かっているつもりだ。
ナギ
「…それは一緒だろ?
お前だっていつかオレじゃないヤツを好きになるかもしれないだろ?」
ヒロイン
「そ、それはない!! 絶対にない!!」
必死に体をナギの方へ向けて訴えるヒロイン。
ナギはそんな姿に笑ってしまう。
ナギ
「ふっ、そう思うだろ?
だからこういう話しに答えなんてねぇんだよ。
オレはお前が好きだし、お前以外いらない…そう思ってる。」
ヒロイン
「うん…でも、私は本当だよ?
ホントにホントにナギだけでいい、ナギしか知りたくない」
ヒロインは、ナギの腕に顔を埋めた。
なんて嬉しい事を言うんだと、ナギはヒロインを後ろから抱きしめてて良かったと思った。
今の自分の顔は、口元が緩み過ぎてて
とても見せる事はできない。
ナギ
「…なんだよ…オレの事は信じないのかよ?」
ヒロイン
「ナギは…かっこいいから分かんないの!
私の複雑な気持ち!!」
ナギ
「ふはっなんだよそれ!
じゃあお前こそオレがどれだけお前でいっぱいか分かってねぇだろ?」
ヒロイン
「?」
ナギはヒロインを抱きしめていた手を緩めると、ポケットに手を入れた。
ヒロイン
「あ~!! ナギ!雪!!」
真っ白な雪がハラハラと降りだした。
ヒロイン
「スゴイスゴ~イ!!」
足の間ではしゃぐヒロイン。
空をグッと見上げ過ぎて、コテッとナギの胸に倒れてしまった。
ナギ
「ぷはっ!ガキかよ? ククッ」
ヒロイン
「だって~、わぁ!あっ捕まえた!!」
手袋の平を広げると、少し大きな雪の粒だった為
雪の結晶がハッキリと見えた。
ヒロイン
「こんなに小さいのに、全部に色んな形があるんだもんね!
あっもう溶けちゃった…」
まだ地面も雪の温度より温かい為、どんどん降ってはいるが
すぐに溶けて消えてしまう。
ヒロイン
「雪ってきれいなのに、溶けてなくなっちゃうんだよね…
人の気持ちも雪もずっと消えなければいいのに…」
ヒロインは、降っても降ってもあっという間に消えてしまう雪を
寂しそうな目で見つめた。
ナギ
「…オレは溶けない雪知ってるぞ?」
ヒロイン
「え?」
ナギ
「どんなに暑くても絶対溶けない雪」
ヒロイン
「ホント?! それってどっかのお宝?
船長知ってるの? どこにあるの?」
興奮気味にナギを見上げるヒロイン。
ナギはその剣幕に笑ってしまう。
ナギ
「落ち着けって!
…オレの手の中にある…」
ヒロイン
「?!」
ナギはヒロインの目の前に右手を出すと
そっと手を開いた。
そこには雪の結晶型のピアスがあった。
真ん中には輝く石が入っている。
ヒロイン
「ナギ…?」
ナギ
「これなら溶けねぇだろ?
…オレが女に何か贈るの初めてなんだからな?」
ナギは照れた顔をして、驚いているヒロインの耳にそっとピアスをはめた。
ナギ
「…髪短いから、ピアスがよく見えるな…
コレ…オレの…溶けない気持ち…な?」
ヒロインはナギのその言葉に、鼻の奥がツンとする。
ナギ
「…なんだよ…なんとか言えよ…
スッゲー恥ずかしいんだからな?」
ヒロイン
「あ…うん… …う…ん…」
ヒロインは、嬉し過ぎて思わず涙が浮かんできた。
ナギ
「はぁ?! な、なんで泣くんだよ!!」
ヒロイン
「…だっだって…嬉し過ぎるよ…」
ナギ
「?」
ヒロイン
「好きな人に…そんな事言われたら…」
ニッコリ笑うヒロインの目から涙がこぼれる。
ナギは優しく笑うと、そっとヒロインの涙を指で拭ってあげた。
ヒロイン
「ね、ナギ?
このピアス…この為に買ったの?」
ナギ
「あ? 違ぇよ!!
さっき見つけて、お前に似合いそうだから買ったのに、
なんだかお前のせいで
ぴったりの物になっちゃったんだろ!?」
ナギは顔を赤くして、ヒロインの頬を両手で包んだ。
ナギ
「…ヒロインは?」
ヒロイン
「え?」
ナギ
「お前の気持ち…は、溶けないか?」
ナギは恥ずかしそうに聞いてきた。
ヒロインはその顔を見て、とびきりの笑顔を見せ
ナギの唇にキスをした。
ヒロイン
「うん! ずっとずっと溶けないよ?」
ナギはその笑顔に、笑い返すと
もう一度唇を重ねた。
☆END☆ おまけ&あとがき⇒