恋人がドS 相手:涅マユリ
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前回・・・『嫌いになるよ』作戦を実行したわけだが・・・
どうにも失敗してしまい、私は4度目の敗北を受けた。
しかも、あの後からマユリが私の前に姿を現さない・・・。
・・・なんでこんなに心をもやもやさせなきゃいけないのさ・・・。
5、諦めてドMの道を進みなさい
「あー・・・もやもやする・・・」
隊舎内の自分の机にでろんと体を預けて、一つため息をつく。
「どうしたのー?最近元気ないね」
「ああ、やちるちゃん・・・。実はね、最近マユリが姿を現さなくてね、全然会ってないのですよ。ええ、それはもう全くもって。今まで毎日ストーキングしてきて顔見せない時は事前に連絡くれてたのに今回は全然ですよ。あれですか、この前の嫌いになるって言葉だけでこんなに変わるもんなんですか?」
机の真正面からやちるちゃんが背伸びして声をかけてきて、かわいい、なんて思ったけど
今の私にはアイツが何で何も言わずに会いに来ないのか不思議すぎて、そっちにばかり気がいく。
そしてまた一つため息。
「んー・・・よくわかんないけど、レイちゃんはほんとにマユマユのことが大好きなんだね!」
「だいすき・・・んー・・・いや、確かにアイツのこと好きですけど・・・。というか、好きじゃなきゃ付き合ったりなんてしないですけど(ぼそっ) このもやもやする心はなんなんですかね・・・」
「んー・・・レイちゃん、マユマユに会えなくてさみしいんじゃないのかな?」
さみしい・・・私が、アイツに会えなくて・・・?
だから、心がもやもやするのかな・・・?
「そう、かも・・・しれないですね・・・」
なんだか、ふいに「ああ、私ってマユリのこと本当に大好きで、会えなくなって寂しいんだ」って自覚すると、恥ずかしくなった。
その日は、あんまり仕事に集中できなかった。
次の日。
休日を利用して、私は技局へ向かった。
私から会いに行くなんて、なんか恥ずかしかったけど・・・まぁ、今回の作戦も私の負け、ということで仕方なく、仕方なく会いに行くわけだ。
技局に行くと、阿近さんはじめ局員皆が驚いてた。
(まぁ、私から会いに来ることなんて年に数回だしね、ほんと)
どうやらネムちゃんは今日は女性死神協会の集まりとかでいないらしい。
一人で向かうアイツの研究室。
ちょっと…ドキドキするんだが………恥ずかしい…。
「マユリー、居るのは分かってるから開けるよー」
到着して間髪入れずに研究室の扉を開けた。
入ると、そこには少し驚いたような、それでいて嬉しそうな、珍しい表情をしたアイツがいた。
「(なんだ、そんな顔も出来るんじゃないか…)最近顔見せないからこっちから来てやった」
「・・・ワタシのことが嫌いになったんじゃなかったかネ」
そう言って顔を背けたマユリ。
久しぶりに会った恋人に言う言葉がそれかい!
どんだけ根に持ってるんだよ。
「別に…あんまりにもマユリがしつこいから…いじわるした」
「…フン」
「でもさ、あの、あれだ、私には…いじわるとか似合わなくて…その…」
「・・・」
「…ごめん(ぼそっ)」
沈黙。
そしてゆっくりと振り向くマユリ。
今度は逆に私がマユリから顔を背ける。
椅子から立ち上がったマユリが、ゆっくりとこちらに近づいてきた。
ぎゅ、っと正面から抱きつかれ一瞬びくっと体が反応する。
「もう・・・あんなマネはしないでくレ・・・」
寂しそうでいて、少し、嬉しそうな声色のマユリ。
「うん・・・」
それに応えるように私はマユリをぎゅっと抱きつき返した。
「・・・さて、レイ?」
「ん?なに、マユリ」
ふと、声のトーンが戻る。
いつもの調子に戻ったのかと嬉しくなって、顔を上げマユリを見る。
・・・なんだが、ちょっといじわるそうな顔で笑ってやがる・・・。
「ここ数日ワタシは仕事続きでネ。ストレスとやらが溜まってきてるようなのだヨ」
「ほ、ほう・・・」
あ、これは嫌な予感。
「そのストレスの原因の主たる根源はキミにあると思うのだが」
アカン。
頭の中で警報が鳴ってる。
「そ、そうかな?」
「そこでだヨ?今からワタシの部屋で朝まで過ごす、というのであれば許そうじゃないカ!」
何でそうなった。何する気、というかナニする気だ!!
というか、溜まってるのはストレスじゃなくて性欲だろ!コイツ!!
「まって!確かに私が悪かった!ごめん、ごめんて!!」
「誠意は身体で払ってもらうとするヨ」
私が逃げたがってるのが分かったのか、声のトーンを下げてきた。
もちろん怒って下げてるんじゃない。
耳元で静かに、そして深く、囁く。
「さァ、行こうじゃないカ・・・」
顔から火が出るかと思うくらいだった。
そんな風に誘われたら断れないじゃないか・・・。
結果:私の全敗。
結論:マユリには敵わない。
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