空色バレット
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美術館へ行くのには少しだけ時間が掛かった。
家から徒歩10分のとこの最寄駅。
20分くらいで美術館への最寄駅へ着く。
次は駅前からバスで美術館の最寄まで20分。
最後にバス停から美術館へ歩いて5分。
「やっぱりバスは苦手…慣れないと酔っちゃう…うへぇ…」
バスに揺られ、若干酔いながらも美術館へ着く。
というか…ここまで何回美術館って言えばいいんだよ←
ー 1日目 美術館へ(2) -
美術館につくと、そこそこの列を作り人々が集まっていた。
「本日より新しい展示物がございます。中にお入りになるまで少々お待ちくださーい!」
列の一番後ろの方には、美術館の職員が「こちらが最後尾」という看板を持って、お客に美術館のパンフレットを配っていた。
そっか、皆あの宝石でも見に来たのかな。
とか思いつつ、自分もその一人だったと再認識して列に並ぶ。
パンフレットを開くと、そこにはニュースでやっていた宝石≪バレット≫が写真つきで大きく掲載されていた。
「中々にいい宝石っぽいなぁ。あー…理想としてはこの宝石の噂を聞きつけたルパン達が来てくれることだよねぇ…」
小さな声で今の願望を口にしてみた。
それからちょっと期待を込めて周りを見たけど、もちろんそんな大物がそう簡単にいるわけなくて、ちょっとガッカリ…。
それから暫くして、ようやく美術館の中に入れて、例の宝石の前にたどり着けた。
≪バレット≫は掌に納まる位の小さな宝石だった。
綺麗な空色をしており、そしてその名の通り銃弾の形をしていた。
でも見物客が皆自分より背が高くて、頑張って背伸びしないと見れなかった。
「ぐっ…ぬぅ…!…はぁ…疲れた。こういう時は身長が低いのが恨めしいよ」
背伸びに疲れた私は、一旦人だかりの横…壁際の方へと逸れて行った。
するとそこには、なんだか不思議な雰囲気を持った3人の老人がいた。
何が不思議とか…上手く言えないけど…老人にしては、しゃんとしている?
パッと見て外人さんかな?っていうその3人の老人は、案の定英語で話していた。
もちろん会話の内容は聞く気があったわけじゃないけど、同じように壁際にいるから聞きたくなくても何を話しているか聞こえてきた。
え?なんで英語が理解できるかって?
そりゃまぁ…一応父が英語圏の人間らしいからそれなりには出来るさ!(どやぁ!)
「んで、ルパン。あれが今回の目当てのお宝か?」
「そっそっそっ♪ガンマンなお前としちゃ、なぁ~んかそそるもんがあるんじゃなぁ~い?」
「どうだかな」
「(ん?え?…るぱん?)」
「いきなり日本の美術館へ行きたいと申して、来てみたかと思えば…。いつもどこから情報を手に入れているのだ」
「そんなのどこだってい~じゃないの五ェ門!久しぶりの和食にもありつけるし嬉しいっしょ?」
「む…それは確かに…」
「(ご、ごえもん…ってまさか…)」
「まさか、またあの女が絡んでるとか言わねぇよな?」
「ん?それはどうかな~?てか次元、不二子ちゃんのことあの女呼ばわりすんのは頂けねぇな」
「俺は一言も不二子のことだなんて言ってねぇぞ」
「(次元!?!?!?!?)ぶふぅ…!」
やばい、と思った瞬間、遅かった。
あまりにも嬉しすぎる出来事に、にやけてしまった。
にやけた(気持ち悪い)顔が3人にバレないように、私はその場にしゃがんで顔をおさえた。
そして、いかにも『なんか唾が変なとこに入って咽ました』感を出して咳払い。
「んんっ!げふん!(やばい、このままだとなんか怪しまれそう!)」
そう思った私は、なるべく3人の方を見ないように口元をおさえてその場をあとにした。
あ、やべ、鼻水まで出て来た←
どうしよ、もの凄い偶然と刺激が訪れたよ、父さん母さん。