空色バレット
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昨日はなんか色々あったけど、次元には会えたし嬉しかった。
それに、路地の外まで送る、と言いながらもしっかりと家の前まで送ってくれた次元に感謝感激雨あられ!
今日もにやけ顔が止まらないよ!
「えへへ…w」
嬉しすぎて珍しく早起きをしてしまった私は「なんなら今日も外に出て、ルパン一味でも探してみようかな」なんて気分を高揚させていた。
いつも必要以上には家から出ないのに、これも次元の影響かな?
お酒飲んでも二日酔いにもなってないし、調子がよかった。
すいすいと出かける準備を済ませ、いざ!と玄関を出ると、そこには家の塀にもたれ掛かり煙草を吸っていた次元が…。
って、なぜ…?
4日目 デート?
「ここは結構広めの公園です!あそこら辺に美術館があって、よく子ども連れの親が沢山いますね」
「ほー」
只今次元とデート中!
…と言うのは冗談です。
どうしてこうなったのか。
今朝の回想を交えて話すと…。
玄関の外に次元がいて、一体何事!?となった私。
そんな私に気づいた次元は「落ち着け」と呆れた顔をして話しかけてきた。
「ど、どうしたんですか次元さん」
「あぁ、ちょっとお前に頼み事を、な」
次元から頼み事!?と嬉しさ半分動揺半分。
心臓がドキドキするのを感じながら「なんでしょう…!」と身構える。
「街案内を頼めるか?」
「…へ?」
多分その時の私は声をワントーン高くして、ぽかーんとしていたのだろう。
次元がフッと笑っていたのは確認できた。
「久しぶりの日本でな。あとは俺はこの辺の地理に詳しくねぇ。ランドルに頼もうにも『面倒だ』って断られるのが目に見えてるからな」
そこまで話すと次元はふぅと煙草で一息つく。
と言うか、マスターは面倒くさがりなのか。
「別に用事があるんなら俺は帰r「行きます!案内します!させてください!」
帰らせてなるものか!と私は喰い気味で返事をした。
次元は「お、おぅそうか…」とちょっと引いていたけど気にしない。
だって何だかデートのお誘いのように思ってしまったから…。
そんな私の心情なんて我知らずの次元。
それでも私は嬉しいから街案内を引き受けて、あれよあれよと時間は流れて現在に至る。
中心部まで電車で移動して色々見て回って、他に見たいところがあるか次元に聞くと美術館の近辺って言われた。
もしかして、今度の狙いってこの前見てたアレかな?偵察とか逃亡する道とかの確認かな?なんて思った。
1人で見て回るよりも、他にいる方がカモフラージュになるのか?
でも今何かあっても、私は逃げ切れる自信とかないけど…。
いや、まぁ、逃げるような出来事が起きたらそれはそれでやばいけどね←
「何1人で百面相してんだ」
「ふぁい!あ、いや、なんでもないです!」
どうやら思っていたことが顔に出ていたらしく、隣りを歩く次元が声を押さえつつも笑っていた。
「そ、それよりも他に歩いて見たい所とかありますか?私が案内出来るとこならどこでもお供しますよ!」
広い公園の外路をぐるっと歩きながら、そう意気込む私。
次元は「そうだな…」と考えだしたと思ったら、何かに気づいたのか「げっ」と渋い顔をした。
どうしたのかと思って、次元の視線の先に私も目をやるとそこには1人の男性がいた。
くたびれた茶色のコートにそれに合わせた帽子とスーツ。
何度かルパン関係のニュースや新聞で見たことがある。
「確かあれって…」
「銭形のとっつぁんだ」
「おー!本物だー!」
実物をここで見れるとは!
はしゃいで少し大きな声を出すと、その口は次元の手で塞がれた。
「ちょっと黙ってろ。バレたら面倒だ」
私がコクコクと頷くのを確認した次元は口から手を離して、今度は手を引っ張った。
「とりあえず隠れるぞ」
銭形がこちらの方へ歩いて来ていた為、逃げるよりも隠れる方がよかったのか、近くの木の陰に私たち2人は隠れた。
「こっちに来ちゃいますけど…ここじゃバレるんじゃないですか?」
「だろうな」
だが、隠れたと言っても所詮は木の陰。
すぐバレるであろうことは分かりきっていた。
すると、次元は自分の背を木に向けて私に抱き着くように言ってきた。
「顔さえ見えなきゃ問題ねぇんだ。とっつぁんが来る前に早くしろ」
「だ、抱き着けって…/////」
急に何を言い出すんだこの人、と思ったのもつかの間。
「早くしろ」と次元は再び催促し、私の腕を引っ張って強引に抱き着く形を取らせた。
「むぐっ!?////」
「黙ってろ」
いきなり引っ張られたもんだから、抱き着いた瞬間変な声が洩れた。
次元は銭形の方にしか気がいっていないのか、私の頭と背中をがっつりホールドして離さない。
そのせいで、私の顔面は自然と次元の胸元に…。
「(幸せすぎて鼻血出そう…!!)」
密着のしすぎの息苦しさなんて、なんのその。
今ある幸せがあまりにも凄すぎて、心臓の高鳴りが次元に聞こえる方が怖かった。
1分としないで誰かが傍を通り過ぎるのを感じた。
おそらく銭形だったのか、次元は「やっと行ったか」と小さな声を洩らした。
私をホールドする次元の手が緩んで、ようやくドキドキから解放され少し次元から離れた。
「大丈夫か?」
「え、あ、はい…/////」
顔が熱いのを分かっていた私は、心配してくれる次元と顔が合わせられなくて俯いて返事をした。
顔を合わせない私に対して次元は不思議に思ったのか少し私の顔を覗いて声を掛けてきたが、すぐに「あー…悪かったな」と謝ってきた。
ちらりと次元の方を確認すると、そっぽを向いて口元を抑えていた。
少し照れくさそうな…そんな顔をしていた。
そんな顔を見てしまっては、こっちもまた照れてしまうじゃないか…!
お互いがお互いに無言になり、微妙な雰囲気になった。
私はなんて言ったらいいのか分からなくていると、次元は1つ咳払いをして「あー…」と話しを切り出した。
「とりあえず…暗くなる前に移動するか」
「で、ですね」
次元の方は気持ち的に落ち着いたのか、そう言うと私の前を歩き出す。
私もその後ろをついて歩いて、2人で駅の方へ向かった。
頼むから私の心臓よ、もう少しもってくれ…!
_____
あとがき
とりあえず照れる次元がほしい(((
急展開好きなんです、すみません((((