名前変更のない場合、主人公名は長良(ながれ)になります。
風上へ
長良
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「…ぁ…」
歳も背丈も悟空と同じか、
少し上くらい
足元には色もカタチも異なる紙飛行機が
散らばっていて。
「ーーーーあ、の
…驚かせてしまい、申し訳ありません…!
緑縁寺に到着したばかりの者ですが、
訳あってこちらに迷い込んでしまいました…!」
『!は…はい!大丈夫ですか…!』
突然の侵入者に、叫ぶでも、疑うでもなく
…気遣われた。
(少し拍子抜けだ)。
、有難いが。
「あのお尋ねしたいのですが…
手乗りほどのサイズの、龍を見てはいませんか…!?」
『え…!あ…!
…ああ!
その子なら、』
ーーーー…キュイーー!
「『ア。』」
口に紙飛行機を加えた
“その子”が、茂みの中から勢いよく飛び出す。
ーーーー…見つけたよ!凄いでしょ!と
いうように
彼女へ突進。
うわ〜 とよろけながら、
彼女は楽しそうに笑った。
『ハハ!わ〜よく見つけたね…!
このタイプはねえ、いつも途中で
風に煽られるみたいで』
「ジープ…?」
ピクリとして八戒を捉え、
ジープは嬉しそうにその肩へ舞い戻った。
「心配しましたよ…急にいなくならないでください。」
『…』
「すみませんでした。ジープは僕の連れで、紙飛行機を追いかけて居なくなってしまって。
ご迷惑をおかけしませんでしたか?」
『あ、イエ!全く…!』
とても いい子でした…!
そう言って彼女がはにかんだ途端、
ズクリ と、
また“みぞおち”が 縮むように反応した。
「ッ、ぅ…?」
『へ…?』
突然の刺激に思わず表情を歪め、よろめく八戒。
『!?』
それ見た彼女は、反射的に縁側から飛び出した。
『っあ…ぶな…っしゃがんで!』
走りながら叫ぶ。
転倒でもすれば周囲は石や岩だらけだ。
ハ…と息を吐きながら八戒が膝をつくのと、
彼女が前方からキャッチするように駆けつけたのは、ほぼ同時だった。
「…すみませ…、大丈夫です…」
『で、でも…顔色が、全然、』
「旅の疲れが出ているんですかねぇ…
ちょっと調子が良くなくて。
情けないなあ」
『!旅…』
彼女は少しだけ驚いた表情を見せ、
『…支えます、
立てますか?
ここ、誰も来ませんから…
少し休んでください』
そう言って
腕に手を回した。