【いちみか】壁ドンから再開する恋模様【完結】


鶴丸・鶯丸の登場あり/若干背後注意/続かない

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 今日は出撃も遠征もないため、一期は三日月とふたりで過ごすつもりでいた。…しかし、肝心の三日月は一期を無視して雑誌に夢中になっていた。
「美味しそうだなぁ…」
 審神者から借りた雑誌を見ていた三日月がウットリとした顔で呟いた。口元からは微かに涎が垂れそうになっており、見兼ねた一期が彼の口元を拭ってやる。
 口だけは一期にお礼を言うが、目線は雑誌から離さない三日月に一期は面白くないと考えながらも、その雑誌に目をくれる。そこには秋のスイーツ特集と可愛らしい見出しと共に、色とりどりの洋風菓子の写真が並んでいた。
(三日月は甘い物が好きだったな…)
 それなら審神者に頼んで明日のお八つをこの秋のスイーツとやらにしてもらおうかと一期はぼんやりと考えた。この色とりどりの菓子を眼を輝かせて食べる三日月はさぞ可愛らしいことだろう。
 しかし、これはこれ、それはそれだ。
「んん…っ?お前様急に何…」
「私が横に居るというのに雑誌に夢中とは許しがたい」
「横暴な…ぁ…っ」
 自分を無視する三日月が許せなかった一期は三日月の臀部を揉むように撫でながら、緩く抵抗しようとする三日月の耳を食み、下でその穴を犯した。
 そのまま三日月の力が抜けるころを見計い、その場に押し倒した。雑誌は三日月の手を離れ、机の上に頁に皺を付けた状態で憐れに転がった。

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 ぐったりと布団に沈む三日月を見てやりすぎたと反省をしても、それを次回に活かしたことはない。常に過去は振り返らない男、一期は立ち上がって部屋を出た。手には皺の付いた雑誌を一冊、三日月が夢中になったいた雑誌だ。
 先に考えた明日のお八つについて審神者に進言しようと歩いて行くと、前からやたら煩い白い鳥がやって来て一期の行く道を塞いだ。
「…なぁ、今すごく失礼なことを考えなかったか?」
「気の所為では?」
 一期が笑顔で小首を傾げると鳥…もとい鶴丸はおかしいなと難しい顔をする。普段三日月関連で理不尽なことを言われる鶴丸の勘は鋭かった。
「それで何の用ですか鶴丸殿」
 一期が用件を聞くと鶴丸は「ああ、そうだった」と頷いてからニコリと笑った。髪と同じ色素の抜けた長い睫がパチパチと音を奏でた気がした。
「三日月が秋のスイーツが食べたいと言っていたから明日のお八つにしてくれと主に頼んで来たぜ。今から現世へ買いに行くから三日月も来るかと聞きに来たんだが…三日月は部屋か?」
 鶴丸が話した内容はまさに一期が三日月にしてやりたいと思ったことではないか!
 やはりこの目の前の刀、口では否定するが三日月狙いではないのかと一期は疑心暗鬼になる。一期の内心を知ったとしたら、鶴丸は三日月は兄貴分だと本気で否定するだろうが。
「三日月は…今寝込んでいますから…」
 一期は自分が抱き潰したとは言わずに、悲壮感を込めてそう言った。
「えっ…大丈夫なのか…?」
「一日寝れば治るでしょう。明日その秋のスイーツとやらを食べさせてやりたいので、私が行きましょう。三日月のために!」
「えええ…でも君現世い行ったことないだろう…?俺が行くから三日月に付いて居てやれよ」
 鶴丸は三日月をただ心配して一期に傍に居るように促す。それに対して一期は退かないとは…やはりこの刀、三日月のことを…と更に誤解を深めた。
 しばらくどちらが行くという押し問答をしていると、更に偶然通りかかった鶯丸が茶々を入れて来た。その顔は楽しそうだと語っていた。
「それじゃあ俺たちで行こうじゃないか」
 何でお前も来る気でいるんだとツッコミを入れる者はなく、その提案のまま三人で現世へ秋のスイーツ調達へ向かうことになってしまったのだった。
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