【いちみか/女体化注意】ままごと並みの恋【完結】

セッはないですが裸なので色々注意

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カポーン、と音が聞こえてきそうだ。一期は本丸の大浴場に居た。大浴場が苦手な刀のために小さい浴槽の風呂も本丸にはあるが、日々の疲れを癒すために一期は大浴場で入浴をすることが一番であると考えている。偶然にも今この場には一期しか居らず、図らずもとも貸切状態だった。

「良い湯加減ですな」

誰に語りかける訳でもない独り言のつもりだった。これに返事があるとは一期は欠片も考えていなかった。

「そうか。良かったなお前様」
「はい。やはり風呂は良いもので、す…?」

ギギギ、と鈍い音がしそうな程ゆっくりと一期が首を回した先には先日めでたく夫婦となった三日月が居た。
居ただけならばともかく、何と彼女は裸で手に持っているタオルで自身の体を隠そうともしていないで仁王立ちをしていた。何とも潔い姿であり、三日月に裸を見られないように湯船に深く身を沈めた一期よりも無駄に男前である。

「!???三日月何でここに!?」

三日月が大浴場に入ってきていたことにすら全く気付かなかった事実に一期は仰天した。常ならば冷静に対応するであろうが、未だに夫婦としては体を通じていない想い人が裸体で立っていれば嫌でも心は乱されるばかりで冷静さの欠片もなかった。

「夫の背中を流すのも妻の務めだと聞いてな」

えっへんと胸を張る仕草をする三日月に合わせて胸の豊かな膨らみも大きく揺れる。それを間近で見てしまった一期は勢いよく顔を逸らした。

「いいからバスタオル巻いて下さい!!!」

広い浴場の中で一期の必死な声が反響した。
一期の努力のお陰で三日月がバスタオルを体に巻く代わりに、一期は大人しく背中を流されることとなったのだった。

(…これは果たして交換条件として成立しているのか…?)

一期は困惑するが、楽しそうに一期の背中を洗っている三日月の顔を盗み見て彼女が楽しそうならば良いかと好きにさせることにした。

(しかし、背中を流すのが妻の務めだなんて誰から聞いたのか…)

どうせまた鶴丸殿だろう、一期はそう結論付けた。風呂から上がったら自分を揶揄うためだけに、三日月にこういった知識を教えるのは止めるよう何度目かになる文句を言いに行かないといけないと心に誓った。
先日の正式に夫婦になる前に無防備な彼女を襲いかけ、怖がらせたことは記憶に新しい。もう二度と同意なしに行為に及ぼうとしないと心に決めているというのに、このような三日月が無防備になるような知識を教えらると一期の理性が保たない。だからなるべく現状を意識せずに、三日月が満足するのをただ耐えるだけである。
しかし、だからといって無邪気に「痒いところはないか」だなんて尋ねてくる妻を邪険には出来ない一期は、ただただ曖昧な笑いで空返事をするばかりだ。

「そうだった忘れるところだったな」

突然、背中に何か柔らかものが押し付けられた。むにっ、という柔らかい感触に思考が停止する。その柔らかいものはまるで人肌みたいな暖かさを持っていて、一期は何度かその柔らかいものに触れたことがあると分析した。そう、さらしを巻いていない時の三日月に抱き着かれた時の、豊かな胸の感触だと気付いてしまった一期は慌てて立ち上がろうとするが、腹に回されている三日月の細腕がそれを許さなかった。女体でも天下五剣、一期よりも力は強いのが悲しい事実である。

「みっ三日月!!」

慌てた一期が少し振り向くと、三日月の足元に彼女が巻いていたはずのバスタオルが投げ出されているのが目に入った。

「ん??こうした方がお前様が喜ぶと聞いたが…」

そう言いながら胸を上下に動かして背中に擦り付けられる感覚に、一期はぞわりと下腹の奥から湧き上がる熱を感じた。石鹸のお陰で摩擦は少なく、滑りやすい所為か三日月も胸を擦り付ける度に息を乱し、それが余計に一期の理性に攻撃を仕掛けてくる。

(これ絶対鶴丸殿だ。胸を使わせる性技だなんて鶴丸殿が教えそうだ)

一期は愛しい妻の小さな吐息を聞かされている状況だが、先日の件で怖がらせてしまった前科があるため、一期は気を逸らそうとこのいたずらの犯人について考え始めた。一刻も早くこの場を何とか切り抜けないと自分の理性が危うい、そう考えていた。
三日月の「それからここを洗うと良いと…」という言葉と、それに伴って三日月の腕が下方に下がり、一期が巻いているタオルに触れるか触れないかのところまで伸ばされたことで、一期の理性も切れてしまう。一期は頭の奥の血管がプツリときれるのを感じた。

「ウワアアア!!」

突如叫び声を上げて立ち上がり、背中に付いた泡に構わずに風呂場を飛び出した一期に、取り残された三日月はポカンとした顔を晒すしか無かった。





「いやいやいやいや待て待て待て待て」
「待ちません。今日という今日は許しません…!お覚悟!!」
「俺じゃない、話を聞け…!!」

突如襖を開け放って押し入ってきた一期は何故か裸にタオルを巻き、背中は泡に塗れて水が滴った状態だった。部屋の中に居た鶴丸も鶯丸も一期の状態に驚いたが、その手に持たれた一期の本体を加減なく鶴丸に振り下ろされたものだから笑い事ではなくなった。鶴丸は咄嗟に白羽取りをするが、体制的な押し負けそうで厳しい。

「巨乳好きな鶴丸殿以外に誰があんな背中に胸を押し当てて洗う方法を思い付くと!??」
「確かに巨乳に洗ってもらえるのは本望だが…って君、そんな羨ましいことされたのか!代わってくれ!」
「やはり鶴丸殿ではないですか!!」

鶴丸の失言により一期はますます怒りを募らせた。しまった、と鶴丸は思うものの時既に遅し、一期の両腕に力がこもる。鶴丸はまず一期を落ち着かせようかと、我関せずとお茶を飲み出した鶯丸に助けを求めたのだった。





一期が居なくなってしまった浴室で三日月は途方に暮れていた。何か一期の気に触るようなことをしてしまったのだろうかと物憂げな顔をしながら胸から腹に付いた泡を洗い流す。

(鶴丸が一期は胸より尻が好きだと言っていたな…)

その所為で出て行ってしまったのだろうか…。三日月は自分の胸を掴んで軽く揉んでみせた。それから深い溜息を洩らす。
共寝をする覚悟が出来たからどうやって一期を誘おうか悩んでいるところに、今回の方法で軽く誘う方法はどうだろうか、勢いで羞恥心なんて消し飛ぶだろうとアドバイスをしたのは鶯丸だった。

「一期の反応もそう悪いものでは無かったと思うのだが…難しいものだな」

また挑戦してみよう、三日月は小さく拳を握って気合いを入れる。一期の理性との戦いはまだ続くことになるのだった…。
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