はじまり
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
どうしてこんなことになってるんだろう。
疲れたからだに鞭を打って明け方に家に着いたら血の海ー。
助けを求めるように手を伸ばしてうつ伏せに倒れている姿を見て足が震えてくる。
「グゥゥ…」
戸が開いていて気配を探るようにのぞくと陽の光から遠ざかるように奥の方に黒い塊が動いてるのがわかった。
『あなたがやったんだ』
静かに足を進める。この惨事になった犯人はとっくにわかっている。こんな世の中だから。だから守るためにわたしは…
「ウガア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!」
わたしの想いも知らずに鬼は突っ込んでくる。
ーー日の呼吸拾弐ノ型、
『炎舞』
鬼殺隊にはいることにしたのに。
・
・
・
「…い」
人の声が聞こえた気がした。
『(あ、そっか…鬼を斬って…それで…)』
「おい!」
思いっきり肩を掴まれる。
『…え?』
肩に手を乗せてきた相手を確認しようと振り返る。
背中まで無造作に伸ばした黒髪を首のあたりで一つに結んでいる男の人。
「ここでなにがあった!!」
男の人が発した言葉が妙に頭を駆け巡る。
『ここで何があったか…?そんなの見ればわかるじゃん!!!!…それともなに?わたしがみんなを殺したって言いたいの?』
男の人はそう言いたいんじゃない、わかってるのにからだは言うことを聞かない。
掴まれたままだった手を払いのける。
「違う!俺は…」
『わたしから大事なものを奪って…なんのためにわたしが…』
「だから話しを…」
『日の呼吸ー伍ノ型ようか…ッ』
刀を構えて男の人に突き技を繰り出そうとしたところでわたしは意識を手放した。
『(そういえばまる2日寝てないのか…)』
薄れゆく意識下の中で泣きそうな顔をしている男の人の姿が見えた気がした。
冨岡side
鬼が出たと情報を得てからいくつかの山を越えたときだった。
小さな家屋がぽつんと山々に囲まれてたっている。
「(鬼の気配はしないが…)」
ここからでもわかる血の匂い。刀に手をかけ足を進める。
戸は開いている。気配を探るように中を覗くと1人の少女が立っていた。
「(鬼か…?しかし…)」
動かない少女に近寄ろうと足を進める。刀から手は離さず決して油断はしないように。
「おい」
『…』
「(返事はないか…)」
近付いたことでわかったことがふたつ。
ひとつは周りで倒れているのは年端のいかない少年と男性と女性、おそらく家族だろう。
そして、ふたつめは少女の下に血溜まりがあり片手に刀を持っていることだ。
このことから少女が鬼を斬ったんだろう。
そして、このふたつからわかることは…
「(…家族が鬼にやられてその鬼を斬ったのか)」
なんとも後味の悪い結末に奥歯を噛み締める。
「(また間に合わなかったのか…)」
いつも俺はタイミングが悪い。この前の少年だってー
と思いを馳せようとしたところで我に返る。
まずはこの少女をなんとかせねば。
声を掛けても反応がなく肩を揺するように掴む。
少女は相当取り乱していて話しができる状態ではなかった。
刀を下ろしていた手をおもむろにこちらに向けて技を繰り広げようとした途端、糸が切れたように崩れ落ちる少女。
「大丈夫か!?」
少女は気絶しているようで呼吸はしていた。たくさん泣いたのか瞼が少し腫れている。
「このままここに置いて行く訳にはいかないか…」
少女を抱きかかえて家から離れる。
これが俺と少女、苗字名前との出会いだった。
疲れたからだに鞭を打って明け方に家に着いたら血の海ー。
助けを求めるように手を伸ばしてうつ伏せに倒れている姿を見て足が震えてくる。
「グゥゥ…」
戸が開いていて気配を探るようにのぞくと陽の光から遠ざかるように奥の方に黒い塊が動いてるのがわかった。
『あなたがやったんだ』
静かに足を進める。この惨事になった犯人はとっくにわかっている。こんな世の中だから。だから守るためにわたしは…
「ウガア゙ア゙ア゙ア゙ア゙!!!!!」
わたしの想いも知らずに鬼は突っ込んでくる。
ーー日の呼吸拾弐ノ型、
『炎舞』
鬼殺隊にはいることにしたのに。
・
・
・
「…い」
人の声が聞こえた気がした。
『(あ、そっか…鬼を斬って…それで…)』
「おい!」
思いっきり肩を掴まれる。
『…え?』
肩に手を乗せてきた相手を確認しようと振り返る。
背中まで無造作に伸ばした黒髪を首のあたりで一つに結んでいる男の人。
「ここでなにがあった!!」
男の人が発した言葉が妙に頭を駆け巡る。
『ここで何があったか…?そんなの見ればわかるじゃん!!!!…それともなに?わたしがみんなを殺したって言いたいの?』
男の人はそう言いたいんじゃない、わかってるのにからだは言うことを聞かない。
掴まれたままだった手を払いのける。
「違う!俺は…」
『わたしから大事なものを奪って…なんのためにわたしが…』
「だから話しを…」
『日の呼吸ー伍ノ型ようか…ッ』
刀を構えて男の人に突き技を繰り出そうとしたところでわたしは意識を手放した。
『(そういえばまる2日寝てないのか…)』
薄れゆく意識下の中で泣きそうな顔をしている男の人の姿が見えた気がした。
冨岡side
鬼が出たと情報を得てからいくつかの山を越えたときだった。
小さな家屋がぽつんと山々に囲まれてたっている。
「(鬼の気配はしないが…)」
ここからでもわかる血の匂い。刀に手をかけ足を進める。
戸は開いている。気配を探るように中を覗くと1人の少女が立っていた。
「(鬼か…?しかし…)」
動かない少女に近寄ろうと足を進める。刀から手は離さず決して油断はしないように。
「おい」
『…』
「(返事はないか…)」
近付いたことでわかったことがふたつ。
ひとつは周りで倒れているのは年端のいかない少年と男性と女性、おそらく家族だろう。
そして、ふたつめは少女の下に血溜まりがあり片手に刀を持っていることだ。
このことから少女が鬼を斬ったんだろう。
そして、このふたつからわかることは…
「(…家族が鬼にやられてその鬼を斬ったのか)」
なんとも後味の悪い結末に奥歯を噛み締める。
「(また間に合わなかったのか…)」
いつも俺はタイミングが悪い。この前の少年だってー
と思いを馳せようとしたところで我に返る。
まずはこの少女をなんとかせねば。
声を掛けても反応がなく肩を揺するように掴む。
少女は相当取り乱していて話しができる状態ではなかった。
刀を下ろしていた手をおもむろにこちらに向けて技を繰り広げようとした途端、糸が切れたように崩れ落ちる少女。
「大丈夫か!?」
少女は気絶しているようで呼吸はしていた。たくさん泣いたのか瞼が少し腫れている。
「このままここに置いて行く訳にはいかないか…」
少女を抱きかかえて家から離れる。
これが俺と少女、苗字名前との出会いだった。
1/1ページ