愛しき君に、花束を…(怪獣8号長編)
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彼の話をしてたら…
宗四郎に会いたくなってきた……
って、今朝別れたばっかりなのに…
私は思わず自分に笑ってしまう。
頭の血が出すぎてやばくなってきた?
いや……
私はそれほどまでに……
彼を必要としてるんだ。
「先生…僕、外に助けを呼びに行く」
「え?でも…出口が…」
「瓦礫の隙間からなら、僕出れるよ」
たしかに…少し隙間から光が見える場所がある。
大人では到底無理だ。
子供なら……
「いや…だめ。外に怪獣がいたら、襲われる。」
本獣がどこにいるかも情報がないから分からない…
そんな中、彼1人行かせるのは危険だ。
「でも、このままじゃ先生が死んじゃう!
今度は僕が先生を助ける!助けたい!」
「わたる、君…」
さっきの泣いていた彼とは違う。
あきらかに強い瞳になった…
「もし怪獣がいたら、すぐに戻ってくる!」
確かにこのまま気づかれなかったら…
私だけじゃなく彼の命も…
「…わかった…わたる君を頼らせてもらう」
「うん!」
「でも、危険だと思ったらすぐに戻って。いい?助けを呼べそうな大人がいたら、助けを……」
「分かった」
わたる君は立ち上がると、瓦礫の隙間に向かう。
まずい……視界がぼやけてきた……
真っ赤に染まる地面…
しっかり……
しな……きゃ……
宗四郎……………
「保科副隊長!余獣、全て全滅とみられます」
「ご苦労さん」
敬礼をして去っていく隊員を見送って、僕は辺りを見渡す。
倒された余獣の塊…
その先に見えるのは孤児院の建物…
あそこなら専用シェルターがある…
花音が避難してるとするならおそらく…
「あっ、まだ警戒中ですので入らないでください!」
「?」
建物に向かおうとして1歩踏み出したのと同時…後ろで隊員の声がして振り返る。
そこには隊員に入らないよう止められている1人の老女。
シスター……か?
「まだ、まだ!中に子供がいるんです!」
「え?」
「崩れた建物の中に!先生と、一緒に!」
逃げ遅れた子供か…
「すぐに住民救助。救護班も」
「了!」
「誰かっ!!!誰か助けてっ!!!」
…なんや?
崩れた建物から何か叫びながら誰か走ってくるのが見えた。
子供?
「あ!わたる君!!」
シスターの女性が駆け寄りその体を抱きとめた。
真っ黒になっていて、瓦礫の下から自力で抜け出してきたのか?
「いなくなってたんは、この子ですか?」
「は、はい!そうです!ああ…よかった。」
「園長先生!先生が!!先生がまだ中に!先生を助けて!!」
「孤児院の先生ですか?」
「あ、いえ…多分先生というのはお医者様で…」
医者…
その言葉に僕は子供の前にしゃがむ。
「その先生、どこにおるん」
「く、崩れた建物の中に…っ…僕を守ったから…だからっ…」
「わたるくん、落ちついて…」
心臓が…ドクドクいいだす…
「…先生って…もしかして…」
「うちの孤児院に来てくださってる南野先生という方です。
今は防衛隊の……あ…」
「!!」
僕は子供の肩を掴む。
「先生は中なんやな!」
「うんっ…先生、死んじゃう!早く助けて!
血がいっぱいでてて…っ!」
「っ…」
宗四郎に会いたくなってきた……
って、今朝別れたばっかりなのに…
私は思わず自分に笑ってしまう。
頭の血が出すぎてやばくなってきた?
いや……
私はそれほどまでに……
彼を必要としてるんだ。
「先生…僕、外に助けを呼びに行く」
「え?でも…出口が…」
「瓦礫の隙間からなら、僕出れるよ」
たしかに…少し隙間から光が見える場所がある。
大人では到底無理だ。
子供なら……
「いや…だめ。外に怪獣がいたら、襲われる。」
本獣がどこにいるかも情報がないから分からない…
そんな中、彼1人行かせるのは危険だ。
「でも、このままじゃ先生が死んじゃう!
今度は僕が先生を助ける!助けたい!」
「わたる、君…」
さっきの泣いていた彼とは違う。
あきらかに強い瞳になった…
「もし怪獣がいたら、すぐに戻ってくる!」
確かにこのまま気づかれなかったら…
私だけじゃなく彼の命も…
「…わかった…わたる君を頼らせてもらう」
「うん!」
「でも、危険だと思ったらすぐに戻って。いい?助けを呼べそうな大人がいたら、助けを……」
「分かった」
わたる君は立ち上がると、瓦礫の隙間に向かう。
まずい……視界がぼやけてきた……
真っ赤に染まる地面…
しっかり……
しな……きゃ……
宗四郎……………
「保科副隊長!余獣、全て全滅とみられます」
「ご苦労さん」
敬礼をして去っていく隊員を見送って、僕は辺りを見渡す。
倒された余獣の塊…
その先に見えるのは孤児院の建物…
あそこなら専用シェルターがある…
花音が避難してるとするならおそらく…
「あっ、まだ警戒中ですので入らないでください!」
「?」
建物に向かおうとして1歩踏み出したのと同時…後ろで隊員の声がして振り返る。
そこには隊員に入らないよう止められている1人の老女。
シスター……か?
「まだ、まだ!中に子供がいるんです!」
「え?」
「崩れた建物の中に!先生と、一緒に!」
逃げ遅れた子供か…
「すぐに住民救助。救護班も」
「了!」
「誰かっ!!!誰か助けてっ!!!」
…なんや?
崩れた建物から何か叫びながら誰か走ってくるのが見えた。
子供?
「あ!わたる君!!」
シスターの女性が駆け寄りその体を抱きとめた。
真っ黒になっていて、瓦礫の下から自力で抜け出してきたのか?
「いなくなってたんは、この子ですか?」
「は、はい!そうです!ああ…よかった。」
「園長先生!先生が!!先生がまだ中に!先生を助けて!!」
「孤児院の先生ですか?」
「あ、いえ…多分先生というのはお医者様で…」
医者…
その言葉に僕は子供の前にしゃがむ。
「その先生、どこにおるん」
「く、崩れた建物の中に…っ…僕を守ったから…だからっ…」
「わたるくん、落ちついて…」
心臓が…ドクドクいいだす…
「…先生って…もしかして…」
「うちの孤児院に来てくださってる南野先生という方です。
今は防衛隊の……あ…」
「!!」
僕は子供の肩を掴む。
「先生は中なんやな!」
「うんっ…先生、死んじゃう!早く助けて!
血がいっぱいでてて…っ!」
「っ…」