愛しき君に、花束を…(怪獣8号長編)
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電気が停電か消えて、急に通路が暗くなる。
図書室、とかかれた部屋の扉を勢いよく開いた。
「わたる君!」
予想通り、彼はそこにいて…
机の下で震えて動けなくなっていた。
「大丈夫!?」
「せん、せ…」
「怖かったね。一緒に行こう」
彼の手を握ったその瞬間…
すさまじい音がして、地面が揺れて……天井が崩れ落ちてくるのが見えた。
「っわたる君!!!」
私は彼の上に覆い被さるように倒れ込んだ。
「場所は?」
基地内にけたたましく鳴り響くアラーム音。
バタバタと走り回る隊員達を横目にスーツに身を包む。
「目標は、すでに横浜市B地区よりC地区へ移動している模様です」
C地区…
通信から聞こえた場所に僕ははっとする。
『C地区だから割とすぐなんだよね』
デスクにあった携帯を手にしてすぐに花音に電話をした。
が、電波障害か…繋がらない。
C地区といっても範囲は広い。
彼女のいる場所とは離れている可能性も…
だが……
変な胸騒ぎがする……
「保科副隊長、コントロールルームへ」
あかん
仕事に集中しろ。
分かってる。
でも……
『行ってきます』
どうしても彼女の顔が浮かぶ……
花音……無事でいてくれ。
「……せ、……せ」
ん………
誰かが…
呼んでる…
うっすら瞳を開くと目の前には涙を瞳いっぱいに溜めた…
「……わ、たる…く、ん…」
「先生!先生!しっかりして!」
あれ……
私…
どうしたんだっけ?
『わたる君!』
ああ…
そうだ。
天井が崩れてきて……
「っぅ…」
「先生!」
痛む体を起き上がらせると、ボタボタ!と地面に血が落ちる。
え…この血……
私は自分の額に触れる。
手は真っ赤だ……
頭…やっちゃった…かな…
「先生!」
「だ、大丈夫…大丈夫、だから…」
実際はそんな大丈夫じゃないけど…
わたる君を不安にさせちゃいけない。
周りは真っ暗で…多分、私達は崩れた建物の中に閉じ込められてる…
近くに怪獣がいるんだ。
そうだ、携帯…
周りを見渡すがどこにもない。
どこかに吹き飛ばされたのかな…
「うっ…ひくっ…お母さぁん…」
泣き出すわたる君に私は白衣のポケットからペンライトを出すと照らす。
「怖かったね。大丈夫だよ。少し明るくなれば、平気だから」
「うっ…ふぇ…」
私は痛む体を持ち上げて、わたる君の手を握る。
「大丈夫……きっと誰かが……
防衛隊が来てくれる…
だから…」
『気ぃつけてな』
必ず……
来てくれる。
図書室、とかかれた部屋の扉を勢いよく開いた。
「わたる君!」
予想通り、彼はそこにいて…
机の下で震えて動けなくなっていた。
「大丈夫!?」
「せん、せ…」
「怖かったね。一緒に行こう」
彼の手を握ったその瞬間…
すさまじい音がして、地面が揺れて……天井が崩れ落ちてくるのが見えた。
「っわたる君!!!」
私は彼の上に覆い被さるように倒れ込んだ。
「場所は?」
基地内にけたたましく鳴り響くアラーム音。
バタバタと走り回る隊員達を横目にスーツに身を包む。
「目標は、すでに横浜市B地区よりC地区へ移動している模様です」
C地区…
通信から聞こえた場所に僕ははっとする。
『C地区だから割とすぐなんだよね』
デスクにあった携帯を手にしてすぐに花音に電話をした。
が、電波障害か…繋がらない。
C地区といっても範囲は広い。
彼女のいる場所とは離れている可能性も…
だが……
変な胸騒ぎがする……
「保科副隊長、コントロールルームへ」
あかん
仕事に集中しろ。
分かってる。
でも……
『行ってきます』
どうしても彼女の顔が浮かぶ……
花音……無事でいてくれ。
「……せ、……せ」
ん………
誰かが…
呼んでる…
うっすら瞳を開くと目の前には涙を瞳いっぱいに溜めた…
「……わ、たる…く、ん…」
「先生!先生!しっかりして!」
あれ……
私…
どうしたんだっけ?
『わたる君!』
ああ…
そうだ。
天井が崩れてきて……
「っぅ…」
「先生!」
痛む体を起き上がらせると、ボタボタ!と地面に血が落ちる。
え…この血……
私は自分の額に触れる。
手は真っ赤だ……
頭…やっちゃった…かな…
「先生!」
「だ、大丈夫…大丈夫、だから…」
実際はそんな大丈夫じゃないけど…
わたる君を不安にさせちゃいけない。
周りは真っ暗で…多分、私達は崩れた建物の中に閉じ込められてる…
近くに怪獣がいるんだ。
そうだ、携帯…
周りを見渡すがどこにもない。
どこかに吹き飛ばされたのかな…
「うっ…ひくっ…お母さぁん…」
泣き出すわたる君に私は白衣のポケットからペンライトを出すと照らす。
「怖かったね。大丈夫だよ。少し明るくなれば、平気だから」
「うっ…ふぇ…」
私は痛む体を持ち上げて、わたる君の手を握る。
「大丈夫……きっと誰かが……
防衛隊が来てくれる…
だから…」
『気ぃつけてな』
必ず……
来てくれる。