愛しき君に、花束を…(怪獣8号長編)
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「星の王子様…好きなの?」
ふと声を掛けた私に、男の子は私を見た。
星の王子様…彼が今読んでいるもの。
「………別に」
「そっか…私は…好きだったなぁ。それ」
彼の隣に、少し感覚をあけて座る。
「私、南野花音です。医者をしてます」
「………」
「今日はね、皆が元気かな〜って診察にきたんだ」
「…医者は嫌い」
「あはは…そっか。でも大丈夫だよ。今日は注射しに来たわけじゃないから。
安心して」
白衣を見ただけで号泣されるのは、慣れてる…
「私もね、5歳から18歳までここで育ったんだ〜お気に入りの場所はここ。」
私の言葉にわたる君はずっと見ていた絵本から目を離すと私を見た。
「…なんで?」
「ん?ん〜…お母さんに、ここに預けられた、から?」
「……お母さん、迎えに来なかったの?」
「うん、そうだね。来てくれるってずっと信じてたんだけどね」
どうしたんだろうね?っと困ったように笑った私にわたる君は立ち上がる。
「僕のお母さんは……ちゃんと迎えに来る。
絶対。約束……したから」
「そっか」
わたる君は自分に言い聞かせるようにそう言うと図書室をでて行く。
「………迎えに来てよ…わたる君のお母さん…」
ぽつりと吐いた私の言葉が図書室に響いた…
「はい…息吸って、吐いて…そう。」
1列に並ぶ子供達を順番に診察していく。
1年の子供の成長は早いなぁ…
前はまだ赤ちゃんだった子も、よちよち歩いていたり、ずっと泣いていた子が今は下の子たちの面倒を見れるようになっていたり……
ちょっと感動するなぁ。
母親の気分、ってこんな感じなのかな。
「はい、次の人〜」
そう言ったのと同時……外からけたたましいアラーム音が鳴り響く。
「園長先生!緊急怪獣警報です!!」
部屋に飛び込んできた他の先生に園長先生は子供達を振り返る。
「シェルターに急いで!」
泣き叫ぶ子供達を連れて、私達は施設内にあるシェルターに向かう。
「皆気をつけて!慌てないで!順番に!」
子供達を避難させ、先生達もシェルターに入る。
「園長先生も!」
「わたる君が!わたる君がいないわ!」
え…
慌てる園長先生に私ははっとする。
まさか!
「先生は先にシェルターに!私が見てきます!」
「で、でも!」
「大丈夫ですから!」
「花音ちゃん!」
アラーム音が鳴り響く中、私は走り出す。
ふと声を掛けた私に、男の子は私を見た。
星の王子様…彼が今読んでいるもの。
「………別に」
「そっか…私は…好きだったなぁ。それ」
彼の隣に、少し感覚をあけて座る。
「私、南野花音です。医者をしてます」
「………」
「今日はね、皆が元気かな〜って診察にきたんだ」
「…医者は嫌い」
「あはは…そっか。でも大丈夫だよ。今日は注射しに来たわけじゃないから。
安心して」
白衣を見ただけで号泣されるのは、慣れてる…
「私もね、5歳から18歳までここで育ったんだ〜お気に入りの場所はここ。」
私の言葉にわたる君はずっと見ていた絵本から目を離すと私を見た。
「…なんで?」
「ん?ん〜…お母さんに、ここに預けられた、から?」
「……お母さん、迎えに来なかったの?」
「うん、そうだね。来てくれるってずっと信じてたんだけどね」
どうしたんだろうね?っと困ったように笑った私にわたる君は立ち上がる。
「僕のお母さんは……ちゃんと迎えに来る。
絶対。約束……したから」
「そっか」
わたる君は自分に言い聞かせるようにそう言うと図書室をでて行く。
「………迎えに来てよ…わたる君のお母さん…」
ぽつりと吐いた私の言葉が図書室に響いた…
「はい…息吸って、吐いて…そう。」
1列に並ぶ子供達を順番に診察していく。
1年の子供の成長は早いなぁ…
前はまだ赤ちゃんだった子も、よちよち歩いていたり、ずっと泣いていた子が今は下の子たちの面倒を見れるようになっていたり……
ちょっと感動するなぁ。
母親の気分、ってこんな感じなのかな。
「はい、次の人〜」
そう言ったのと同時……外からけたたましいアラーム音が鳴り響く。
「園長先生!緊急怪獣警報です!!」
部屋に飛び込んできた他の先生に園長先生は子供達を振り返る。
「シェルターに急いで!」
泣き叫ぶ子供達を連れて、私達は施設内にあるシェルターに向かう。
「皆気をつけて!慌てないで!順番に!」
子供達を避難させ、先生達もシェルターに入る。
「園長先生も!」
「わたる君が!わたる君がいないわ!」
え…
慌てる園長先生に私ははっとする。
まさか!
「先生は先にシェルターに!私が見てきます!」
「で、でも!」
「大丈夫ですから!」
「花音ちゃん!」
アラーム音が鳴り響く中、私は走り出す。