愛しき君に、花束を…(怪獣8号長編)
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「こちらオペレーションルーム!救護班、B地区に到着!無事に要救助者搬送完了」
「余獣は!?」
崩れた壁を蹴りながら先を急ぐ。
「そ、それが……っ南野先生が囮になって移動してると報告が!」
「なっ…」
アホか!
何やってるんや!!!
「花音のGPSは!」
「壊れたのか…所在不明です!ただ、エネルギー反応がA地区に向かっているので、おそらくそこに先生もいると思います!」
思わず舌打ちが出た。
討伐時にこんなに焦った事があっただろうか…
もし
花音に何かあったら……?
僕は…
「っ…っあっ…っ!」
岩に足が引っかかって、その場に転ぶ。
後ろから迫る余獣…
もうダメだ……走れない…
ハァハァと肩で息をする。
足や手が傷だらけになっていた…
通信機は吹き飛ばされた時に壊れてしまい、オペレーションルームと連絡がとれない。
でも……
ここまでくればきっと……大丈夫…
彼は…助けてもらえるはずだ。
私は岩に背を預けて、迫り来る余獣を見つめた…
孤児院を襲った怪獣も……こんな感じだったな…
あの時に助けてくれた防衛隊の人…そして、治療してくれた医師の顔を未だに忘れられない。
その防衛隊の人は……今、防衛隊の長官をしている。
初めは、彼に憧れて…防衛隊員を目指したんだっけ……
まぁでも見事に不合格で…
才能がないと諦めた。
でも、医師の道なら……なんとかなるのでは?と思ったのだ。
少しでも……防衛隊の役にたちたい…
そんな思いがあった。
結局……
四ノ宮長官にはご挨拶できずに終わっちゃったな…
迫り来る余獣の口……
これが……私の最期…か…
『花音』
ああ……
最後に思い浮かぶのが…
貴方顔なんて……
私はよっぽど
貴方が好きだったんだね……
「もっと素直になればよかった……」
ねぇ
「宗四郎」
「やっと名前……呼んだな」
え………
ずしゃ、と切り裂く音がして…
私は瞳を開いた。
真っ二つになった余獣の間から見えたのは…
「あ……」
「遅れてごめんな…花音」
大好きな……
彼の顔だった……
「余獣は!?」
崩れた壁を蹴りながら先を急ぐ。
「そ、それが……っ南野先生が囮になって移動してると報告が!」
「なっ…」
アホか!
何やってるんや!!!
「花音のGPSは!」
「壊れたのか…所在不明です!ただ、エネルギー反応がA地区に向かっているので、おそらくそこに先生もいると思います!」
思わず舌打ちが出た。
討伐時にこんなに焦った事があっただろうか…
もし
花音に何かあったら……?
僕は…
「っ…っあっ…っ!」
岩に足が引っかかって、その場に転ぶ。
後ろから迫る余獣…
もうダメだ……走れない…
ハァハァと肩で息をする。
足や手が傷だらけになっていた…
通信機は吹き飛ばされた時に壊れてしまい、オペレーションルームと連絡がとれない。
でも……
ここまでくればきっと……大丈夫…
彼は…助けてもらえるはずだ。
私は岩に背を預けて、迫り来る余獣を見つめた…
孤児院を襲った怪獣も……こんな感じだったな…
あの時に助けてくれた防衛隊の人…そして、治療してくれた医師の顔を未だに忘れられない。
その防衛隊の人は……今、防衛隊の長官をしている。
初めは、彼に憧れて…防衛隊員を目指したんだっけ……
まぁでも見事に不合格で…
才能がないと諦めた。
でも、医師の道なら……なんとかなるのでは?と思ったのだ。
少しでも……防衛隊の役にたちたい…
そんな思いがあった。
結局……
四ノ宮長官にはご挨拶できずに終わっちゃったな…
迫り来る余獣の口……
これが……私の最期…か…
『花音』
ああ……
最後に思い浮かぶのが…
貴方顔なんて……
私はよっぽど
貴方が好きだったんだね……
「もっと素直になればよかった……」
ねぇ
「宗四郎」
「やっと名前……呼んだな」
え………
ずしゃ、と切り裂く音がして…
私は瞳を開いた。
真っ二つになった余獣の間から見えたのは…
「あ……」
「遅れてごめんな…花音」
大好きな……
彼の顔だった……