愛しき君に、花束を…(怪獣8号長編)
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「本獣大破!完全に停止」
緊張がはしっていたオペレーションルームで皆の肩が少しほっと撫で降ろされた。
今日も命に関わる負傷者は出なかった。
よかった…
そう思っていると通達がはいる。
「こちら、救護班木下。地区Bにて逃げ遅れた市民を発見。
大量出血あり、意識ありません」
「周りに余獣の反応なし。南野先生」
「向かいます」
小此木さんちゃんの言葉に私はオペレーション室を出ると、足早に医務室に戻り、救急用バックを掴む。
救護班、看護チームと共に車に乗り、B地区に向かった。
現場に出るのは久しぶりだな…
車から降りると、討伐された余獣達があちこちに倒れていて所々で火の手があがっていた。
「先生!こちらです」
手を挙げた隊員に私達は駆け寄る。
倒れていたのは10代ぐらいの男の子。
全身血まみれで、意識はない。
腹部から流れ出る血液…
このまま動かすのは危険…
私は耳につけた通信機に触れるとオペレーション室に繋ぐ。
「小此木ちゃん、要救助者かなり危険状態、よってこの場で開腹します」
「了」
私は看護師から消毒を受け取りお腹にかける。
「メス」
「はい」
迷い事無く一気にメスを通した。
出血点をすぐに探さなければ彼は助からない…
「輸血全開」
「はい」
出血点…
「あった。」
腹部で見つけた出血点。
「ガーゼ」
「はい」
すぐに縫合して…
「オペレーションルーム…要救助者、無事に治療終わりました。
このまま病棟に運びたいので、救護お願いします」
「は、はや!了解です!」
「さすが花音だな…」
銃器を片しながら通信機から聞こえた報告に亜白隊長が小さく笑う。
「迅速、かつ冷静で的確…」
「ですね。あそこまで優秀な外科医、なかなかおらんのちゃいますか?」
「かもな」
自分の事ちゃうけど…なんか妙に嬉しい。
その時だった。
「基地に戻る」
「B地区にて余獣出現!」
え…
B地区て…
「保科!」
「すぐに向かいます!」
浮かんだのは…
彼女の顔…
まずい…
物陰に隠れて、ちらっとそちらを見た。
そこには、爬虫類のような姿をした余獣の姿…
カタカタ私の横で震える看護師…
周りには余獣と戦ってくれた救護班の数人が倒れていた。
彼らもまだ生きてる…
でも、今でたら…
「せ、先生…患者さんの容態が…」
看護師の言葉に男性を見ると、息が苦しそうだ。
早くちゃんと治療しないと…この人の命が危ない。
余獣に見つかるのも時間の問題……
「聞いて。大丈夫…もうすぐ救護がくる。
だから…貴女は患者とここに…救護がきたらすぐに病棟にいる医師に見てもらって」
「え!?せ、先生はどうするんですか!?」
「私は…」
白衣を脱ぐとじゃり、と砂を踏む。
「囮になる」
緊張がはしっていたオペレーションルームで皆の肩が少しほっと撫で降ろされた。
今日も命に関わる負傷者は出なかった。
よかった…
そう思っていると通達がはいる。
「こちら、救護班木下。地区Bにて逃げ遅れた市民を発見。
大量出血あり、意識ありません」
「周りに余獣の反応なし。南野先生」
「向かいます」
小此木さんちゃんの言葉に私はオペレーション室を出ると、足早に医務室に戻り、救急用バックを掴む。
救護班、看護チームと共に車に乗り、B地区に向かった。
現場に出るのは久しぶりだな…
車から降りると、討伐された余獣達があちこちに倒れていて所々で火の手があがっていた。
「先生!こちらです」
手を挙げた隊員に私達は駆け寄る。
倒れていたのは10代ぐらいの男の子。
全身血まみれで、意識はない。
腹部から流れ出る血液…
このまま動かすのは危険…
私は耳につけた通信機に触れるとオペレーション室に繋ぐ。
「小此木ちゃん、要救助者かなり危険状態、よってこの場で開腹します」
「了」
私は看護師から消毒を受け取りお腹にかける。
「メス」
「はい」
迷い事無く一気にメスを通した。
出血点をすぐに探さなければ彼は助からない…
「輸血全開」
「はい」
出血点…
「あった。」
腹部で見つけた出血点。
「ガーゼ」
「はい」
すぐに縫合して…
「オペレーションルーム…要救助者、無事に治療終わりました。
このまま病棟に運びたいので、救護お願いします」
「は、はや!了解です!」
「さすが花音だな…」
銃器を片しながら通信機から聞こえた報告に亜白隊長が小さく笑う。
「迅速、かつ冷静で的確…」
「ですね。あそこまで優秀な外科医、なかなかおらんのちゃいますか?」
「かもな」
自分の事ちゃうけど…なんか妙に嬉しい。
その時だった。
「基地に戻る」
「B地区にて余獣出現!」
え…
B地区て…
「保科!」
「すぐに向かいます!」
浮かんだのは…
彼女の顔…
まずい…
物陰に隠れて、ちらっとそちらを見た。
そこには、爬虫類のような姿をした余獣の姿…
カタカタ私の横で震える看護師…
周りには余獣と戦ってくれた救護班の数人が倒れていた。
彼らもまだ生きてる…
でも、今でたら…
「せ、先生…患者さんの容態が…」
看護師の言葉に男性を見ると、息が苦しそうだ。
早くちゃんと治療しないと…この人の命が危ない。
余獣に見つかるのも時間の問題……
「聞いて。大丈夫…もうすぐ救護がくる。
だから…貴女は患者とここに…救護がきたらすぐに病棟にいる医師に見てもらって」
「え!?せ、先生はどうするんですか!?」
「私は…」
白衣を脱ぐとじゃり、と砂を踏む。
「囮になる」