愛しき君に、花束を…(怪獣8号長編)
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「いや…それは保科副隊長、分かんないっすよ」
「やろ?」
「えぇ…副隊長鈍感すぎですよ」
「だよね」
女心と男心…
一生分かり合えない問題…
「他の子と話さないで!って言えばいい話を…」
「あんたバカ?そんな事言えるわけないでしょ?女だってプライドあるんだから!」
日比野君の言葉にイラついたように怒る四ノ宮さん。
「まぁ、付き合ってもいないしね」
言えないわけで…
「言ってくれたら嬉しかったけどな」
「え?そうなの?」
「当たり前やん。好きな子にそんなん言われたら、可愛くてしゃーないし」
「そういうもん?」
「そういうもんや…」
しばらく仕事が忙しかったり、怪獣討伐が続いたり保科副隊長に関しては合同訓練で有明基地に行っていたりで顔を合わせることが無いまま…
「今年もやって参りました!第3部隊恒例!BBQキャンプ大会〜!」
BBQキャンプの日になってしまった。
「保科副隊長~これ、うまくできなくて〜」
「ええよ、僕がやるわ」
「保科副隊長〜これが重たいです~」
「ああ、僕が運ぶしええよ」
なんだ……あれ…
こことぞとばかりに保科副隊長の周りに集まる女性隊員達…
ほとんどそっちにいるからこっちの野菜係は私と小此木ちゃんだけ…
こっち、手伝いなさいよ…
ニコニコ笑いながら対応してる副隊長になんだかイライラしながらカンカン!と力のかぎりにんじんをぶった斬る。
「…あ、あのその人参に恨みでもあるんですか?先生…」
「こっち、手伝いましょうか?」
そう言ってきたのは、今年度の新人隊長の有吉君。
ガタイのいい体つきとは裏腹に可愛らしい笑顔が印象的な青年だ。
「あ、ありがとう!助かる」
有吉君とは最初の健康診断の時にお父さんがお医者だって話で盛り上がったんだっけ。
「なんかこういうのいいですよね〜自然!って感じで」
「うん。有吉君似合うよね」
「え、それって野生っぽいって事ですか?」
「あはは!違うよ〜」
「なんや、盛り上がってますね」
ケラケラ有吉君と笑っていると、いつの間に来たのか保科副隊長が目の前にいた。
「あ、お疲れ様です!保科副隊長」
「うん。お疲れ。」
頭を下げる有吉君に手を軽くあげる保科副隊長。
「先生、手伝いましょか?僕、包丁得意ですし」
「……いえ、結構です。」
「え?」
「保科副隊長は色々お忙しそうなので…あちらのお手伝いをどうぞ」
我ながら………
可愛くない…
自分でも嫌になる。
別に彼が悪いわけじゃないのに…
「有吉君、野菜洗いに行こう」
「え?あ…は、はい…」
その場から離れたくて、切った野菜を持って少し離れた水道に向かおうとした。
が…
「僕が行きます」
「え?」
「有吉はあっち手伝ってくれるか?力仕事やし、女の子ら困ってるから」
「え…でも…」
ちらっと有吉君が、私を見る。
「頼むな」
「…は、はい…」
有吉君は再度私を見てからテントをたてている方に向かう。
「行きましょか」
「え…あ…」
保科副隊長は私の手から切った野菜を奪うと先に歩き出す。
「…………」
「…………」
き……
気まず…
シーンとした2人の空間…
聞こえるのは流れた水道水と少し遠くで聞こえる皆の声…
ちらっと、横を見ると何も言わず野菜を黙々洗う彼…
どうしよう……
気まづすぎて息吸うのもきつい…
「…僕って、何処がチャラいんですかね」
「へ?」
その場から逃げ出したい、と思っていたら、沈黙をやぶったのは保科副隊長だった。
「この前、先生が言ってた事」
「あ…」
「何回も考えたんですけど、全然わからんくて」
保科副隊長は視線はそのままで…その横顔からどういう感情なのかは、読み取れない。
「……すみません。気にしないでください」
「いや、気になります。僕、先生に嫌われてます?」
「!そ、そんな事はないです!」
むしろ……
そう続けそうになって、言葉を止める。
下を向いた私に、保科副隊長は少し口元に笑みを浮かべた。
「よかった…先生に、嫌われたくないんで、僕」
「え…」
「僕の行動が何か不快にするような事があったなら…謝ります」
「あ、謝らないでください!わ、悪いのは……私…ですから…」
勝手にヤキモチをやいていただけ…
「保科副隊長は、何も悪くないです。
私の……問題ですから」
そんな事……言えない……
「……じゃあ、また普通に話せますか?」
そう聞いた彼に、私は頷く。
「よかった」
ほっとしたように笑った保科副隊長に……胸がドキドキしてしまった。
ああ…ダメだ。
私………
完全に……
心を持っていかれてる………
「やろ?」
「えぇ…副隊長鈍感すぎですよ」
「だよね」
女心と男心…
一生分かり合えない問題…
「他の子と話さないで!って言えばいい話を…」
「あんたバカ?そんな事言えるわけないでしょ?女だってプライドあるんだから!」
日比野君の言葉にイラついたように怒る四ノ宮さん。
「まぁ、付き合ってもいないしね」
言えないわけで…
「言ってくれたら嬉しかったけどな」
「え?そうなの?」
「当たり前やん。好きな子にそんなん言われたら、可愛くてしゃーないし」
「そういうもん?」
「そういうもんや…」
しばらく仕事が忙しかったり、怪獣討伐が続いたり保科副隊長に関しては合同訓練で有明基地に行っていたりで顔を合わせることが無いまま…
「今年もやって参りました!第3部隊恒例!BBQキャンプ大会〜!」
BBQキャンプの日になってしまった。
「保科副隊長~これ、うまくできなくて〜」
「ええよ、僕がやるわ」
「保科副隊長〜これが重たいです~」
「ああ、僕が運ぶしええよ」
なんだ……あれ…
こことぞとばかりに保科副隊長の周りに集まる女性隊員達…
ほとんどそっちにいるからこっちの野菜係は私と小此木ちゃんだけ…
こっち、手伝いなさいよ…
ニコニコ笑いながら対応してる副隊長になんだかイライラしながらカンカン!と力のかぎりにんじんをぶった斬る。
「…あ、あのその人参に恨みでもあるんですか?先生…」
「こっち、手伝いましょうか?」
そう言ってきたのは、今年度の新人隊長の有吉君。
ガタイのいい体つきとは裏腹に可愛らしい笑顔が印象的な青年だ。
「あ、ありがとう!助かる」
有吉君とは最初の健康診断の時にお父さんがお医者だって話で盛り上がったんだっけ。
「なんかこういうのいいですよね〜自然!って感じで」
「うん。有吉君似合うよね」
「え、それって野生っぽいって事ですか?」
「あはは!違うよ〜」
「なんや、盛り上がってますね」
ケラケラ有吉君と笑っていると、いつの間に来たのか保科副隊長が目の前にいた。
「あ、お疲れ様です!保科副隊長」
「うん。お疲れ。」
頭を下げる有吉君に手を軽くあげる保科副隊長。
「先生、手伝いましょか?僕、包丁得意ですし」
「……いえ、結構です。」
「え?」
「保科副隊長は色々お忙しそうなので…あちらのお手伝いをどうぞ」
我ながら………
可愛くない…
自分でも嫌になる。
別に彼が悪いわけじゃないのに…
「有吉君、野菜洗いに行こう」
「え?あ…は、はい…」
その場から離れたくて、切った野菜を持って少し離れた水道に向かおうとした。
が…
「僕が行きます」
「え?」
「有吉はあっち手伝ってくれるか?力仕事やし、女の子ら困ってるから」
「え…でも…」
ちらっと有吉君が、私を見る。
「頼むな」
「…は、はい…」
有吉君は再度私を見てからテントをたてている方に向かう。
「行きましょか」
「え…あ…」
保科副隊長は私の手から切った野菜を奪うと先に歩き出す。
「…………」
「…………」
き……
気まず…
シーンとした2人の空間…
聞こえるのは流れた水道水と少し遠くで聞こえる皆の声…
ちらっと、横を見ると何も言わず野菜を黙々洗う彼…
どうしよう……
気まづすぎて息吸うのもきつい…
「…僕って、何処がチャラいんですかね」
「へ?」
その場から逃げ出したい、と思っていたら、沈黙をやぶったのは保科副隊長だった。
「この前、先生が言ってた事」
「あ…」
「何回も考えたんですけど、全然わからんくて」
保科副隊長は視線はそのままで…その横顔からどういう感情なのかは、読み取れない。
「……すみません。気にしないでください」
「いや、気になります。僕、先生に嫌われてます?」
「!そ、そんな事はないです!」
むしろ……
そう続けそうになって、言葉を止める。
下を向いた私に、保科副隊長は少し口元に笑みを浮かべた。
「よかった…先生に、嫌われたくないんで、僕」
「え…」
「僕の行動が何か不快にするような事があったなら…謝ります」
「あ、謝らないでください!わ、悪いのは……私…ですから…」
勝手にヤキモチをやいていただけ…
「保科副隊長は、何も悪くないです。
私の……問題ですから」
そんな事……言えない……
「……じゃあ、また普通に話せますか?」
そう聞いた彼に、私は頷く。
「よかった」
ほっとしたように笑った保科副隊長に……胸がドキドキしてしまった。
ああ…ダメだ。
私………
完全に……
心を持っていかれてる………