第2章
夢小説設定
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「……もう、後悔したくねぇんだよ」
「え?」
私を見つめるマイキーの瞳が揺れる。
「あの時…記憶が無くなった六花に…傷ついたお前に、俺は何も出来なかった。
忘れられた事がショックで…皆にもエマにすらも会いに行くなって言って…完全に六花に、お前誰だって言われるのがこわくて…
俺は六花から逃げた。
自分が傷つきたくなかった。
現実を突きつけられるのが…怖かったんだ」
「!」
「だから…今度は何があっても…
俺は六花の助けになる、逃げない。
守るんだって‥決めた」
真っ直ぐとそう言ったマイキーの言葉に…
私はグッと手に力をこめた。
緩めたら…
泣きそうになったからだ。
私が記憶をなくしてから…マイキーはずっとそんな思いでいてくれていたのだと…。
それなのに私は…
ずっと貴方を忘れたまま…
12年の歳月を過ごしてきてしまった。
12年後のマイキーの優しく笑った顔を思い出す…
あの時…
『初めまして。道成寺弁護士事務所よりまいりました、道成寺六花です』
貴方は表情一つ変えなかったよね。
私も、貴方に笑いかける事なんてなかった。
でも本当は…
今目の前にいるマイキーと同じ思いでいてくれたの?
ずっと…?
そう思ったら
胸が…ひどく苦しくなった。
私は何も知らず、貴方の隣にいて…毎日をただ淡々と過ごしてきていたんだ…
マイキーがどんな思いでいたのかも知らずに、私は…
「マイキー…ごめん、っね」
12年後のマイキーに、ごめんねとはもう伝えられない…
最後に見た彼の悲しそうな顔を思い出して…私の頬に涙が流れた。
彼を悲しませたまま、真実を話せないまま…
私は彼の前から、消えてしまったのだ。
『!六花!ダメだ!目を閉じるな!眠るな!』
叫んだ彼の声が…今も耳に残っていて…
泣いちゃだめなのに…涙が止まらなくなる。
あれは未来であった話で、今のマイキーの前で泣くなんておかしい…
でも…
止めようとしても涙は溢れてきてしまう。
「ごめ、ん、っ泣くなんて変、だよね…」
ごしごしと目を腕でこすって、必死に止めようとすると、マイキーがその手を掴んだ。
「…マ、」
そしてそのまま引き寄せられて、マイキーの腕の中に抱きしめられる…
鼻をかすめたマイキーの香り…
それは12年後に彼からした香りと同じそれで…
胸がまたぎゅっと締め付けられた。
「…泣くなよ。お前が泣くと…胸がザワザワすんだよ」
昔から、と言ってマイキーはよりいっそう強く…私を抱きしめる腕に力をこめた。
彼に抱きしめられると…不思議と気持ちが落ちつく。
涙はいつしか止まり、耳に伝わるマイキーの鼓動が…心地よく感じた。
「マイキー…ありがとう。ずっと…私を忘れないでいてくれて」
「…当たり前だろ」
胸がドキドキ鳴って…
私は戸惑いながらも、マイキーの背中にそっと手を回す。
「マイキー…」
「ん?」
「好き」
自分でも驚くぐらいあっさりとその言葉が出た。
私の…今の素直な気持ち。
それを私は伝えたかった。
「え?」
私を見つめるマイキーの瞳が揺れる。
「あの時…記憶が無くなった六花に…傷ついたお前に、俺は何も出来なかった。
忘れられた事がショックで…皆にもエマにすらも会いに行くなって言って…完全に六花に、お前誰だって言われるのがこわくて…
俺は六花から逃げた。
自分が傷つきたくなかった。
現実を突きつけられるのが…怖かったんだ」
「!」
「だから…今度は何があっても…
俺は六花の助けになる、逃げない。
守るんだって‥決めた」
真っ直ぐとそう言ったマイキーの言葉に…
私はグッと手に力をこめた。
緩めたら…
泣きそうになったからだ。
私が記憶をなくしてから…マイキーはずっとそんな思いでいてくれていたのだと…。
それなのに私は…
ずっと貴方を忘れたまま…
12年の歳月を過ごしてきてしまった。
12年後のマイキーの優しく笑った顔を思い出す…
あの時…
『初めまして。道成寺弁護士事務所よりまいりました、道成寺六花です』
貴方は表情一つ変えなかったよね。
私も、貴方に笑いかける事なんてなかった。
でも本当は…
今目の前にいるマイキーと同じ思いでいてくれたの?
ずっと…?
そう思ったら
胸が…ひどく苦しくなった。
私は何も知らず、貴方の隣にいて…毎日をただ淡々と過ごしてきていたんだ…
マイキーがどんな思いでいたのかも知らずに、私は…
「マイキー…ごめん、っね」
12年後のマイキーに、ごめんねとはもう伝えられない…
最後に見た彼の悲しそうな顔を思い出して…私の頬に涙が流れた。
彼を悲しませたまま、真実を話せないまま…
私は彼の前から、消えてしまったのだ。
『!六花!ダメだ!目を閉じるな!眠るな!』
叫んだ彼の声が…今も耳に残っていて…
泣いちゃだめなのに…涙が止まらなくなる。
あれは未来であった話で、今のマイキーの前で泣くなんておかしい…
でも…
止めようとしても涙は溢れてきてしまう。
「ごめ、ん、っ泣くなんて変、だよね…」
ごしごしと目を腕でこすって、必死に止めようとすると、マイキーがその手を掴んだ。
「…マ、」
そしてそのまま引き寄せられて、マイキーの腕の中に抱きしめられる…
鼻をかすめたマイキーの香り…
それは12年後に彼からした香りと同じそれで…
胸がまたぎゅっと締め付けられた。
「…泣くなよ。お前が泣くと…胸がザワザワすんだよ」
昔から、と言ってマイキーはよりいっそう強く…私を抱きしめる腕に力をこめた。
彼に抱きしめられると…不思議と気持ちが落ちつく。
涙はいつしか止まり、耳に伝わるマイキーの鼓動が…心地よく感じた。
「マイキー…ありがとう。ずっと…私を忘れないでいてくれて」
「…当たり前だろ」
胸がドキドキ鳴って…
私は戸惑いながらも、マイキーの背中にそっと手を回す。
「マイキー…」
「ん?」
「好き」
自分でも驚くぐらいあっさりとその言葉が出た。
私の…今の素直な気持ち。
それを私は伝えたかった。