「悪ぃ、遅れた。…あ？なんだ？どうした？」


階段を上がってきた場地は、微妙な雰囲気を察する。


「おせぇぞ、場地」



ドラケンの言葉に場地は近くの木の下にしゃがむ。



「ああ、ちょっと六花と………………」




そこまで言って場地ははっと口元を抑えた。



場地圭介…やはり少しおツムが足りない。



自分から六花にマイキーには言うなとつい数時間ばかり前に言ったばかりだというのに…己が失言してしまう。




「六花、と？」



マイキーの眉間の皺が寄っていく…



このまま場地に飛び蹴りしそうな勢いだ。



しかも今話題にあがっているものとタイミングがよすぎる…


正直、女関係でこのメンバーが揉めた事はもちろんない。


みんなに変な緊張がはしった。




「場地…正直に話した方がいいぞ」



「だな」



三ツ谷の言葉にドラケンが頷く。



場地も場地で自分が巻いてしまった事なので諦めたようにはぁ…とため息をついた。



まぁどのみち…話したいこともあったし丁度いい。




「じつはよ…」




場地は六花に勉強を教えて貰う事になった経緯を皆に説明した。