最終章
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「なんであんな事した…」
「………」
見下ろす俺の瞳に、万次郎は手をにぎりしめる。
昼間…
万次郎が幼なじみの春千夜を…傷つけた。
理由は些細な事。
万次郎が大切にしていたプラモを、春千夜が壊したと千咒から聞かされ…
気づいたら…万次郎は春千夜の口を刃物で切り裂いていた。
万次郎は喧嘩は強いし、手が出やすい事はあったのは事実。
だが、仲間や家族を平気で傷つける奴ではない。
「…俺…どうしちゃったんだろう…
気づいたら春千夜の口やっちゃってて…」
「……」
「ごめん、真一郎。自分でも…なんであんな事したのかわかんかねぇんだ」
万次郎自身も……分からない……
『呪われろ』
俺ははっとしたが、慌てて頭をふる。
違う。
そんなはず……
「とにかく…謝るのは俺にじゃないだろ。
明日…春千夜の見舞いに行くぞ」
「……うん」
「真兄?」
「あ…わりぃ。考え事しちまってた」
「?私に頼みって、何?」
「うん…」
俺は六花の前にしゃがむ。
「万次郎はさ…本当はすげぇ弱いんだよ」
「…え?でも…」
「喧嘩は強ぇよ。さすが俺の弟!ってぐらい」
「真兄喧嘩弱いでしょ…」
「う…うるせぇな」
痛いところを…
「喧嘩の話じゃねぇんだよ。ここの…」
俺は自分の胸を指さす。
「心が…弱いんだよ」
「心?」
「…あいつ、泣かねぇからさ…
苦しくても、悲しくても…親が死んだ時ですらあいつは俺達の前では泣かなかった。
でも、心ん中はさ…泣いてんだよ。
一人で…泣いてんだ。」
自分を…必死に強く見せようとしてる。
本当は泣きたいのに
無理して笑ってたりする…
弱い自分を…
見せたくなくて。
「だからさ…六花」
でも……
もしかしたら六花なら……
あいつの心の奥底にある悲しいものや苦しいもの…
全部吐き出させてやれるんじゃないかって…
そう、思ったんだ。
六花は…
真っ直ぐで……
強い女だから。
万次郎を……
万次郎の心を
守ってくれる。
そんな気がしていた…
見上げる六花の頭を優しく撫でる。
「あいつがちゃんと泣けるように…
苦しいんだ、つれぇんだって叫べるようにしてやってくれよ。
あいつは俺にも強がっちまうからさ。」
太陽みたいなお前の笑顔で…
万次郎を包み込んでやって欲しい。
万次郎の
居場所になってやってほしい。
「六花……
万次郎を……
頼むな」
もし……
タイムリープの力が誰かに譲り渡す事ができるなら……
半分でもいい…
俺は六花の手を握る。
六花に渡したい。
きっと六花なら…
何かあった時
真っ先に万次郎の為に………
きっと………
俺は握った彼女の手に力を込めた。
トクン………
六花………
頼んだぞ。
「………」
見下ろす俺の瞳に、万次郎は手をにぎりしめる。
昼間…
万次郎が幼なじみの春千夜を…傷つけた。
理由は些細な事。
万次郎が大切にしていたプラモを、春千夜が壊したと千咒から聞かされ…
気づいたら…万次郎は春千夜の口を刃物で切り裂いていた。
万次郎は喧嘩は強いし、手が出やすい事はあったのは事実。
だが、仲間や家族を平気で傷つける奴ではない。
「…俺…どうしちゃったんだろう…
気づいたら春千夜の口やっちゃってて…」
「……」
「ごめん、真一郎。自分でも…なんであんな事したのかわかんかねぇんだ」
万次郎自身も……分からない……
『呪われろ』
俺ははっとしたが、慌てて頭をふる。
違う。
そんなはず……
「とにかく…謝るのは俺にじゃないだろ。
明日…春千夜の見舞いに行くぞ」
「……うん」
「真兄?」
「あ…わりぃ。考え事しちまってた」
「?私に頼みって、何?」
「うん…」
俺は六花の前にしゃがむ。
「万次郎はさ…本当はすげぇ弱いんだよ」
「…え?でも…」
「喧嘩は強ぇよ。さすが俺の弟!ってぐらい」
「真兄喧嘩弱いでしょ…」
「う…うるせぇな」
痛いところを…
「喧嘩の話じゃねぇんだよ。ここの…」
俺は自分の胸を指さす。
「心が…弱いんだよ」
「心?」
「…あいつ、泣かねぇからさ…
苦しくても、悲しくても…親が死んだ時ですらあいつは俺達の前では泣かなかった。
でも、心ん中はさ…泣いてんだよ。
一人で…泣いてんだ。」
自分を…必死に強く見せようとしてる。
本当は泣きたいのに
無理して笑ってたりする…
弱い自分を…
見せたくなくて。
「だからさ…六花」
でも……
もしかしたら六花なら……
あいつの心の奥底にある悲しいものや苦しいもの…
全部吐き出させてやれるんじゃないかって…
そう、思ったんだ。
六花は…
真っ直ぐで……
強い女だから。
万次郎を……
万次郎の心を
守ってくれる。
そんな気がしていた…
見上げる六花の頭を優しく撫でる。
「あいつがちゃんと泣けるように…
苦しいんだ、つれぇんだって叫べるようにしてやってくれよ。
あいつは俺にも強がっちまうからさ。」
太陽みたいなお前の笑顔で…
万次郎を包み込んでやって欲しい。
万次郎の
居場所になってやってほしい。
「六花……
万次郎を……
頼むな」
もし……
タイムリープの力が誰かに譲り渡す事ができるなら……
半分でもいい…
俺は六花の手を握る。
六花に渡したい。
きっと六花なら…
何かあった時
真っ先に万次郎の為に………
きっと………
俺は握った彼女の手に力を込めた。
トクン………
六花………
頼んだぞ。