最終章
夢小説設定
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止めといた方がよかったかな……
車椅子に万次郎を乗せて庭に出る。
桜の木の下で読書して座って待ってる六花という少女の背中を見つめた…
多分あの子は、万次郎が植物状態だなんて当たり前だが知らない……
「………」
ガリガリに痩せて、手足は骨みたいで…頬も痩けて…青白い顔…
初対面で会ったら……怖がらせてしまうかもしれない。
でも何故か……
万次郎とあの子を……
会わせたかったんだ……
「…お待たせ」
そう声を掛けると六花は読んでいた本から視線をあげて、振り返った。
「……弟の…万次郎…」
六花の瞳に映る万次郎……
普通の子なら……戸惑う、よな…
「………」
やっぱり…会わせない方が…
「初めまして」
え……
六花は立ち上がると、そっと万次郎の車椅子の前にしゃがむと…微笑んだ。
「私、道成寺六花です。
えっと…万次郎君…って呼んでいいのかな?」
「マイキー」
「え?」
「万次郎の仲間は、こいつをそう呼ぶんだ。
まぁ、あだ名…みたいなもんなんだ」
「マイキー…君?」
「ははは、マイキーでいいよ」
「あ…そっか…じゃあ…マイキー」
六花は俺を見上げる。
「手に触れても、いいですか?」
「え…あ……う、うん。もちろん」
正直……怖がられると思っていた。
でも六花は自らマイキーに触れたいと言ってきたので…驚いた。
六花はそっとマイキーの手をとる。
「よろしくね…マイキー」
あれ……
今…マイキー……笑わなかった、か?
いや…植物状態なんだから…そんな事あるわけない………
でも…
2人を包み込む空気が…凄く暖かくて、優しく感じたのは……何故なんだろう…
「あ…そうだ、これ」
六花は思い出したように立ち上がると、さっきまで読んでいた本を持ってくる。
ページをめくると、そこには桜の花びら。
それを手にして、再び万次郎の前にしゃがむとそっと手のひらにそれを乗せた…
「さっき待ってる間に、拾ったの。
凄く綺麗だったから……マイキーに渡したいなって思って」
そう言って、六花は反応がないと分かっているのに、万次郎に笑いかける。
「出会った記念に」
そう言った六花に、俺はふっ、と笑う。
きっとこの子は……
すごく優しくて、暖かい子なんだろうな。
もし万次郎が普通に人生を送っていたなら
いつか
こんな子と結ばれて欲しい。
そんな風に思ったんだ……
車椅子に万次郎を乗せて庭に出る。
桜の木の下で読書して座って待ってる六花という少女の背中を見つめた…
多分あの子は、万次郎が植物状態だなんて当たり前だが知らない……
「………」
ガリガリに痩せて、手足は骨みたいで…頬も痩けて…青白い顔…
初対面で会ったら……怖がらせてしまうかもしれない。
でも何故か……
万次郎とあの子を……
会わせたかったんだ……
「…お待たせ」
そう声を掛けると六花は読んでいた本から視線をあげて、振り返った。
「……弟の…万次郎…」
六花の瞳に映る万次郎……
普通の子なら……戸惑う、よな…
「………」
やっぱり…会わせない方が…
「初めまして」
え……
六花は立ち上がると、そっと万次郎の車椅子の前にしゃがむと…微笑んだ。
「私、道成寺六花です。
えっと…万次郎君…って呼んでいいのかな?」
「マイキー」
「え?」
「万次郎の仲間は、こいつをそう呼ぶんだ。
まぁ、あだ名…みたいなもんなんだ」
「マイキー…君?」
「ははは、マイキーでいいよ」
「あ…そっか…じゃあ…マイキー」
六花は俺を見上げる。
「手に触れても、いいですか?」
「え…あ……う、うん。もちろん」
正直……怖がられると思っていた。
でも六花は自らマイキーに触れたいと言ってきたので…驚いた。
六花はそっとマイキーの手をとる。
「よろしくね…マイキー」
あれ……
今…マイキー……笑わなかった、か?
いや…植物状態なんだから…そんな事あるわけない………
でも…
2人を包み込む空気が…凄く暖かくて、優しく感じたのは……何故なんだろう…
「あ…そうだ、これ」
六花は思い出したように立ち上がると、さっきまで読んでいた本を持ってくる。
ページをめくると、そこには桜の花びら。
それを手にして、再び万次郎の前にしゃがむとそっと手のひらにそれを乗せた…
「さっき待ってる間に、拾ったの。
凄く綺麗だったから……マイキーに渡したいなって思って」
そう言って、六花は反応がないと分かっているのに、万次郎に笑いかける。
「出会った記念に」
そう言った六花に、俺はふっ、と笑う。
きっとこの子は……
すごく優しくて、暖かい子なんだろうな。
もし万次郎が普通に人生を送っていたなら
いつか
こんな子と結ばれて欲しい。
そんな風に思ったんだ……