マイキーがどんなに蹴りを繰り返しても、たけみっちはそれを全て避ける…



その光景に、皆が驚いていた。



「何が…おきてんだよ…」



「たけみっちが…マイキーの蹴りを見切ってる！？」




マイキーも自分の蹴りが何度も避けられる事に、驚いている。


彼の蹴りは最強…



それは誰もが知っていた。




でも今のたけみっちには…



それは通用しない。




「！まさか…俺がどう蹴るのか分かって！？

未来を…見てるのか？」





マイキーも気づいたのか、間隔を開けずに何度も蹴りを繰り返す。



たけみっちは避けるのに必死…



でも…



マイキーの蹴りをしゃがんで避けたその瞬間………




「ここだぁぁぁぁぁ！！！！」




「！！！！！！」




振り上げたたけみっちの拳が……




「いけぇぇぇ！！たけみっち！！」




マイキーの頬に当たったのだ。




倒れ込むマイキーに、その場の全員が息を飲む。




たけみっちが……マイキーを……





「ついにマイキー君をぶっ倒しやがった！！」




歓声が湧き上がる。




「たけみっち…」



私は溢れて止まらない涙に、その場にしゃがみこんだ。






『約束する。必ず……マイキー君を』





「「「東卍！！東卍！！！」」」





『取り戻す』





いつの間にか…大きく、逞しい背中になったたけみっち……




ずっと一緒に歩んでくれて…




助けてくれて……




「…ありがとう…たけみっち…」



貴方がいてくれたから




私はここまで来れた。






「…1発いれた程度で、この騒ぎか」



マイキーが起き上がる。


湧き上がる東卍コール…



いつもマイキーと共にあったチーム…




「かかってこいよ…マイキー君」



マイキーは足を踏み込むと、再びたけみっちに蹴りを入れる。


だが、見えているたけみっちはまたそれを交わす。



「なんで戻ってきたんだ！たけみっち！！
ビデオレターも見たはずだ！！！

約束しただろ！！東卍もひなちゃんも俺が守る！！


六花の事、守ってくれって！！

こうならないように！

もう傷つけないように！！


支えてやってくれって！

頼んだよな！！

なのになんでだよ！！！


なんで！戻ってきた！たけみっち！！


俺がやってきた事の意味がねぇじゃねぇか！」




マイキー……