「…マイキー？」



三途君の言っている意味が理解できず、私はマイキーを振り返る。



マイキーは表情を変えず、私から視線を逸らした。



一体どういう…




「東卍で残ってるのは花垣と…喧嘩もできねぇ女1人…」



「！」



三途さんの後ろから歩いてきたのはニヤニヤ楽しげに笑う…




「…半間…」



「絶対絶命だな」



「っ…」



その言葉に私は下唇を噛む。




たけみっちは私を背に隠すように半間を睨んだ。



「たけみっち…」



「六花ちゃんには死んでも手出しはさせない…
過去に戻るとき…誓った。

もう二度と…傷つけないって」



握りしめたたけみっちの拳に、私は泣きそうになった。



「2人だけじゃねぇぇぇぇぇ！！！」



「！」



突然聞こえた声に振り返ると、こちらに突っ込んでくる1つの影。



「うぉぉぉぉ！」



「！千冬君！」



千冬君はボロボロの体で拳を振り上げると半間に向かっていく。



しかし…



「ぐっ！！」



「千冬君！！」



半間は拳を交わし、彼を殴り飛ばす。



ずざぁぁと砂埃をあげて、彼の体は後ろに吹っ飛んだ。



「おいおい、松野〜てめぇにはトドメさしたはずだが！？」



千冬君は肩で息をしながら起き上がる…



「俺はっ…はぁ…もう…たけみっちを1人にはしねぇ…六花さんを…

たった1人で戦わせたりしねぇ！！」



千冬……君……



「後悔、してんだ…ドラケン君が死んで、六花さん連れてかれちまって…

全部たけみっちのせいにした。


六花さんがマイキー君を1人でも救い出すって言った時、俺も一緒に、って言えなかった…


2人はいつも…ずっと諦めずに戦ってきたのに…


俺は……」



千冬君が私を瞳にうつす。



「場地さんが守りたかった人を…

大切に思ってきた人を……


1人で行かせちまった…情けねぇよな…



1番じゃなくていい。



1番になれなくていい。


俺は…


ただ守りたい。


六花さんに笑顔でいて欲しい。


だから…っ」



「！」




「俺は！！！2代目東京卍會副総長松野千冬！！！！！
ここから先！！総長と六花さんの為に命を懸ける！！！！！」