「…一応、教えといてやる。

花垣武道が…チームを作ったらしい」



「え？」



たけみっち…あの後…怪我は大丈夫だったのか心配していたけど……


チームを作った？




「2代目…東京卍會


それが新しいチーム名だ。


総長は花垣武道。


昨日…関東卍會に宣戦布告してきた」




「！」




「9月9日、ボスは2代目とぶつかる気でいる。


でも……東卍は絶対まけるぜ。


こっちは六破羅単代と梵の主力メンバーを引き入れてる。


おそらく2代目50名ほどに対してうちは500名…明白だ。」




あきらかな力の差…



でもそれでも



たけみっちはマイキーを止めようとしてくれてる。



必死で……




私…



何をクヨクヨしてるんだろう。




たけみっちがここまでしてくれてるのに




立ち止まってしまう所だった。




やるべき事を




私はまだ何もしてない。



まだ全部




やりきってないじゃないか。





「……九井君…ありがとう」



「あ？」



私は立ち上がると彼を見る。




「帰る。私は…私のできる事を探さなきゃ」




「…もうできる事はねぇだろ」




「行き止まりかもしれないね。でも…

その壁…


突き破ってみる」



そう言った私に九井君は瞳を開く。




道がないなら




次の道を探す





「九井君は…いい人だね」



「……はぁ？」



私は部屋の扉に向かうと彼を振り返る。




「乾くんが言ってた通り」



「！」




「マブダチ…なんでしょ？」




そう言って笑うと、九井君は瞳を開く。




「友達…大切にしてね」






たとえ




この命が尽きようと





私は




あなたを守ると





あの日





誓ったんだ。