「…ねぇ、マイキー………今まで…」



どうしてたの？…なんて…


聞けない。


きっと



私が思ってる以上の事があったははず…




お互いとりあえずシャワーを浴びて…


ベットの上で向かい合う。




「……髪…伸びたな」



「え？……あ、ああ…うん。そう、かな」


マイキーは私の毛に指を絡ますと、軽く口付けを落とす。




「マイキーは…少し…痩せたね」



目の下も隈ができてる…




「けんちん……死んじまったな」



「！」



「皆…いなくなっちまう。」



「…マイキーの事…最後まで…気にかけてた。

心配してた…」



「………」




「マイキー……戻ろう…皆の所に」




「戻れるわけ…ねぇだろ。俺は仲間を裏切った…傷つけた」



「でもそれは…皆を守るためだったんでしょ？

マイキー……たけみっちね…


また未来から帰ってきちゃったんだよ」




「…知ってる」



「え？」



「…あいつを見てたら分かる」



「……未来でね、皆幸せだったんだって…


私とマイキー以外は…」




「………」




「このままいけば……どんな未来になるか…マイキーなら分かるよね。」




「分かってる。でも……もう戻れねぇんだよ」




「どうして？皆だってマイキーとまた、」



「無理なんだ」



「え？」



マイキーは自分の胸を掴む。



「俺の中の…黒い衝動は……もっと大きく膨れ上がる。

この先も……きっとそれは仲間を…



六花を………傷つけちまう。」




マイキー……




「な、なんとか…なるよ！だって今までだって！」



「六花」




マイキーが私の言葉を遮る。



「無理やりあんな事して悪かった…気持ちが抑えられなくて…」



マイキーの言葉に私は泣きそうになって首を横にふる。



「もう……俺の事は忘れてくれ」


「…嫌だよ……そんなの…」



「頼む」



「っ…」



「もし六花を傷つけちまったら……生きてすらいられなくなる」



「マイキーっ…」




「だから……最後の頼み…聞いてくれ」




もう……



どうしようもないの？



一緒にいたい



ただそれだけの願いも



飲み込んでしまうの？




私じゃ……



マイキーを救えない？







『マイキーの闇を救うことなんてできねぇんだよ…』




今になって….



思い出す稀咲の言葉が……


頭を駆け巡った。