第8章
夢小説設定
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あなたの笑顔は
まるで花のように
優しかった……
「……可愛い…」
エマからの誕生日プレゼントは…可愛い花のモチーフのイヤリングだった。
私は河川敷の芝生の上に腰掛けて、それを手にする。
オシャレなエマが選んでくれたから、デザインも凄く可愛い。
どんなの物にしようか、お店で悩んでくれたのだろうか…
その姿を思い浮かべると……視界が涙で歪む。
「………エマ…っ」
ぎゅっ…と握りしめたイヤリングを抱きしめた。
もう、ありがとうすら……伝えられないんだ。
「六花ちゃん……」
「!」
背後からかかった声に、私はハッとして慌てて腕で涙を拭う。
「……たけみっち…千冬君」
そこには眉を寄せた2人の姿。
「ここにいたんだ……大丈夫?」
「……うん…2人は?怪我の方は…」
「俺らは全然平気っすよ。」
「そっか……よかった。」
「………稀咲の事…聞いた……よね」
下を向いたたけみっちに私は頷く。
「……うん」
稀咲鉄太は死んだ。
たけみっち達の目の前でトラックに轢かれたそうだ。
稀咲が何故こんな事をしたのか
何故、不良のトップを目指したのか?
それは全て
ひなちゃんが好きだったから。
ずっと昔から、ひなちゃんを想っていたらしい。
でも、ひなちゃんは自分を不良から救ってくれたたけみっちを好きになり…
稀咲はたけみっちをリスペクトしながらも、激しい嫉妬にかられていた。
「稀咲は……タイムリーパーじゃなかった。」
「うん。」
「稀咲は…たった一度の人生で東卍を操り、大勢の人を殺し日本の不良のトップに上り詰めたんだ」
たけみっちは私の横にくると川を見つめて手をにぎりしめる。
たけみっちの手は…震えていた。
「その為に…何度震える夜を過ごしたんだろう?
だってあいつ……喧嘩弱ぇし、頭と度胸だけで登り詰めたんだ。
……正直……凄いやつだよ」
たけみっち……
「たけみっち!すごかろうがなんだろうが、あいつはクソ野郎だ!!
未来で六花さんを傷つけて、過去でも傷つけようとした奴だぞ!」
「……結局…私達…彼がどんな人だったのかなんて、分からなかったね」
未来でも過去でも……
彼がどんな人だったのか?
本当の彼は…分からなかった。
千冬君に言わせれば、ただの人殺し。
そうなのかもしれない。
私も最低最悪の人だったな、と思う。
でも……
彼をそうさせた何かが……
きっとあったはず。
「……もっと向き合っていたら……稀咲は死なないで、今みたいな結果にならなかったのかな」
場地君やイザナ…エマを…
失わずに済んだのかな…
「っ六花さんも、たけみっちも!気を揉む必要なんかねぇ!
あいつは死んで当然のやろーだ!」
千冬君……
「……っうあああああ!!!!」
「「!!!!!」」
突然たけみっちが叫ぶと、そのまま走り出し寒い川の中にダイブした。
「ちょ!たけみっち!?」
「おい!たけみっち!」
急に何を!!
私と千冬君は慌てて川の近くに駆け寄る。
「………あ、あがってこねぇ…」
たけみっちはなかなか浮上してこない。
「ま、まさか溺れ、」
「ぶはっ!!!」
「!」
さばっ!と水しぶきをあげてたけみっちが顔を出す。
「何してんだよ!ばかっ!」
「俺!稀咲の事は大っ嫌いだし、憎くてしょうがねぇし!ぜってぇ好きになんてなれねぇけどさっ!
あいつ…言ったんだよ!
全部ヒナの為だって、俺の事リスペクトしてるって!」
たけみっち………
「だからさぁ!…だからっ……」
たけみっちの肩が震えている。
寒さからじゃない…
泣いてるんだ。
「六花ちゃん!俺!…っ俺も!もっとあいつと向き合いたかった!」
たけみっちの…心の声。
やるせない気持ち……
「たけみっち…風邪ひいちゃうからあがっておいで」
「俺……やるせねぇよ…」
私はカバンらハンカチを取り出すと、たけみっちに渡す。
「……たけみっちの言ってる事、分かるよ。
「六花ちゃん…」
「…私も…稀咲のした事は絶対に許せないし、許すつもりもない。
でも……
死んで欲しかったわけじゃない。
生きて……
自分の罪と向き合ってほしかった」
死んでしまったら……
もう
何もできないから…
「…どんな悪人でも…知ってるやつが死ぬのは……やっぱりきついっすね」
「……うん」
沈んでいく夕日に、私は瞳を細めた。
まるで花のように
優しかった……
「……可愛い…」
エマからの誕生日プレゼントは…可愛い花のモチーフのイヤリングだった。
私は河川敷の芝生の上に腰掛けて、それを手にする。
オシャレなエマが選んでくれたから、デザインも凄く可愛い。
どんなの物にしようか、お店で悩んでくれたのだろうか…
その姿を思い浮かべると……視界が涙で歪む。
「………エマ…っ」
ぎゅっ…と握りしめたイヤリングを抱きしめた。
もう、ありがとうすら……伝えられないんだ。
「六花ちゃん……」
「!」
背後からかかった声に、私はハッとして慌てて腕で涙を拭う。
「……たけみっち…千冬君」
そこには眉を寄せた2人の姿。
「ここにいたんだ……大丈夫?」
「……うん…2人は?怪我の方は…」
「俺らは全然平気っすよ。」
「そっか……よかった。」
「………稀咲の事…聞いた……よね」
下を向いたたけみっちに私は頷く。
「……うん」
稀咲鉄太は死んだ。
たけみっち達の目の前でトラックに轢かれたそうだ。
稀咲が何故こんな事をしたのか
何故、不良のトップを目指したのか?
それは全て
ひなちゃんが好きだったから。
ずっと昔から、ひなちゃんを想っていたらしい。
でも、ひなちゃんは自分を不良から救ってくれたたけみっちを好きになり…
稀咲はたけみっちをリスペクトしながらも、激しい嫉妬にかられていた。
「稀咲は……タイムリーパーじゃなかった。」
「うん。」
「稀咲は…たった一度の人生で東卍を操り、大勢の人を殺し日本の不良のトップに上り詰めたんだ」
たけみっちは私の横にくると川を見つめて手をにぎりしめる。
たけみっちの手は…震えていた。
「その為に…何度震える夜を過ごしたんだろう?
だってあいつ……喧嘩弱ぇし、頭と度胸だけで登り詰めたんだ。
……正直……凄いやつだよ」
たけみっち……
「たけみっち!すごかろうがなんだろうが、あいつはクソ野郎だ!!
未来で六花さんを傷つけて、過去でも傷つけようとした奴だぞ!」
「……結局…私達…彼がどんな人だったのかなんて、分からなかったね」
未来でも過去でも……
彼がどんな人だったのか?
本当の彼は…分からなかった。
千冬君に言わせれば、ただの人殺し。
そうなのかもしれない。
私も最低最悪の人だったな、と思う。
でも……
彼をそうさせた何かが……
きっとあったはず。
「……もっと向き合っていたら……稀咲は死なないで、今みたいな結果にならなかったのかな」
場地君やイザナ…エマを…
失わずに済んだのかな…
「っ六花さんも、たけみっちも!気を揉む必要なんかねぇ!
あいつは死んで当然のやろーだ!」
千冬君……
「……っうあああああ!!!!」
「「!!!!!」」
突然たけみっちが叫ぶと、そのまま走り出し寒い川の中にダイブした。
「ちょ!たけみっち!?」
「おい!たけみっち!」
急に何を!!
私と千冬君は慌てて川の近くに駆け寄る。
「………あ、あがってこねぇ…」
たけみっちはなかなか浮上してこない。
「ま、まさか溺れ、」
「ぶはっ!!!」
「!」
さばっ!と水しぶきをあげてたけみっちが顔を出す。
「何してんだよ!ばかっ!」
「俺!稀咲の事は大っ嫌いだし、憎くてしょうがねぇし!ぜってぇ好きになんてなれねぇけどさっ!
あいつ…言ったんだよ!
全部ヒナの為だって、俺の事リスペクトしてるって!」
たけみっち………
「だからさぁ!…だからっ……」
たけみっちの肩が震えている。
寒さからじゃない…
泣いてるんだ。
「六花ちゃん!俺!…っ俺も!もっとあいつと向き合いたかった!」
たけみっちの…心の声。
やるせない気持ち……
「たけみっち…風邪ひいちゃうからあがっておいで」
「俺……やるせねぇよ…」
私はカバンらハンカチを取り出すと、たけみっちに渡す。
「……たけみっちの言ってる事、分かるよ。
「六花ちゃん…」
「…私も…稀咲のした事は絶対に許せないし、許すつもりもない。
でも……
死んで欲しかったわけじゃない。
生きて……
自分の罪と向き合ってほしかった」
死んでしまったら……
もう
何もできないから…
「…どんな悪人でも…知ってるやつが死ぬのは……やっぱりきついっすね」
「……うん」
沈んでいく夕日に、私は瞳を細めた。