ずっと……



不思議だった。




なんで六花は…




あんなにいつも必死なんだろうって



自分の事じゃないのに…



いつもいつも一生懸命で…




皆は…六花らしいよな、って言うけど……




俺は……



六花が1人



必死にいつも何かと戦っている。



そんな風に見えたんだ。






「……少し…話してもいい、ですか」




静かな病院で、壁にもたれながら項垂れるマイキーの前に立ってヒナタがぽつりと話しかける。




マイキーの顔にはもう…なんの感情もない。



何も考えたくない…そういうように。




ヒナタはぎゅ、と手を握りしめて、話を続ける。





「…武道君は…エマちゃんを救えたって思ってるはずです」



「っ！！今そんな話すんじゃねぇ！！正気か！？」



ドラケンの怒鳴り声が通路に響いて、ヒナタの肩がビクリと上がる。




「…っおかしいだろっ！たけみっちも…ひなちゃんまでっ…こんな時にっ、何言ってんだ！！」


「………」


ドラケンは壁にもたれ掛かると、その場にしゃがみこむ。



「…もう…そっとしといてくれ……」




「……エマちゃんだけじゃない。

武道君には……


…武道君と六花ちゃんには……


救わなきゃならない人が沢山いるんです」




六花…


その名前にマイキーの眉がピクリと動く。





「は！？なんでそこで六花がでてくんだよ！さっきから何言って…」



「私……死ぬんです。」



「え…」



「12年後…死ぬんです」



ヒナタの突然の言葉に…ドラケンは瞳を開く。




「2人は……


未来からきたんです」