第7章
夢小説設定
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昔、よく読んだ絵本があった。
何度も何度も生き返る猫のお話。
色んな人の猫になって生まれ変わる。
でも最後は…
愛する人の横で…本当に死んでしまう話。
『六花…その本、好きだな』
そう言った彼に、私は絵本を閉じる。
『その絵本、残酷じゃん』
『そうかな?私は好き…最後に…自分より愛する人に会えてその人の隣で死ねるなんて…幸せな事だもん』
いつか…
自分にもそんな風に想える人ができたら…
自分の命よりも…
大切な人…
「はぁ…集中力きれてきた…」
英単語を書く手をとめて、ぐっ…と手を上に伸ばす。
大きな窓から差し込む太陽の光に瞳を細めた。
朝一の図書館はまだ人も少ない。
受験勉強に最適だと、最近は朝から入り浸っているが…
今日はなんだか頭に入ってこない。
昨日千冬君から聞いた天竺、って横浜のチームの話…
また稀咲が絡んできている事…
次は何を企んでいるのか……
もし本当に彼がタイムリーパーなら……
この先どうするべきなのか…
『お前はいつか…マイキーの闇に飲み込まれる』
稀咲に言われた言葉が頭を駆け巡る。
それをかき消すようにフルフル頭を横にふった。
だめだ…ちょっとリフレッシュして来よう。
私は立ち上がると外に出ようとしてふと絵本コーナーの前で立ち止まる。
沢山並んだ可愛い絵本の中に、ふと見覚えのある絵本を見つけて手にとった。
「…これ…懐かしい…」
昔、好きだった絵本だ…
「…ちょっと読んじゃおうかな」
私は席に戻ると、ペラリと絵本をめくる。
その絵本は、何万回も死んで生まれ変わりながら色々な飼い主に飼われていく猫の話。
最後は…愛する相手を見つけて生まれ変わらず死んでしまう…
でも、悲しい話ではなくて…
優しい、愛の話…
この絵本が好きで…お母さんに誕生日に買ってもらったんだっけ…
「六花は…相変わらずその絵本、好きなんだな」
え………
ふと目の前に人が座ったのが見えて顔を上げる。
そこにいたのは…
見知らぬ男の人。
サラサラの銀髪と日本人には珍しい褐色の肌。
「……え…っと…」
戸惑う私の瞳に、彼はフッと優しく瞳を細める。
その笑顔に…私はハッとした。
「……イザナ………?」
何度も何度も生き返る猫のお話。
色んな人の猫になって生まれ変わる。
でも最後は…
愛する人の横で…本当に死んでしまう話。
『六花…その本、好きだな』
そう言った彼に、私は絵本を閉じる。
『その絵本、残酷じゃん』
『そうかな?私は好き…最後に…自分より愛する人に会えてその人の隣で死ねるなんて…幸せな事だもん』
いつか…
自分にもそんな風に想える人ができたら…
自分の命よりも…
大切な人…
「はぁ…集中力きれてきた…」
英単語を書く手をとめて、ぐっ…と手を上に伸ばす。
大きな窓から差し込む太陽の光に瞳を細めた。
朝一の図書館はまだ人も少ない。
受験勉強に最適だと、最近は朝から入り浸っているが…
今日はなんだか頭に入ってこない。
昨日千冬君から聞いた天竺、って横浜のチームの話…
また稀咲が絡んできている事…
次は何を企んでいるのか……
もし本当に彼がタイムリーパーなら……
この先どうするべきなのか…
『お前はいつか…マイキーの闇に飲み込まれる』
稀咲に言われた言葉が頭を駆け巡る。
それをかき消すようにフルフル頭を横にふった。
だめだ…ちょっとリフレッシュして来よう。
私は立ち上がると外に出ようとしてふと絵本コーナーの前で立ち止まる。
沢山並んだ可愛い絵本の中に、ふと見覚えのある絵本を見つけて手にとった。
「…これ…懐かしい…」
昔、好きだった絵本だ…
「…ちょっと読んじゃおうかな」
私は席に戻ると、ペラリと絵本をめくる。
その絵本は、何万回も死んで生まれ変わりながら色々な飼い主に飼われていく猫の話。
最後は…愛する相手を見つけて生まれ変わらず死んでしまう…
でも、悲しい話ではなくて…
優しい、愛の話…
この絵本が好きで…お母さんに誕生日に買ってもらったんだっけ…
「六花は…相変わらずその絵本、好きなんだな」
え………
ふと目の前に人が座ったのが見えて顔を上げる。
そこにいたのは…
見知らぬ男の人。
サラサラの銀髪と日本人には珍しい褐色の肌。
「……え…っと…」
戸惑う私の瞳に、彼はフッと優しく瞳を細める。
その笑顔に…私はハッとした。
「……イザナ………?」