瞳を開くと…ツッ…と涙が頬を伝う。



夢………




ゆっくり起き上がってぐっ、と手で涙を拭う。




隣ではマイキーが静かに寝息をたてて眠っていた。




胸が張り裂けそうな……



そんな夢だった。




何故マイキーは……




謝っていたの？



何故





泣いていたの？












「六花見ろよ！温泉饅頭ならぬ、う○ち饅頭だって〜」



ケラケラお土産を見ながら笑うマイキー。




「…あ…本当だね」



ボーッとしてる私にマイキーが首を傾げて眉を寄せる。




「なんだよ〜いつもなら下品！とかって怒るくせに…」



「え？あ…あははは」



「…どうかしたのか？朝から様子、変じゃねぇか？」



「そ、そんな事ないよ！ただ…」







『六花…ごめんな』





夢に見たマイキーが



何度も頭に浮かぶ。




悲しげに涙を流したのは……



どうして…




「六花？」



額にひんやりしたマイキーの手が当たってビクッとする。



「熱はねぇな…」



「あ…ごめん。昨日よく眠れなかったから…」



そう言って笑うとマイキーはニヤッと口元に弧を描く。



「…まぁ昨夜は随分積極的、だったしな」



「っ！マイキー！」



こんな大勢の人がいる中でなんて発言！！




抗議する私にマイキーが笑う。




「いつもの六花だな」



「あ…ご、ごめんマイキー…」



「それより早く土産買いにいこーぜ」



手を握って歩き出すマイキー。



私はフルフル頭を横にふる。



夢の話を今気にしたってしょうがないよね…


せっかく旅行に来たんだから、楽しまなきゃ。