必死に何度も君の名を呼んだ….

叫んだ…


でも……




六花がその瞳に俺を映す日は……





こなかった。





『マイキー…やめろ。お前が進もうとしてるのは修羅だ…』



『六花が悲しむような事するな！』




『やめろ！！六花はもういねぇんだよ！！もう……』




何もかも……




どうでもよくなった……





「六花と……ずっと約束してたんだ。
子供ができたら…海の近くに小さな家を買って、そこに小さな庭を作って…子供の為にブランコおいたりしてさ……

そんな……」




暖かい夢を……2人で思い描いた。





『お腹の子は…病院に運ばれた時にはもう…』



『残念ですが…もう目覚める事は…』





目の前が……全て真っ暗になった。





「マイキー、君……」




「たけみっち…頼む。ここで……全て終わらせてくれ」



「え……」




「死ぬ時は一緒だって……約束したんだ。」





「！まさか……まさか…っ本当に…っ…マイキー君が六花ちゃん、を？」



マイキーが武道の前に銃を投げる。




「頼む。たけみっち…皆の、六花の元に……逝かせてくれ。お前の手で…

たけみっちになら……六花も許してくれんじゃねぇかって……そう思うんだ」




「っ！！ふざけんな！！」




武道がマイキーの肩を掴む。




「許してくれる！？そんな訳ねーだろ！！六花ちゃんなら！マイキー君にどんな事があっても生きていて欲しいって！！
そう願うに決まってんだろ！！！！」



武道の瞳に涙が溢れ出す。




「六花ちゃんが、どれだけ！っ…どれだけっ……っ」






『私は逃げない。
受け止める。
マイキーを……救うためなら、なんだってする。』






「マイキー君の為に…っずっと……」




「………六花がいない世界なんて…俺はいらないんだ……」



「！」



ポタリと流れ落ちた雫に…武道は瞳を開く。




マイキー君が……泣いて、いる？




「だからっ……っ」



マイキー君がぎりっ、と奥歯を噛み締める。




「俺を殺せよ！！たけみっち！！」