「どう？可愛いでしょ〜」


「えへ…どう？マイキー？可愛い？」



「………」



え…まさかのノーコメント？



可愛い？とか聞いてはずかしいじゃないか…



「何？マイキー、照れてんの？」


ニヤリと笑ったエマにマイキーがふいっと顔を逸らす。



「え？そうなの？」


「…べっつに〜」


珍しく照れてるようなマイキーにいつもドキドキさせられっぱなしの私の心がムズムズしてしまう。



「ふふ、よかったね。六花」













「ねぇ…マイキー。どう？可愛い？」



「何回聞くんだよ」



もう飽きた、という顔をして横を歩くマイキー。


「だって…せっかくエマが可愛いくしてくれたのに…マイキー全然見てくれないから…」


少し拗ねたように眉を寄せた私に、マイキーはそっと手を握ると立ち止まる。


「可愛いに決まってんじゃん。」


そう言うとマイキーは私に顔を近づけて口付ける。


軽く触れて離れると額と額をくっつけて見つめてくる漆黒の瞳にドキドキ胸が鳴った。



「だから…誰にも見せたくねぇなぁ…って」


「マ、マイキー…」



どこか拗ねたようなマイキーの表情に余計にドキドキが早くなる。


ああ…


やっぱりまた彼にドキドキさせられてしまった…



「マイキーも着物、似合うね」



「あったり前だろ〜」




俺を誰だと思ってんの！とばかりに鼻高々いつものマイキーに戻ると私はふふ、と笑う。



「ねぇ！けんちゃん、ウチ可愛い！？」



「あ？…ああ…まぁ…」



「何！その微妙ーな返事！」




前を歩くエマとけんちゃんのやりとりに私とマイキーは顔を合わすと笑う。



「同じ様なやりとりしてるね」



「だな」


「来年は…うまくいくといいね、あの二人」



たけみっちとひなちゃんと同じ様に…


エマとけんちゃんにも必ず幸せになってほしい。