「お！大根安い！ラッキー」



「………」




「キャベツも！今日はついてんな」




「あ、あの…三ツ谷君…」




さっきから、素敵な服を見つけた女子のごとく目をキラキラさせながらスーパーの野菜を選ぶ三ツ谷君…



特攻服でスーパーのカゴ片手に買い物してる男の子…



完全に異様な感じ…



だが、本人は気にしておらず。



ってか、この状況は何！？



三ツ谷君に腹減らないか？と言われ、食事に誘われた。


てっきり近くのファミレスにでも行くのかと思いきややって来たのは地元のスーパー。



しかも慣れてる様子で三ツ谷君は次々とカゴに食材を入れていく。



「…あ、あの…三ツ谷君…」



「六花って何が好き？」



「へ？」



「食い物」



「あ、ああ…えっと…まぁハンバーグが好き、かな…」



「ハンバーグな！ok」



いや、何がokなんだろ…



？が頭に浮かんでる私は置いてけぼりで三ツ谷君はレジに並ぶ。



「あ、半分持つよ！」



「お、悪ぃな。あ、すぐそこだから」



三ツ谷君の片手からレジ袋を受け取る。




「え？」



すぐそこ？？



スーパーを出てさっさっと歩き出す三ツ谷君。



ど、どこ行くんだろ…



数分歩くと、あるアパートに三ツ谷君は入っていく。



慣れた手つきで鍵をあけて…



え！こ、ここはもしかして…




「ただいま〜」



三ツ谷君の家！？



びっくりしてる私に三ツ谷君が笑う。



「まぁ上がれよ」



「い、いやいや！」



そんな訳には…



「警戒してる？大丈夫だって、俺だけじゃねぇから」



「へ？」



「お兄ちゃんおかえり！」


「おかえり〜！」


え…



中から聞こえた可愛らしい2つの声…



それに私は中を覗いた。




そこにはこちらに駆け寄ってくるまだ幼い女の子2人。



2人は三ツ谷君を待っていたのか、ぎゅーっと抱きつくと後ろにいた私を視界に入れた。



「女の子！」


「美人！」



そう言うと2人はこちらに飛び出してきてぎゅっ、と私の足に今度は抱きつく。



「て…」



「こら！ルナ！マナ！裸足！」



「天使…？」


え？何？天使が舞い降りたの？



「お姉ちゃん、可愛い〜」



「可愛い〜」



「はわわわ！三ツ谷君！何！？この可愛い天使達は！」



興奮気味な私に三ツ谷君が苦笑い。



「俺の妹のルナとマナ。ルナは赤ちゃんの時に１回会ったことあるぜ」



「なんっって可愛いの！！ぎゅーってしちゃう！」



しゃがんで2人をぎゅーとすればルナちゃんとマナちゃんがきゃーっとはしゃぐ。


か、可愛いすぎる…



「お姉ちゃんお名前なんて言うの？」



「あ、六花だよ。」



「六花お姉ちゃん？」



「そうだよぉ〜」



「六花…顔緩みすぎ…」



「だってぇ〜」



可愛すぎる！