第6章
夢小説設定
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『男かな…女かな』
『そんなのまだ分かんないよ』
可笑しそうに笑う六花のお腹にそっと手をあてる。
不思議だ。
ここに自分の血を引き継いだ人間がいるなんて…
『ねぇ、マイキー覚えてる?』
『ん?』
『いつか、話した事あったね。
もし子供ができたら、男か女かどっちがいいかって』
『ああ…六花はぜってぇ男って言ってたよな』
『そう。マイキーJrって名付けるって話』
『…懐かしいな』
六花はそっと俺の手を握る。
『子供ができたら…海の近くに小さな家を買おうって言ったよね。
小さな庭にブランコを置いて…私の作ったお菓子を皆で食べるんだって』
『うん、言った』
『マイキーがそう言ってくれた日から…いつかそれが私の夢になったんだ。
夢…叶うかな』
そう言って笑った六花を俺は抱きしめた。
『叶うに決まってんだろ。必ず…叶う』
そう言ったら六花は嬉しそうに笑って俺の背に手を回した。
『愛してる…マイキー』
何もかも失っても…
お前だけは
六花だけは
何があっても失いたくなかった。
絶対に。
お前は
俺の影を消してくれる
太陽だったから。
「で…千冬のバカが!」
「さっきからバカバカ言い過ぎだ!」
「………はぁ…」
さっきから何回このやり取りしてるんだろ…
そして何度めかのため息をつく私。
昨日千冬君が言った通り、隊長だけ集めた集まりでたけみっちがブラックドラゴンにやられた事や八戒君の東卍抜けの話がされたらしい。
肝心の千冬君の作戦は…
「見事にダメだったんだね」
「そうだよ!だいたいなんだよこれ!マル秘って書いてあるから期待したら!
六花ちゃん見てよ!これ!」
たけみっちが見せてきたのはあのマル秘ノート。
そこには、気合い!とデカい字で書かれていた。
な、なるほど…
「で…結局八戒くんのブラックドラゴン入りは阻止できなかったって話なんだね?」
「うん…てっきり三ツ谷君が大寿に会いに行くって聞いたから期待してたんだけど…まさかで八戒をブラックドラゴンに渡す代わりに柚葉ちゃんを解放するように要求して」
「八戒君が大寿を殺す理由って…柚葉の為だったのかな?」
お姉さんを大寿から救う為…
それなら理由が納得いくけど…
「多分そうだと思う。ずっと八戒は柚葉を守ってきたって言ってたし。
…でも、千冬曰くそれは憶測に過ぎないって」
「八戒は俺らに、大寿を殺すって言ったけど、兄貴を前にした八戒をみただろ?たけみっち」
「う、うん…震えてた。兄貴の前に座るだけなのにあの震えようは…」
「そんな相手をとても殺すようには見えない、って事?」
私の問いに二人は頷く。
「それに…八戒が言うには大寿が柚葉ちゃんを解放なんて口約束だけで、ぜってぇしねぇって言ってる…」
「…家族を守る為に…実の兄を殺す、か…」
私は眉を寄せた。
「…なんだか、そこまでしないと柚葉を守る事ができないこの状況と
兄の暴力でそこまで八戒君は追い詰められてしまってる事実…」
それが、あまりにも悲しい…
「八戒が大寿を殺す前にブラックドラゴンを潰すべきだと俺は思う」
「たしかに、ブラックドラゴンが無くなれば未来の東卍になる可能性は低くなるよね。
でも…東卍のメンバーが納得するかな…
三ツ谷君が、東卍とブラックドラゴンを揉めさせない為と柚葉を解放するのを条件に八戒君のブラックドラゴン入りを認めたんだよね?
それなのに…ブラックドラゴンと揉めるって事は、交渉の意味自体なくなるし、第一…三ツ谷君の立場を悪くするような事を認めてくれるかどうか…」
そこまでしてブラックドラゴンとわざわざ揉める理由がない…
「俺も、六花さんと同意見です。
多分、東卍はブラックドラゴンとやり合う気はないと思う…」
「でも…じゃあ…どうしたら!」
「…ダメ元だけど、皆に八戒君が大寿を殺そうとしてるって話をしてみるのはどうかな?」
「ん〜…確証のない八戒に聞いただけの話で動いてくれるかどうか…っすね。
総長も弐番隊の事だから三ツ谷君に任せるって言ってましたし」
「まぁでも、それにかけてみるしかねぇよな」
「ブラックドラゴンが無理なら…せめて八戒君を止める方法があれば……」
「?なんかいい案浮かびそう?」
「いや…ん〜…」
この考えこそ掛けだよね…
「…また危ない事に巻き込まれようとしてないっすよね?」
疑うような千冬君の瞳。
「し、しないよ!そんな事!」
「分かってると思いますけど…六花さんにまた何かあったら、未来はもっと最悪な方に傾いちまいます。
…今マイキー君は確実に場地さんの事を引きずってる。
不安定な状態です…
だから…」
「千冬君…」
「今回のブラックドラゴンの件は俺らに任せてください。
何かあればかならず報告しますから。
六花さんは何よりもすべき事はマイキー君の傍にいてあげる事っすよ。」
千冬君の言っている事は分かる。
今のマイキーは…
どこか放っておけないのも事実だ。
私が一番に考えるべきなのはマイキーの事。
でも、2人が心配なのもあるし、マイキーの未来がかかってる事もあるからじっと報告を待つよりは自分にできる事はしたいのが本音だ。
「…分かってるよ、千冬君。
危ないことはしない、約束する。」
「頼みますよ」
「……千冬のくせにしっかりしてんな…」
感心するたけみっちに千冬君がため息を漏らす。
「たけみっちは考えなさすぎ…つか、本当中身26歳かよ?」
「うっ……」
『そんなのまだ分かんないよ』
可笑しそうに笑う六花のお腹にそっと手をあてる。
不思議だ。
ここに自分の血を引き継いだ人間がいるなんて…
『ねぇ、マイキー覚えてる?』
『ん?』
『いつか、話した事あったね。
もし子供ができたら、男か女かどっちがいいかって』
『ああ…六花はぜってぇ男って言ってたよな』
『そう。マイキーJrって名付けるって話』
『…懐かしいな』
六花はそっと俺の手を握る。
『子供ができたら…海の近くに小さな家を買おうって言ったよね。
小さな庭にブランコを置いて…私の作ったお菓子を皆で食べるんだって』
『うん、言った』
『マイキーがそう言ってくれた日から…いつかそれが私の夢になったんだ。
夢…叶うかな』
そう言って笑った六花を俺は抱きしめた。
『叶うに決まってんだろ。必ず…叶う』
そう言ったら六花は嬉しそうに笑って俺の背に手を回した。
『愛してる…マイキー』
何もかも失っても…
お前だけは
六花だけは
何があっても失いたくなかった。
絶対に。
お前は
俺の影を消してくれる
太陽だったから。
「で…千冬のバカが!」
「さっきからバカバカ言い過ぎだ!」
「………はぁ…」
さっきから何回このやり取りしてるんだろ…
そして何度めかのため息をつく私。
昨日千冬君が言った通り、隊長だけ集めた集まりでたけみっちがブラックドラゴンにやられた事や八戒君の東卍抜けの話がされたらしい。
肝心の千冬君の作戦は…
「見事にダメだったんだね」
「そうだよ!だいたいなんだよこれ!マル秘って書いてあるから期待したら!
六花ちゃん見てよ!これ!」
たけみっちが見せてきたのはあのマル秘ノート。
そこには、気合い!とデカい字で書かれていた。
な、なるほど…
「で…結局八戒くんのブラックドラゴン入りは阻止できなかったって話なんだね?」
「うん…てっきり三ツ谷君が大寿に会いに行くって聞いたから期待してたんだけど…まさかで八戒をブラックドラゴンに渡す代わりに柚葉ちゃんを解放するように要求して」
「八戒君が大寿を殺す理由って…柚葉の為だったのかな?」
お姉さんを大寿から救う為…
それなら理由が納得いくけど…
「多分そうだと思う。ずっと八戒は柚葉を守ってきたって言ってたし。
…でも、千冬曰くそれは憶測に過ぎないって」
「八戒は俺らに、大寿を殺すって言ったけど、兄貴を前にした八戒をみただろ?たけみっち」
「う、うん…震えてた。兄貴の前に座るだけなのにあの震えようは…」
「そんな相手をとても殺すようには見えない、って事?」
私の問いに二人は頷く。
「それに…八戒が言うには大寿が柚葉ちゃんを解放なんて口約束だけで、ぜってぇしねぇって言ってる…」
「…家族を守る為に…実の兄を殺す、か…」
私は眉を寄せた。
「…なんだか、そこまでしないと柚葉を守る事ができないこの状況と
兄の暴力でそこまで八戒君は追い詰められてしまってる事実…」
それが、あまりにも悲しい…
「八戒が大寿を殺す前にブラックドラゴンを潰すべきだと俺は思う」
「たしかに、ブラックドラゴンが無くなれば未来の東卍になる可能性は低くなるよね。
でも…東卍のメンバーが納得するかな…
三ツ谷君が、東卍とブラックドラゴンを揉めさせない為と柚葉を解放するのを条件に八戒君のブラックドラゴン入りを認めたんだよね?
それなのに…ブラックドラゴンと揉めるって事は、交渉の意味自体なくなるし、第一…三ツ谷君の立場を悪くするような事を認めてくれるかどうか…」
そこまでしてブラックドラゴンとわざわざ揉める理由がない…
「俺も、六花さんと同意見です。
多分、東卍はブラックドラゴンとやり合う気はないと思う…」
「でも…じゃあ…どうしたら!」
「…ダメ元だけど、皆に八戒君が大寿を殺そうとしてるって話をしてみるのはどうかな?」
「ん〜…確証のない八戒に聞いただけの話で動いてくれるかどうか…っすね。
総長も弐番隊の事だから三ツ谷君に任せるって言ってましたし」
「まぁでも、それにかけてみるしかねぇよな」
「ブラックドラゴンが無理なら…せめて八戒君を止める方法があれば……」
「?なんかいい案浮かびそう?」
「いや…ん〜…」
この考えこそ掛けだよね…
「…また危ない事に巻き込まれようとしてないっすよね?」
疑うような千冬君の瞳。
「し、しないよ!そんな事!」
「分かってると思いますけど…六花さんにまた何かあったら、未来はもっと最悪な方に傾いちまいます。
…今マイキー君は確実に場地さんの事を引きずってる。
不安定な状態です…
だから…」
「千冬君…」
「今回のブラックドラゴンの件は俺らに任せてください。
何かあればかならず報告しますから。
六花さんは何よりもすべき事はマイキー君の傍にいてあげる事っすよ。」
千冬君の言っている事は分かる。
今のマイキーは…
どこか放っておけないのも事実だ。
私が一番に考えるべきなのはマイキーの事。
でも、2人が心配なのもあるし、マイキーの未来がかかってる事もあるからじっと報告を待つよりは自分にできる事はしたいのが本音だ。
「…分かってるよ、千冬君。
危ないことはしない、約束する。」
「頼みますよ」
「……千冬のくせにしっかりしてんな…」
感心するたけみっちに千冬君がため息を漏らす。
「たけみっちは考えなさすぎ…つか、本当中身26歳かよ?」
「うっ……」