「たけみっちが？」


ん……



近くで聞こえた声に、私は薄っすら瞳を開く。


「マイキー…？」



気だるい体を持ち上げるとするっ、とシーツが床に落ちた。


自分が何も纏っていない事に気づき慌ててシーツを掴むと包まる。



マイキーは誰かと電話していたのか、携帯を閉じると上半身裸のまま私を振り返った。



「目、覚めたか」


「うん。…誰かと電話してたの？」


「ああ。三ツ谷からだ。」



三ツ谷君？



「…たけみっちが病院に運ばれたらしい」


「え？」


マイキーの言葉に私は瞳を開く。


たけみっちが…運ばれた？



「え！？ど、どうして！？」



「詳しくはよく分かんねぇけど、どうもブラックドラゴンと揉めたみてぇだな」



ブラック…ドラゴン？


ってたしか…東卍結成の時の…



「たけみっち、大丈夫なの！？」


「ああ。治療うけて、普通に家に帰ったらしい」



その言葉に少しホッとする。



よかった…



「ブラックドラゴン……か」



「？」



マイキー？



携帯を見つめながら、眉を寄せたマイキーを私は見つめた。














たけみっち…大丈夫かな…


学校が終わってすぐに私はたけみっちの家に来ていた。


もしかしてたけみっち…未来から戻ったのかな…


「じゃーなー！お大事に！」



「ありがとな」



チャイムを鳴らそうとした所で扉が開いて、ぞろぞろ数人が出てくるのが見えた。



「あれ？六花ちゃん？」



最初に気づいたのはタクヤ君だった。



「え！六花ちゃん！どこどこ！？」



「皆来てたんだ」



「おー！俺の初恋の君！」



「お前まだそれ言ってんの？」



当たり前だろ！と言う山岸君に呆れてる淳君。



相変わらず仲良しだなぁ…



「え！六花ちゃんなんで！？」



「あ、たけみっち！怪我したって聞いて…心配で…」



「あ…そ、その…」



気まづそうに視線を泳がせるたけみっち。



「くそ！なんでいつも武道ばっかり！六花ちゃんに心配されるなら俺も殴られたい！」



「…アホだなぁ…お前」