第5章
夢小説設定
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「そういえば、エマって佐野家に来るまではずっとお母さんと二人暮しだったの?」
「ううん。お兄ちゃんと3人暮らしだよ」
エマがふーっと紅茶に息をふきかける。
「え?お兄ちゃん?」
「あ、言ってなかったっけ?ウチには真兄とマイキーの他にお兄ちゃんがいるんだよね」
ややこしい家庭でしょ、と苦笑いするエマ。
「エマのお兄ちゃんって事は…マイキー達とも異母兄弟って事?」
「そうなるね。父親は一緒だから」
「へ〜お兄ちゃん3人もいるなんて、羨ましい」
「そう?ウチはお姉ちゃんのがいい。だから六花がいてくれてよかった」
「私も妹欲しかったし嬉しい。
あ…でも、昔…お兄ちゃんって慕ってた人はいたなぁ…」
「へぇ!どんな人?」
「ん〜…」
昔会った彼を思い浮かべる。
名前はイザナって変わった名前で、日本人には珍しい銀髪と褐色の肌…
「私のお母さんね、よく養護施設のボランティアに行っててね…私もよく一緒に行ってたんだけどさ…そこにいた、たしか2.3個上のお兄ちゃんで、よく遊んでもらってたんだ。
たしか…もう1人私と同じくらいの男の子と仲良くてさ…
名前が……なんとか、ちょう?だったな…」
「なんか難しそうな名前だね」
「うん。名前に蝶の名前がつくなんて素敵だね〜って話してたんだよね。」
「そのお兄ちゃん、今どうしてるの?」
「さぁ…急に二人ともいなくなって、私もあの事故があって忘れてたんだけどさ…
たしかお母さんが、迎えにくるって話してたから、きっとお母さんの所に戻ったのかもしれないね。」
お母さんが迎えにくるからって、嬉しそうに笑ってたもんな…
「じゃあ、どこにいるか分からないって事?」
「うん。そうだね。…元気にしてくれてるといいな」
「お母さんに会えたならきっと幸せにしてるよ」
「そうだね。きっと…」
「うちのお兄ちゃんも…幸せにしてるかな」
「うん。きっと。幸せに暮らしてるよ」
「…やっぱり、その子だっただろ」
屋上のビルの上…
吹き抜ける風がサラッと銀髪をさらっていく。
からんっ、と耳飾りを揺らして、その人物は振り返るとニヤリと笑った男二人を見下ろした。
1人は三つ編み、1人は金と青が混ざった髪。
2人は兄弟で、六本木では知らぬ者はいない有名な兄弟だ。
三つ編みが兄の灰谷蘭、弟が灰谷竜胆。
周りは彼らを纏めて、灰谷兄弟と呼ぶ。
銀髪の男は、灰谷蘭の渡した1枚の写真を見つめる。
そこには見つめ合う1組の男女。
男の方はマイキー、そして女の方は…
「六花……」
「血のハロウィンの抗争場にいたから気付いた。」
「どっかで見た事あんなって思ってたら…イザナが探してるって言ってた写真の女に似てたから写真撮ったらまさかの同一人物」
俺らすごくね?と言った蘭にイザナと呼ばれた銀髪の男は見ていた写真を真っ二つに破る。
それに、え?破るのかよ!と驚く竜胆。
イザナがぱっ、と手を離すと、マイキーが写った写真が風に流されビルの下に落ちていく…
彼の手に残ったのは六花の写真…
「……てめぇはどんだけ目障りなんだ………マイキー……」
「ううん。お兄ちゃんと3人暮らしだよ」
エマがふーっと紅茶に息をふきかける。
「え?お兄ちゃん?」
「あ、言ってなかったっけ?ウチには真兄とマイキーの他にお兄ちゃんがいるんだよね」
ややこしい家庭でしょ、と苦笑いするエマ。
「エマのお兄ちゃんって事は…マイキー達とも異母兄弟って事?」
「そうなるね。父親は一緒だから」
「へ〜お兄ちゃん3人もいるなんて、羨ましい」
「そう?ウチはお姉ちゃんのがいい。だから六花がいてくれてよかった」
「私も妹欲しかったし嬉しい。
あ…でも、昔…お兄ちゃんって慕ってた人はいたなぁ…」
「へぇ!どんな人?」
「ん〜…」
昔会った彼を思い浮かべる。
名前はイザナって変わった名前で、日本人には珍しい銀髪と褐色の肌…
「私のお母さんね、よく養護施設のボランティアに行っててね…私もよく一緒に行ってたんだけどさ…そこにいた、たしか2.3個上のお兄ちゃんで、よく遊んでもらってたんだ。
たしか…もう1人私と同じくらいの男の子と仲良くてさ…
名前が……なんとか、ちょう?だったな…」
「なんか難しそうな名前だね」
「うん。名前に蝶の名前がつくなんて素敵だね〜って話してたんだよね。」
「そのお兄ちゃん、今どうしてるの?」
「さぁ…急に二人ともいなくなって、私もあの事故があって忘れてたんだけどさ…
たしかお母さんが、迎えにくるって話してたから、きっとお母さんの所に戻ったのかもしれないね。」
お母さんが迎えにくるからって、嬉しそうに笑ってたもんな…
「じゃあ、どこにいるか分からないって事?」
「うん。そうだね。…元気にしてくれてるといいな」
「お母さんに会えたならきっと幸せにしてるよ」
「そうだね。きっと…」
「うちのお兄ちゃんも…幸せにしてるかな」
「うん。きっと。幸せに暮らしてるよ」
「…やっぱり、その子だっただろ」
屋上のビルの上…
吹き抜ける風がサラッと銀髪をさらっていく。
からんっ、と耳飾りを揺らして、その人物は振り返るとニヤリと笑った男二人を見下ろした。
1人は三つ編み、1人は金と青が混ざった髪。
2人は兄弟で、六本木では知らぬ者はいない有名な兄弟だ。
三つ編みが兄の灰谷蘭、弟が灰谷竜胆。
周りは彼らを纏めて、灰谷兄弟と呼ぶ。
銀髪の男は、灰谷蘭の渡した1枚の写真を見つめる。
そこには見つめ合う1組の男女。
男の方はマイキー、そして女の方は…
「六花……」
「血のハロウィンの抗争場にいたから気付いた。」
「どっかで見た事あんなって思ってたら…イザナが探してるって言ってた写真の女に似てたから写真撮ったらまさかの同一人物」
俺らすごくね?と言った蘭にイザナと呼ばれた銀髪の男は見ていた写真を真っ二つに破る。
それに、え?破るのかよ!と驚く竜胆。
イザナがぱっ、と手を離すと、マイキーが写った写真が風に流されビルの下に落ちていく…
彼の手に残ったのは六花の写真…
「……てめぇはどんだけ目障りなんだ………マイキー……」